▼写真は、沖縄本島・北部の辺野古(へのこ)の海を望む浜辺です。
南部の普天間にあるアメリカ海兵隊の基地を、移転するために、この海に巨大な埋め立て基地を造るという日米合意があります。
ぼくは、利害関係のない専門家として、この合意に正面から反対です。
と言うより、もはや実現の可能性はありません。
海兵隊のヘリコプター基地を、海の真ん中に造ったりしたら、そのヘリをずっと真水で洗わないと怖くてヘリ・パイロットは飛べません。兵も乗れません。
どんどん錆びていきますからね。
その真水をどっから持ってくるのですか。
洗った後の水を、この海へ、じゃあじゃあ流し続けるのですか。
いったい、こんなバカな案を誰がひねり出したのか。
賛成、反対を言うまでもなく、不可能な話です。
これを画期的な合意と称した橋本龍太郎首相(当時)の責任は重いと思います。
▼辺野古を訪れて、携帯電話でこの写真を撮ったのは、7月17日・日曜でした。
台風が迫ってきていたので、浜辺で座り込みを続けている反対派のひとびとは、テントをたたむ作業をしている最中でした。
アメリカ軍も実は、こんな計画はもはや「たたみたい」と思っているのです。
日本政府は、形だけの調査を強行することなどさっさとやめて、ほんとうは普天間基地をどうするのか、どこへ移転ないし統合するのか、正直な議論を始めるべきでしょう。
嘘は、やめなさい。
こんな嘘はむしろ、日米同盟を危うくもします。