明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

日伊合作の餃子と麺類 西武柳沢『一八亭』

2021年04月02日 | 餃子
数年前のことだが、友人がSNSで、ちょっと変わったラーメン店を紹介していた。
お店の名前は『一八亭』といい、屋号自体は奇抜ではないのだが、
イタリア人のシェフがいて、生ハムやチーズを使用した、餃子や麺類を提供しているらしい。
調べてみたところ、シェフはお店の娘婿らしく、ローマ出身の彼が働くようになってから、
イタリア~ンな中華メニューが加わったようだ。
最寄り駅は西武新宿線の西武柳沢だが、私は電車代をケチって、JR三鷹駅から徒歩で向かった…疲れた。

到着したのは夕方。外観はごく普通だが、確かに、イタリア人らしき方が働いている。
 ※お店のHPより拝借

店内に入ると、厨房を囲むようにカウンター席があり、奥には団体客向けのテーブル席も。
厨房は意外と広いのだが、この時間はシェフのひとり回し。そのせいか、少しお疲れの様子。
私が入店したときも「お好きな席へどうぞ」と小声だったし、オーダー時の受け答えも、うなずくだけでほぼ無言。
イタリア人は全員陽気だと思い込んでいた私は、ちょっとカルチャーショック。
だが、こちらのお店は、通常は11時~翌朝4時半まで営業している。やっぱり疲れてるのかな。
その後、友人に教えてもらったのだが、昼の時間帯はイタリア人旦那、夜は日本人奥さまが店番だそうで、
夜になっても旦那(本名は「ジャンニ・ジャンマリオリ」さんらしい)は退店せず、客席で晩酌を楽しんでおり、
忙しくなると、席を立って奥さまを手伝うとか。やはり、お店には長時間滞在しているようだ。
ちなみに晩酌は、メニューにない洋風おつまみとワインだって。「洋風おつまみ」、気になるな。

さて、初訪問時の私が最初に頼んだのは、びんビール550円と餃子3種。
ドリンクは他にも、サワー類やハイボールなどの定番や、ワインも当然、白と赤の2種を用意。
また、ここ一八亭さんは料理メニューも多彩で、特に餃子などの点心類は豊富。
今回のブログカテゴリーも、「中華食堂」や「居酒屋・バー」かで悩んだ挙句、「餃子」にしてみた。
最初に完成したのが、茹でるタイプの「モッツァレラの水餃子」。通常は590円だが、3個だと330円。


モッツァレラチーズを包んだ皮に、トマトソースとチーズをかけた、ビールに合う餃子だ。
「ビールお替わり」の注文と同時に、「焼き餃子」430円(ハーフ230円)と、


「海老にら餃子」550円が焼き上がった。


こちらの創業は1985年。イタリア旦那が働く前から存在したと思われる焼き餃子は、当然イタリア風ではなく、
和風タイプ…イヤ、厳密には中国風になるのか。とにかくオーソドックスな餃子だ。
海老にら餃子は大きめのが4個。中には小エビがいくつも入っている。

※できれば、鉄板に残った汚れを取り除いてから盛りつけてほしかった

途中でウーロンハイ370円に変えて、餃子3種を食べ終わったところで、シメのお食事を注文。
選択したのは、お店の一番人気らしい「油そば」730円。


自家製の太麺にタレを絡め、削り節とネギ、そしてチーズを振りかける。
日本(たぶん多摩地区)発祥の油そばに、イタリア産パルメジェーノチーズを加えた、日伊合作メニューだ。
なお、「パルメジェーノ」という表記は、お店HPに従ったもの。イタリア風の正しい発音なのかな?
油そばなので、よく混ぜてから食べることに。さっきの画像では見えなかったが、チャーシューもちゃんと入っているよ。


チーズは入るものの、油そば自体の味が濃いので、さほど気にならなかった。もっと個性的なテイストを期待したのだが。
カルボナーラ風の「ローマのまぜそば」や、トマトソースの「トマトのまぜそば」にしておくべきだったか。

それから数ヶ月後、三鷹から歩くのはしんどかったので、西武柳沢駅からのルートで再訪。
ただし、駅近くの『どさん子』でラーメンを食べたあとだったので、食事はせず軽く飲むだけに。
友人に聞いたとおり、夜の時間帯は奥様がひとり回しで、旦那さんは客席で飲んでた(笑)。
注文したのはびんビールと、おつまみ「3点盛り」630円、そして「サルシッチャ餃子」550円。
ラーメン店の「3点盛り」でよく使われるのは「チャーシュー」「メンマ」「味玉」で、店によってはザーサイやキムチも。

狛江『狸小路』の「とりあえず三点盛」350円

ところが、一八亭さんは、さすがはイタリア人シェフがいる(そして飲んでる)お店。
3点盛りが「カポナータ」「生ハム」「チーズ」と、イタリアン仕様だ!


本当はビールより、ワインの方が合うんだろうけど、私はワイン飲むと悪酔いしちゃうので…。
しばらくすると、サルシッチャ餃子が焼き上がった。


一見、「おやき」みたいだが(?)、中にはお肉の塊とモッツァレラチーズが詰まっている。


中身のイタリアンソーセージ(お店メニューの表記より)は、肉々しいけどハーブなど調味料も効いており爽やか。
濃厚チーズとの相性も最高だし、一八亭さんの餃子では一番のおススメだ。

緊急事態宣言などいろいろあり、久々となった3度目の訪問は、先述した友人と一緒に昼間から飲みに行った。
せっかくなので、こちらの餃子・点心類をすべて制覇すべく、未食メニューを注文させてもらった。
こちらが「水餃子」430円。さっき書き忘れたけど、焼き餃子はニンニク入りだが、水餃子はなし。


シンプルだけど旨味が強く、皮の歯応えもヨシ。餃子ではサルシッチャの次にオススメだ。
こちらは「焼売」550円。自家製らしく形が不揃いだが、それがまたイイ。


最後の紹介は、世界三大珍味のひとつを使用した、「トリュフわんたん」690円! 


ただ、私自身はいいトシこいて、トリュフを食べた記憶がない。誰かの結婚式で出たかもしれないけど。
トリュフと思われる黒い粒々を、生ハムと一緒に味わってみたが…残念ながら、私の苦手な味であった。


口に含んだ瞬間、「お前はやめとけ!」と、脳内から命令がきた。なので、残りは全部友人に食べてもらった。
無論、原因はお店でもトリュフでもなく、私の貧乏舌のせいである。
トリュフが苦手でない方は、ぜひ食べてみてほしい。

他にもいろいろ一品料理を頼み、結構長い時間飲み食いしたため、我々以外のお客さんがいなくなってしまった。
イタリア旦那も、休憩したそうなので(推測だが当たってるはず)、シメを食べて帰ることに。
私がオーダーしたのは、飲んだあとに最適な「塩らぁめん」690円。


油そばのときにも記したけど、こちらは自家製麺を使っている。滋味あふれるスープも、当然自家製だろう。
結局、実は満腹だったのに、残さず食べてしまった。ここのラーメン、ウマい気がする

失礼ながら、一八亭さんのことは、イタリア風のメニューがある変わったお店だと捉えていたが、
普通の商品もしっかりしている。先代(娘さんの父親?)は腕のいい職人だったのだろう。
もちろん、現店主も頑張っていらっしゃる。友人が頼んだのは、イタリア旦那の母国の味を取り入れた、
味噌ラーメンにカポナータとリコッタチーズを加えた、日伊合作商品「味噌ポナータ」890円!


友人も結構飲み食いしたはずなのに、しっかりたいらげていたから、味には満足しているようだ。
こちらには他にも、ラグーが入る「味噌ラグー」や、バジル使用の「ジェノベーゼ」などもある。
これからも、イタリア旦那と日本人奥様による、新たな日伊合作メニューに期待したい。
「汁なしケチャップ炒めそば」とか作ってほしい…って、それはただのナポリタンだ。

日が沈む前に飲める、「イタリアンバル兼ラーメン店」は、私にとって貴重な存在。
食べていないメニューも多いし、一八亭さんには今後も通い続ける予定だ。
なお、店内には漫画本もたくさん置いてあり、ひとり酒でもさみしくないよ…たぶん。



一八亭(いっぱちてい)
東京都西東京市柳沢2-1-23
西武線西武柳沢駅から徒歩約7分、三鷹駅からは徒歩約45分、近所に「東伏見稲荷神社」というバス停あり
営業時間 火~土、祝日、祝前日 11時~翌4時半 日 11時~23時半
定休日 月(祝日の場合は11~23時半)
※現在は毎日、21時閉店です
※くわしくはお店のHPにて→https://ippachitei.com/
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 3年前の日大三-金足農を、再... | トップ | 『不二家』のケーキ食べ放題... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

餃子」カテゴリの最新記事