思惟石

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【読書メモ】2014年11月 ①

2021-03-01 15:13:50 | 【読書メモ】2014年
<読書メモ 2014年11月 ①>
カッコ内は、2021年現在の補足コメントです。

『氷菓』米澤穂信
☆☆☆
おもしろかった。
ずっとホータローの一人称で良いと思うのですが。

(米澤穂信のデビュー作&出世作ですね。
 <古典部>シリーズの第一作でもある。
 古典部メンバー4人の高校入学から夏休みまでに起こる
 日常の謎を連作短編で描きつつ、
 古典部文集『氷菓』の謎を追うストーリー。
 高校生活の時系列に沿って、6作まで出ています)


『神のロジック 人間のマジック』西澤保彦
☆☆☆☆
おもしろかった!
(ネタバレなので文字色反転)
叙述物(反転ここまで)の名作にカウントしてもいいと思うのですが、
なぜこの人の作品はこんなにも知名度が低いのか…!

(主人公の「ぼく」は、見知らぬ場所の見知らぬ寄宿舎
 「学校(ファシリティ)」にいつの間にか住んでいて、
 学友たちと不思議な「推理ゲーム」の授業を受けている…。
 という不思議な感じで話しが始まります。
 西澤あるあるの「タイムワープします、そういうもんです」的な
 トンデモ設定の説明(宣言?)も無いので
 不穏で、ちょっと幻想的で、わくわくする感じ。
 恩田陸っぽいというか。
 そんでもって、中盤からは連続殺人事件まで起きちゃって、
 どうするの?どうやって風呂敷畳むの?
 まあ、畳まなくてもいいけど!
(恩田陸読者は畳まれない風呂敷に慣れている)
 この作品の不幸は
(ネタバレなので文字色反転)歌野晶午のデビュー作(反転ここまで)と
 設定と出版時期がドン被りしていて、割りを喰らいまくったことでしょう。
 もうちょっと評価されても良いよなあ)


『瞬間移動死体』西澤保彦
あいかわらずトンデモミステリで面白い。
その割にトリックとか設定の整合性はちゃんとしてる。
そこそこトンデモな動機も納得できちゃうのは筆力故か。

(初期のノン・シリーズのひとつ。
 『七回死んだ男』や『人格転移の殺人』に比べると
 評価が低めなのですが、私は好きです。
 瞬間転移(テレポーテーション)能力を持っている
 ヒモ男が妻の殺害を企てたものの、という
 超人なの?ダメ人間なの?何なの?!な感じの
 設定が良いですよね!)

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