ヤマフジ(山藤)と花期が重なっている紫色の花は、遠くから眺めるとヤマフジが咲いているのと
間違うほどよく似た眺めを醸し出しています。
古くから箪笥などの家具や高級下駄の他、日本古来の楽器である琴などの材として植栽されて
きて、各地の里山で自生状態のものも多く見られます。
この様に私達にとって馴染の深いキリ(桐)ですが、これは一体、何科に属する植物なんでしょうか?
実は、これ良く判っていないんです。
見る図鑑によって、ノウゼンカズラ科とするものや、ゴマノハグサ科とする説、また独立したキリ科であると
する説などが乱立しているようです。
落花した花冠を見ると、花の色や形などからゴマノハグサ科というのも少しは納得できそうですが、
ゴマノハグサ科のほとんどが小さな草本であることから少し首を傾げたくなります。
これに対して、成るほどと思わされるのがノウゼンカズラ科・・・
この中でも、アメリカノウゼンカズラという種類は花の形がかなり桐に似ている上に木本で
幹の長さは10m以上にも達します。
ちなみに、私のもっている図鑑「日本の樹木」(山と渓谷社刊)でもノウゼンカズラ科となっています。
しかし、「無理にどちらかにくっ付けなくてもいいじゃないか」というキリ科説にも配慮?して、
ここでは科名不詳としておきましょうか(笑)
キリ<科名不詳 キリ属> 落葉高木
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