明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

懐かしの「どさんこ」で食べる その2 府中『どさん娘』

2021年07月22日 | 中華食堂
かつては至る所に存在した、札幌ラーメンのチェーン店『どさん子』
1号店のオープンは1967(昭和42)年。すぐに話題となり、4年後には早くも500店に。
本州では珍しい、味噌ラーメンを出すお店が人気を集めたのは当然で、10年後には早くも1000店舗を突破!
ただ、大成功したことで、「現場で働くオレたちが、もっと儲かるよう、自分たちで(経営を)やろう!」と、
日本プロレス時代のアントニオ猪木(←わかりやすくない例え)のような、野心家たちの独立・裏切り(?)を招き、
『どさん子』は『どさん娘』『どさん子大将』と3つのグループに分派。
さらにその後は、ファミレス、コンビニ、ファストフードら競合店の隆盛により衰退。
現在では、どのグループもあまり見かけなくなったが、それでも全国各地に店舗が残っている模様。
今も続いているお店は、ファミレスらとの過酷な争いを生き残った、実力店と判断していいだろう。
以上、どさんこチェーンの歴史について、簡潔かつ乱雑(苦笑)にまとめてみた。乱雑じゃダメか。

拙ブログでは以前、どさん子HPでは多摩地区唯一の店舗となる、『どさん子西武柳沢店』を紹介した。
今回は独立組のどさん娘から、これまた多摩地区では唯一と思われる『どさん娘 府中寿町店』をリポート。


なお、前にも述べたが、どさん娘の読みは「どさんこ」ではなく「どさんむすめ」である。
『餃子の王将』と『大阪王将』の関係と同様、本家との裁判に負けたのが理由らしい。
お店の場所は、府中市民球場の近く。つい先日、母校野球部の試合(春季都大会決勝戦)観戦後に初訪問した。
入店すると「いらっしゃい」というおじちゃんの元気な声。厨房の奥にはおばちゃんの姿も。ご夫婦かな?
すでにお伝えしたように、日大三がボロ負けしたので、ヤケ酒代わりに「ビール」中瓶500円をオーダー。


お通しのメンマと好物の「餃子」350円で、ビールと一緒に敗戦の涙(?)をグイっと呑み干す。


餃子は小ぶりだが、しっかりと味が付いており、ビールに合うタイプだ。
ビールをお替わりし、その後シメのラーメン+カレーセットを追加。
商品名は「ヤングマンセット」。若くもないのに、西城秀樹さんのファンなので、つい頼んでしまった。


麺類は塩、醤油、ざるそば風(つけ麺)も選択できるが、どさんこ系列なら当然「みそ」だろう。


これにミニカレー、お新香、サラダがついて850円は、なかなかお得である。


表記こそ「ミニカレー」だが、実際は「ハーフカレー」程度の量はある。
ただしみそラーメンは、隣のおっさん客が食べているのと比較すると、通常よりひと回り小さい。3/4くらいか?


塩分多めのスープと中細麺、そしてメンマにモヤシにキャベツ少々。ひき肉やチャーシューがないのは残念。
次回はセット仕様ではない、普通のラーメンを食べようと決意し、お会計&退散。

他にも気になるメニューがいくつかあったので、数日後に早くも再訪。
前回もそうだったが、常連らしい客がテーブル席で、ビールや焼酎ボトルで、酒宴を楽しんでいる。
近所の方々にとってこちらは、食堂でもあり居酒屋でもあるのだろう。
実際、店舗裏側には下記の看板があった。「2階座敷席」とは、明らかに飲み客を歓迎している!


この時勢では難しいけど、いつかは座敷席で「どさん娘宴会」をやりたいね。
もちろん、相手側の了承があれば、「どさん娘合コン」でもOKだ(←いいトシこいて…)。
余計な願望はさておき、この日の私が注文したのは、ビールと「シューマイ」350円に、


「焼き肉」単品600円。メシが欲しくなるビジュアルである。


シューマイは既製品のようだったが、ちゃんと注文後に蒸していた。
一方の焼き肉は、おそらく「焼肉定食」(※表記ママ)800円のオカズと同内容だと思われるが、
甘じょっぱいタレが豚肉・玉ねぎと絡み、さらに焦げたような香ばしさが重なり合い、実にウマい!
家庭的なようでプロにしか出せない、これぞ「食堂の焼肉」だ!
昔はいくらでもあった、こういう焼肉定食を食べられる店が、今ではすぐには浮かばない。
「どさんこ」だけでなく大衆食堂も、ファミレス、コンビニ、ファストフードに駆逐されたと思うと悔しいね。

ビールを飲み干し、この日のシメとして「塩ラーメン」600円+バター50円をオーダー。


やはり、前回のヤングマンセットの味噌ラーメンと異なり、ちゃんとチャーシューが入っている。
横アングルがこちら。セットラーメンより丼サイズが大きい…というか、一般的なお店よりデカいではないか。


たっぷりのスープに沈んだ麺と、もやし、コーン、キャベツなどの具材をすくっていく。
塩バター風味のスープも当然おいしいが、焼き肉やビールでお腹イッパイなので、一向に減らない。
飲んだあとは、セットのラーメンくらいが適量かもしれない。結局、スープは少し残し、他はなんとか食べ切った。
なお、どさん娘はチャーシューが意外とウマいことを報告しておく。
失礼ながら、いかんせんオールドスタイルのお店なので、昭和時代のラーメン屋のように、
味もなくパサパサのチャーシューが出てくると思っていたので、いい意味で期待を裏切られた。

実はこの日、「手作りハンバーグ」を頼んだのだが、あいにくの品切れで、変更したのが「焼き肉」であった。
ラーメン屋さんでハンバーグ、しかも自家製。なんだか気になるではないか。
食事中、おじちゃんが玉ねぎを数個、厨房の奥から運んできた。ハンバーグの仕込みに使うらしい。
では次回こそハンバーグを…と心に決め、この日は退散。

そしてつい最近、もうひとつ気になっていたメニューがあったので、3度目の訪問。
いつものおじちゃんに「手作りハンバーグ単品」650円を注文。
4度目の緊急事態宣言が出たため、小声で「ビールはやってません…よね?」と無理を承知でたずねてみたが、
「ごめんなさい、今はダメなんですよ」と謝られてしまった。イヤイヤ、謝るのはこっちですよ!
こっそり酒を出している中華屋さんを知っていたので、つい期待してしまった私が悪い。
※上記中華店は、過去にこのブログで紹介した店ではありません

酒類提供禁止のため、いつもいる酔客の姿もなく、しばらくの間、客は私ひとり。
店内にはTVも有線などのBGMもなく、静寂だけが漂う。やかましいのはイヤだけど、静かすぎるのも困るね。
その後、何人か食事客が来店し、注文したハンバーグが、野菜用ドレッシングとともに運ばれてきた。


ハンバーグもソースも間違いなく自家製。ハンバーグは柔らかく家庭的な味。
ソースは、見てのとおりケチャップの割合が多く酸っぱい。酸味に弱い私にはツラかった。
こちらには「カツカレー」や「コロッケカレー」もあるが、ソースなしの「ハンバーグカレー」もイケると思う。
そして、もうひとつの気になっていたメニューとは、「白みそラーメン」750円。


こちら、普通の「みそラーメン」は600円で、塩、醤油、カレー、ざるそば風も同額。
150円高いこの商品に惹かれた理由は、壁メニューの説明にあった「幅広平打麺」の5文字!
最近自分が、一橋学園駅近くにある『むぎきり』のうどんのような、平打ち麺が好きだということに気付いた。
ハシで麺をすくってみると、おおっ、いかにも舌触りの良さそうな平打ち麺!


最初はちょっと硬かったけど、ハンバーグの野菜などを食べている間に、私好みの硬さになった。
ただ、白みそ使用のスープは、かなりしょっぱい。ワカメも入っているので、まるで味噌汁みたいであった。
あと、しつこいけどチャーシューがウマい。柔らかさも肉の旨味もちょうどいい。
次回は「チャーシュー」単品700円で飲むか、酒提供がNGならチャーシュー麺850円だな。麺はもちろん幅広平打麺で!
会計時、おじちゃんに確認してみたが、+150円で麺変更を承るとのこと。皆さんもぜひお試しあれ!
今夏の大会、日大三が試合するのは八王子球場と東京ドームだけだが(ドームは準決勝以降)、
もし今度、府中球場で試合があったら、帰りの祝賀会は、どさん娘さんでやるつもりだ。

懐かしの「どさんこ」シリーズ、残るは『どさん子大将』のみ。
私が住む多摩地区には店舗がないようなので、だいぶ先のことになりそうだ。



どさん娘 府中寿町店
東京都府中市寿町3-4-1
京王線府中駅より徒歩約5分 JR北府中駅から徒歩約9分、分倍河原や府中本町からも20分以内で行ける
営業時間 現在は11時半~14時、18時~20時 普段は22時まで
定休日 日曜、年末年始
※夜営業は、18時ちょっと前から開いている場合もある
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする