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朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

大きな丼に年末の大勝利を誓う 一橋学園『一ツ橋大勝軒』

2022年12月22日 | ラーメン、つけ麺など
このときに紹介した、38年前のラーメンガイドブック(?)にも載っていた、『一ツ橋大勝軒』
雑誌「散歩の達人」サイトの投稿によると、“角地にたたずむ小さなお店(中略)1969年からこの場所にある”とのこと。
創業から38年どころか、今年で53年目を迎えた老舗店だが、“1969年からこの場所にある”は誤りで、
開店当初は別の場所(住所は学園西町1-20₋7)にあり、途中で現在の角地(学園西町1-20₋2)に移った模様。
こちらはお店の全体図。中央の黄色い看板に、


現在の住所が記してある。なお、「食べログ」に記載の住所も、以前のものである。


店看板には“永福町発祥”の文字と、本店の住所も掲載してあるとおり、こちらの大勝軒は「永福町系」である。
大勝軒もいろいろあり、もっともメジャーなのは「丸長系」、あるいはそこから派生した「東池袋系」で、
過去に紹介した、『中野大勝軒』は丸長系、西国立の『日の出屋』は東池袋系に該当するらしい。

※『日の出屋』の「中華そば」730円。13時半以降は今も550円!

以下で両者の違いをざっと説明する。本当に「ざっと」なので、多少の違いはカンベンしてほしい。
○丸長・東池袋系が太麺なのに対し、永福町系は中細縮れ麺。どちらも量は多いが、永福町系は並でも麺2玉が基本。
○丸長・東池袋系のスープより、永福町系の方が煮干しが効いており、さらにラードが入るため、最後まで熱々。
○丸長・東池袋系では人気の「つけ麺」類は、永福町系ではあまり見かけない。

他にも、丸長系の方が安い(はず)、永福町系には柚子の皮が入る、レンゲと丼がデカい、などの違いもあるが、
私自身がこの系統をあまり利用したことがないので、該当しない系列店もあるかもしれない。ゴメン。

上記で個人的に特筆したいのが、並でも大盛級の量と、熱々のスープ
細麺だけど2玉なので、食べ応えがあるのだが、あわてて啜ると、熱々スープに舌をやられる。
なので猫舌の私はゆっくり食べるが、スープは冷めることなく、最後まで美味しく食べられる。
以上、前置きが長くなったが、ここから一ツ橋大勝軒の実食リポートを記していく。

まずは、卓上メニューを紹介。並「ラーメン」の麺は1.5玉と、永福町系にしてはやさしめ。


ただし、「小」が1玉(玉子入り)で、「中盛」はいきなり倍増の3玉と、一般的な食堂とは小や中の概念が異なる。
なお、冒頭で触れた38年前の書籍によると、当時は「並」が2玉で370円、「中」が3玉半で500円、
さらに「大」もあり、5玉半で700円だったそう。一橋大の学生たちの喜ぶ姿が目に浮かぶ。
現在は「大盛」ラーメンは見当たらないが、1.5玉の並は、+100円で2玉にできる模様。
0.5玉=100円ならば、中盛に+500円で、麺5玉半の大盛を作ってもらえるのかな?
裏側の画像も掲載。「ビール」は瓶ビールだが、注文している客は少なく、私も飲んだことはない。


左端に見えているのが、底が広く厚いため、こぼれにくくヌルくならない、本店と同じ形状のグラス。


冷たい飲料水を提供することも重視していた、本店の方針が受け継がれている。

初訪問時は無理をせず、普通の「ラーメン」+「玉子入」880円にしておいた。
並とは思えぬ大きな丼に、黒い醤油ダレと透明なラードを投入し、たっぷりのスープを注ぎ、麺を泳がせ完成。
お盆に乗せられ、先述した通常より大きめのレンゲと一緒に、ラーメンがカウンター越しに渡される。


横からのアングルを見れば、丼の異様なデカさがわかっていただけるだろう。


麺だけでなくスープもたっぷり入っており、恐る恐るスープをひと口啜ると、
予想どおりラード由来の熱さが舌を襲うが、同時に煮干しの旨味と風味も押し寄せてきて、こりゃウメえ!
麺とスープを交互に啜り、「熱い!」「ウマい!」「たまらん!」と、心の中で叫びまくる、この快感。
具材は大きめのチャーシュー、メンマ、ナルト、ネギに追加の味玉。昔風の固茹でかと思ったら半熟だった。


1.5玉の麺もすぐにたいらげ、スープを少しだけ残し、「ごちそうさまです」。お会計後は、丼の乗ったお盆を店主に手渡し。
若い頃の小野寺昭さんに似た風貌の店主から、「ありがとうございました」の挨拶を受けて退店。
ちなみに、私の「あの人は○○に似てる」は、周囲から同意を得られないことの方が多い。

数ヶ月後、とある日の日曜に再訪。初回は閉店間際だったので並ばず入店できたが、この日は先客が4名並んでいた。
背後には西武線の踏切があるが、歩道は狭いため、これ以上の行列ができた場合、どう並ぶのかは謎である。
数分待ってようやく着席。この日は奥様らしき女性がお手伝いしていた。
今回は前回の倍量、麺3玉の「中盛ラーメン」1300円にすると決めていた。
通常のラーメン丼よりさらに大きい器が、よりたっぷりのスープと麺を受け入れ、運ばれてきた。


さっきのラーメンには映ってなかった柚子皮が、チャーシューの上にちょこんと乗っている。
この前と同様、横アングルも撮ったが、器がデカすぎてレンズに収まらず。


カウンター内で準備されていた、私の中盛丼(手前)と、普通の丼が並んでいる様子も撮ったが…ズーム失敗でブレブレ。


ヘタクソな写真ばかりで申しわけないが、とにかく、前回よりもさらに大盛だということを理解してもらいたい。

量が多いため、主な客層は若者かと思いきや、大半は私と同世代がそれ以上、いわゆるシニア世代が多い。
女性客はさすがに(小)を頼むが、男性客のほとんどは、通常の1.5玉を注文している気がする。
そんな、人生の先輩たちが「腹八分」を心掛け、上品に麺を啜る中、下品な私は「腹十二分」の中盛に挑む。

※ちょっと角度を変えて撮影してみた

中盛+500円とは結構な増額だが、麺が倍、チャーシューも倍の2枚で、メンマもたぶん倍増、スープも増えている。
麺1.5玉=300円、チャーシュー1枚100円、スープとメンマ増しが100円と考えれば、適正価格と言えよう。
ただ、中盛は醤油ダレの割合が少ないのか、前回より味が薄く、その分煮干しの苦みを強く感じた。
それでも、快調に麺を消化していった私だが、食べ進めていくうちに、「ウマい!」が「キツい…」に変わっていく。
結局、スープ以外は残さず食べたが、中盛は予想以上にしんどかった。味の感想も、「並盛の方がバランスがいい」で、
『吉野家』の牛丼が、並盛がもっとも肉と飯のバランスがいい(※あくまで個人の感想です)のと同じである。

この日、中盛に悪戦苦闘していた私の隣席には、もう還暦は過ぎていそうなご夫婦がいた。
旦那さんが普通のワンタンメンを頼み、奥さんは小ラーメン。提供後、旦那さんが奥さんにワンタンを分けていた。
長年、こちらに通っていると思われる、仲良しご夫婦の微笑ましい様子に、ちょっと感動させられたよ。
私が旦那さんの年齢になったとき、どうせ隣に奥さんはいないだろうけど(泣)、
ここを訪れた際は、小ラーメンではなく普通のラーメンを食べられるほど元気でいたいね。

そしてつい最近、毎月恒例の【『なにや』チャーシュー購入】の帰りに、近所の一ツ橋大勝軒に立ち寄る。
なお、なにやさんは、年明けは4日からの営業。年内はたぶん、月曜以外は営業…だったかな?
今回は「中盛チャーシューメン」と並ぶ、こちらのお店の最高額商品となる、
「チャーシューワンタンメン」1500円を味玉付き+80円で注文。


ひょっとしたら1580円という額は、私の人生史上最高額ラーメンかもしれない。
具材でスープがあふれるからか、中盛用のひと回り大きいサイズの丼で提供された。
チャーシューは4枚プラス。さっきの中盛もそうだったけど、ロールしたバラ肉と、ロース肉の2種を使っている。


チャーシューは昔懐かしい、ややパサついた歯応えで、肉々しさが残っているタイプ。
ワンタンは、少量だがちゃんと肉が入ったものが9個。10個入っていたのにひとつ数え忘れたかな?


並との差額700円の内訳は、チャーシュー4枚400円、ワンタン9個で300円になるのだろうが、
具材が多い分、麺が欲しくなったし、私の好きなナルトが抜かれるのが無念。
味だけでなく価格でも、【普通のラーメンがもっともバランスがいい】ことがわかった。

最後に蛇足だが、年末のこの時期は、有馬記念や競輪グランプリなど、公営競技の大レースが控えている。
今回、「大勝」軒で食事できたことは、何よりのゲン担ぎになったと思われる。競輪グランプリが楽しみでならない。
大勝利のあかつきには、年明けにこちらのお店で、ビール&ラーメンで祝杯だ…行列客がいるのに飲酒しちゃ迷惑か。



一ツ橋大勝軒
東京都小平市学園西町1-20₋2
西武線一橋学園駅から徒歩約2分、JRなら新小平駅から約22分
営業時間 火~土 11時半~14時、日だけ15時まで、ただし売り切れ早じまいあり
定休日 月曜
※店主に聞いたところ、閉店1時間前までに来店した方がいいようです
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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Unknown (hobohobo)
2022-12-24 17:27:29
たしかに移転前、というか代替わり前のほうが量が多かったように思います。ゆで加減もかなりヤワかったです。匂いもきつかった。
したがって、いまのほうが断然食べやすくなった印象です。

年末の“大勝”負、がんばってください(笑)。
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Unknown (日が沈む~(略))
2022-12-25 02:31:25
hobohobo様、
コメントありがとうございます。

38年前の書籍だけでなく、「食べログ」や「散歩の達人」サイトの記載と、
店舗の位置や現住所が、微妙に違うのを疑問に思っていたのですが、
hobohoboさんのブログで、旧店舗が現インドカレー店の近くにあったことを知りました。
ありがとうございます。
永福町系は食べた経験が少ないので、茹で加減や匂いを他と比べるべく、
今後はいろいろ食べ歩いてみるつもりです。まずは保谷か昭島で。
なお、年末のギャンブルはたぶん負けるので、
「大勝負」は避けると思います(←だらしねえ)。
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