思惟石

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瀬尾まいこ『春、戻る』ほっとする安定感

2018-06-20 10:55:00 | 日記
瀬尾まいこ『春、戻る』です。
一日で読み切ってしまった。
次に読む予定の本が無いのに……。

主人公さくら36歳の前に突然
24歳の自称「お兄ちゃん」が現れるという
理解が追い付かない設定から始まるお話しです。

いや、もうね、私はベタな人間なので
「死んだお父さんかなあ」なんて思いましたが
そんなベタベタな設定なわけありません、もちろん。
(この流れ弾が当たる先は『凍りのくじら』です)

どう畳むんだろ、と思いつつ、
読んでいるうちに主人公も周囲も読者である私も
ふつーに「お兄ちゃん」を受け入れてしまっている
瀬尾まいこマジック……。
すごい。

お兄ちゃんも良い味出していますが、
婚約者の山田さんも良い人で
初春から春の終わりに向けたお話しを読んでいると
心地よく感情を揺さぶられるな、と思います。
淡々と読むのでもなく、驚きながら読むのでもない、
程よい、気もちのゆらぎがあるというか。

しかしな、読むのが心地良すぎてな。
一日で読み切ってしもうた。
予想外。
次、何を読もうかと途方に暮れています……。

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