立川市緑町(みどり地区=立川駅北側)、昭和記念公園東側に2年前(2020/4)に新街区としてオープンした「立川グリーンスプリングス」(GREEN SPRINGS)がある。この大型商業施設の一大事業を担ったのが立川市のほぼ中央に約98万㎡(東京ドーム21個分に相当)の土地を所有する地場の不動産会社の「立飛ホールディングス」である。この「立川グリーンスプリングス」の総面積は約39,000㎡。その街区内に多目的ホール「立川ステージガーデン」、「ソラノホテル」、テナントビル(オフィスショップ)など9棟が建設され、延べ床面積は約76,000㎡。多摩信用金庫本店が入居、40店舗が連なっている。隣接地には伊勢丹や高島屋、ルミネ、IKEAなど大型商業施設が集積し、家電量販店などがある。街区全体のデザインは立川の歴史と未来が交差 (cross) する場所という意味を込めて「X型」の街路を中心とし、立川飛行場の滑走路をモチーフとした長さ約120mカスケード「階段状の滝」で街路と多機能ホール屋上を繫いでいる。この「未来型の文化都市空間」に足を踏み入れるとコロナウイルス新規感染者も激減、すべての制限が解除された大型連休のGWとあって人でも多く大賑わいである。(2205)
小田原市浜町に日蓮宗寺院で身延久遠寺末の「立正山安國寺」鎮座している。「日蓮上人」より鬼子母神画像・立正安國論を授与された「日合上人」が庵を結び開山。台町の旧家渡邊利右衛門重政が中興開基となり永禄3年(1560)に「日運上人」が一寺としたのが興りである。本尊は三寶諸尊。大工町通りと七枚橋通りの右側に構えられている「山門」より入山すると正面に入り母屋造りの「本堂」、右に「庫裏」がある。本堂前に境内社として日蓮作の立像を安置する「鬼子母神社」がある。(2205)
桜木町の紅葉坂を下った根岸線の先、ランドマークタワーの中ほどの通り沿いにある植え込みの中に黒い構造物が誰にも注目されることなく産業遺構として展示されている。圧倒的な存在感というか威圧感がある。大砲かと思いきやよく見ると本体に「CHICAGO NEWYORK」の鋳出文字、メーカーズプレートを見ると「CHICAGO PNEUMATIC TOOL CO.」製の機械と書かれている。これは横浜船渠株式会社(後の三菱重工業横浜造船所)で実際に使われていた1918年のアメリカ製で65年間も稼働していた「エアー・コンプレッサー」のようである。「エアー・コンプレッサー」は空気圧縮機で船の建造や修理に不可欠な設備。「横浜船渠株式会社」が造船事業に進出するにあたりアメリカから導入した。横浜の造船の歴史を物語る貴重な「遺産、産業遺構」である。(2204)