ふれあいの森自然学校 活動報告

ふれあいの森自然学校が活動している内容を紹介しています。
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2016年6月5日(日)世界に誇る、関刀鍛冶見学  パート1

2016-06-07 10:13:52 | 自然のふしぎ講座
      「製造工程です」

まずは砂鉄から選りすぐりの鉄分を選び玉鋼を作ります。1kの日本刀を作るのには約10kの玉鋼が必要です。画面上で一番右から左端の日本刀までの工程が一目で見られます。

                               「ファイヤー」

日本刀が作られ始めたのは奈良時代以前だと言われています。砂鉄を溶かし玉鋼を作りさらに鍛錬を重ねつつ刀を作るのに鉄を溶かす火力が必要です。お茶を沸かす炭火は約800°有名な備長炭は600°で同じ温度が長時間続くので魚などを焼くのに向いていますが、刀つくりには温度が足らないのです。短時間しか燃えないけれど高温が得られる松炭を使用します。炎の色は、暗い赤→赤→オレンジ→黄金色へ、正に炎の芸術です。

                                                   「槌打つ響き」

鍛錬場はコンクリートではなくたたき仕上げになっています。ツチを打ち付ける時に反発が強いと良くないからですね・・・こんな所にもそれなりの理由が有ってそのように仕上げてあることがとても良く分かります。玉鋼を伸ばして真ん中に斧で切れ込みを入れさらに打ち付けて・・・この作業をやく15回ほど繰り返して不純物を取り除きながら精錬していきます。約33.000の層が出来上がります。これが世界に誇る【折れず・曲がらず・よく切れる】という理屈では相反する刃物が出来上がるわけです。参加者の方がツチ音で唱歌「村の鍛冶屋」を思い出したとおっしゃって見えましたので、3番を掲載します。戦時中は不適当と削除されたとか・・・
唱歌、村の鍛冶屋 
刀はうたねど大鎌小鎌  馬鍬に作鍬(さくぐは) 鋤(すき)よ鉈(なた)よ 平和の打ち物休まずうちて 日毎に戦う 懶惰(らんだ)の敵と


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2016年6月5日(日)世界に誇る、関刀鍛冶見学  パート2

2016-06-07 10:03:51 | 自然のふしぎ講座
「鍛冶伝承館」

「この建物の右側で、古式日本刀鍛錬が公開日に見られます」長良川の鵜飼いと同じく、「いつでも見られる」と思っている故なかなか見た事が無いのが実情では?ぜひ一度足を運んでみてください。奈良時代以前より刀は作られていたようですが連綿と継承されているのにはそれなりの理由があると思います。その一端を垣間見ることが出来るかもしれません・・・                                                                                                                                                                  「見てます、見てます」

「伝承館より徒歩5分のところにカミソリと精密刃物を展示する世界初の刃物の博物館、フェザーミュージアムです」
                                                                                                                                                                      「切る」

「押して切る、引いて切る、はさんで切る、けずり切るなど「切ると一言で言っても、実にいろいろな切るものがありますね「切る」おもしろいですね!

今から約780年前、鎌倉時代末期に初めて関で日本刀が作られました、「折れず曲がらずよく切れる」刀を追求してきた関の刀は、後に「関伝」と言われ戦乱期の室町時代に大いに隆盛を極め多くの名工が生まれました、孫六兼元や和泉守兼定など江戸時代になると刀剣の需要が減り一部の刀匠は包丁小刀はさみなどを作る打刃物鍛冶に転じた、明治の廃刀令により刀鍛冶たちは家庭用刃物を生産した大正時代には金属洋食器、昭和に入り安全カミソリ、戦時中は軍刀生産、戦後は再び伝統技術を生かし色々な切る商品を作り現在に至りました。
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