某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

歴史離れ

2011-06-18 00:42:11 | ぼやき
 またABCニューズから。アメリカの学生のアメリカ史に関する知識が大変低い、と問題になっている。32,000人を対象に行った学力試験で、合格した高校三年生は僅か12%。問題はえらく簡単で、例えば、Which document contains the basic rules that run the government.政治を行う上での基本的な規則を決めている文書はどれか、という設問。選択問題だから答えを選べばよい。勿論答えは憲法だがこれが殆ど出来なかったという。朝鮮戦争についても知らなくて、中国が北朝鮮を支援したことすら知らない生徒が75%以上いたという。
 日本では、アメリカと戦争したことも知らない、とよく笑い話(今の若い者は・・・という年寄りの自慢)になるが、どこも似たようなものだ。知っても楽しくないからではないかな。
 アイルランドの若者の歴史離れも相当なものだ。いつか、彼らに歴史は退屈boringだと言われて、いやこんなに面白い、そして大事だ、と説得しようとしたことがある。無駄だった。考えてみると、彼らの気分がよく分かる。10世紀ころまでバイキングに散々やられ、そのあとは20世紀までイギリスにやられ、そのうえ大飢饉だの大量移民だのと「残るも地獄、行くも地獄」みたいな話が、つい最近まで(殆ど皆の身内に)あった。そんな辛い負け戦ばかりの歴史など学んで楽しいはずがない。面白い、と喜んでいるのは僕らのような外国人だけなのだろう。
 自国の歴史が大事だと若い人に分かってもらうにはどうしたらよいのだろう。よくひかれる言葉だが、「歴史を忘れた国民は歴史に滅ぼされる」。原爆をわすれた国民が原発に滅ぼされる、のと同じか。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする