皆さんは、一昨年、安保法制=戦争法案反対運動の方々が、「アベ政治許さない」と書いたプラカードが数多く掲げられた光景を覚えておいででしょうか。
あの特徴ある字を書いたのは、俳人の金子兜太氏なのです。秩父に生まれ、旧制水戸高校に進み、東大をいき、日本銀行に勤めながら、組合の委員長をし、幹部職員にならず、高浜虚子とは反対側の俳句を詠んだ人として98歳まで生きた方です。
また、東京新聞主催の「平和の俳句」の選者としても活躍していました。
私の一番好きな俳句は次のものです。
太平洋戦争で、トラック島で敗戦後、島を去るとき詠んだ句です。
水脈(みお)の果て 炎天の墓碑を 置きて去る