拝啓 夏目漱石先生

自称「漱石先生の門下生(ただのファン)」による日記

「恭子さんが『うん』って言ってくれた事が嬉しくて、旦那さんのことスッコーンって頭から抜けてたー…」

2006-07-16 21:47:33 | テレビ
2000年の1~3月期に放送されたドラマ『お見合い結婚』の再放送を見た。人妻に恋してしまう若き商社マン役を演じる窪塚洋介を見て、たった6年が気の遠くなる程の長さの時間のように思えた。ちょうどこの頃だ、彼に熱をあげていたのは。中学時代、ラルクと窪塚君は私の中での二大スターだった。99年春、野島伸司脚本の『リップスティック』という、月9とは思えない重苦しい内容のドラマを見てからすぐに彼のファンになってしまったなぁ。あの頃から2001年の映画『GO』までが所謂全盛期かな…こういう言い方は凄く良くないけど客観的にみたら誰でもそう思う。あの映画の後、髪形をスキンヘッドにしてからが波乱の始まりだったね…。いや、出演作はちゃんと見たけど。『凶気の桜』もね。
『お見合い結婚』の主演は松たか子とユースケサンタマリア。本放送は確かフジテレビの火曜9時。このドラマのような、ストーリーからキャスト、放送時間までザ・お茶の間なドラマに窪塚君が出演するのはこれが多分最初で最後ではないだろうか。どこかエキセントリックなキャラや、ぶっとんだ設定の作品に出ることの多かった窪塚君が、キャスト・放送時間・ストーリー展開、どれをとっても全てが保守的・コンサバなドラマに普通に溶け込む姿はかなり貴重だ。このドラマの直後に出演した『池袋ウエストゲートパーク』で物凄くぶっとんだキャラを演じた彼もかなり素敵だったが、『お見合い結婚』のような普通のコメディーに出てるのもなかなか良い。現在の彼を見ていると、サラリーマン役でドラマに出るなんて想像できないし実際そんな機会も無いだろうし。次回作は太平洋戦争時の特攻隊員の役らしいぞ…。会社のオフィスやレストラン等、普通の連ドラではごくごく当たり前に出てくる風景に窪塚君が普通に溶け込んでいるあのドラマを見ると、ちょっとだけあの頃が恋しくなるよ。
紆余曲折ありながらも現在は新作映画を撮影中であろうはずの窪塚君。9階から落下したのになぜ相変わらずあの、整形手術では生成不可能なナチュラルボーンで完璧な風貌でいられるのかとても疑問な窪塚君。いいよ、連ドラに出なくたって生きていてくれて、それでなんらかの作品に出てくれたらそれで充分だよ。そんな彼がこれまで出演したドラマで一番好きだったのが2001年冬~春のドラマ『ストロベリーオンザショートケーキ』という作品。『池袋~』でのキング役も捨てがたいが、一番はやはりこれだ。脚本は野島伸司。『リップスティック』で余程彼を気に入ったのだろうか。このドラマで窪塚君は主演のタッキーを差し置いて、やたらと見せ場の多いキャラを演じている。「永遠の片想い」を主なテーマにしたこのドラマ、はっきりいって野島伸司の最後の傑作(この後のドラマはもうダメなものばかり。『高校教師』の続編とか…)。そして、その傑作を支えたのが、場面を彩りつつストーリーを盛り立てるきれいな色使いと、窪塚君の演技だと私は思っているよ。何度このドラマを見ても彼の輝きっぷりは色褪せていなくて眩暈がする。…眩暈は言いすぎだな。

うー、長いなぁ今日のタイトル。『お見合い結婚』で窪塚君が放った印象的なセリフです。


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