まだシーズンには二ヶ月程我慢しなければなりませんが、今年最初の毛鉤を巻く事にしました。
使うハックルは一昨年3月フランスから入手したcoq de pecheのハックル。その中のGris Clair。英訳すればclear grey。何だか解らない名前ですが
リストはグレー、そしてバーブはハニー。そうハニーダンです。すべてのGris Clairがハニーダンである訳ではなく、袋から幾つか摘み出してみるとその中にハニーダンが混ざっているという感じ。
蛍光灯を消すとこの様な色合い。
スターリングクイルを二重にして計4枚のクイルを結び丈夫なウィングを作ります。
それを8の字巻きにして固定。
ピーコッククイルのボディを作りハックルを結びます。私は耐久性を考えていつもこの巻き方です。
アイからテイルに向けハックルを巻いてウィングの後ろでゴッサマーシルクで巻き止めます。そしてシルクはハックルの間を遠ってテイル側からアイに向かい巻かれて行きます。これによりハックルが解ける事はまずありません。
アイまで巻いたらシルクを5〜6回巻いてヘッドを作り指を使ってウィップフィニッシュ。
蛍光灯の光の下ではキラキラ輝きます。
蛍光灯の光がないところでは透明感のある金色。
ウィングの下辺りにはシルクの黄色が見えますが、もう老眼でそんな細かいところまで見えなくなっていることもあってか、耐久性重視の私には左程気になりません。
昨年はドライフライの釣りは全然出来ませんでしたが、今年はどうなるのでしょうか。昨年よりは良い年になってくれることを祈ります。
サーモンフライはとうの昔に諦めて ウエットフライとドライフライで一年通しますが ドライフライとハックルはアメリカンです。何度かインディアンケープでのイギリスのドライフライタイイングに挑戦しましたが 納得のいく物が巻けません。針は古いパートリッジとVMCを集めてた時の残りがまだあるので何とかなりますが 光にかざすと輝くハックルは…無理です(笑) スタンダードパターンはハックル命です。今や周りを見渡すと年中スタンダードパターンで釣りをするのは釣友の中でも私だけになってしまいました。エルクヘアカディスとパラシュートとCDCの全盛期 キャナルの岩崎さんも嘆いてました。良いハックルが少なすぎると…。
コメントを頂きまして大変ありがとうございました。
良いハックルが少なすぎるというコメントはその通りと思います。この20年のアメリカンハックルの展開がちょっと如何なものかという感じになっていることが一因でしょうし、中国、インドでも養鶏の産業化(ゲームコック系ではなくより効率の良い白色レグホン等の大量飼育へのシフト)が進行していることと関係があるのではないかと推測致します。
そうした中で私の知る限りの話ですが、フランスのリムザン鶏などcoq de peche correzienはまだ独自の釣り用のハックル生産を細々ではありますが続けている貴重なものだと思います。一昨年紹介済みではありますが、Ardentpecheが日本へも発送してくれますし、すべてが満足いくものではないというリスクはありますが、一度お試しいただければと思います。(https://www.ardentflyfishing.com/coq-de-peche-correzien-plume-de-cou-p-6911)
かなり以前、所属する釣りクラブの20周年記念に、メンバーの巻いたフライを額装したことがあります。
その中に、ジム・ハーディーさんのフライも数本納めさせてもらったのですが、その中にダブルのクイルウイングを持つドライフライがありました。
せっかくきれいに巻いてもすぐにバサバサになってしまうので、あんまり巻いたことがないのですが、アップアイの捻りの入ったフックとも相まってとても良い雰囲気ですね。
その節はありがとうございました。
残念ながら昨年はMur川には行けませんでした。
昨年1月、ベルギーのRoseliesで開催されたフライフィッシングショーに行った時、良いハックルを下記で販売していました。そのハックルで「パラスタ」を巻いてベルギーの川で試したら凄く反応が良かったです。
www.ducoqalariviere.com
参考までに。
スターリングクイルですがシングルだと一回魚を掛ければバラバラになってしまいますが、ダブルにすれば魚を複数回掛けても使い続けられます。多少ばらけても、フローティング用のオイルなどで整えれば形も元に戻ります。ダブルウィングにしてからスターリング、スナイプのウィングのドライフライをメインに巻くようになりました。日本では未だそこまででもないですが、オーストリアではグレイリング相手にとても効果的な毛鉤でした。スプリットウィングの毛鉤ですので、カーボン竿を手首でピュンピュン振り回す釣りだと鉤素がヨレて釣りにならないかも知れませんが、竹竿でゆったり振る分には全然問題ないですね。他、鉤素をアップアイを通して、ウィングの後ろでタールノットで結ぶと姿勢が安定してウィングを立てて流れてくれます。ですので、私の場合、ウィング付きドライフライにはアップアイ鉤が欠かせなくなっております。
コメントを頂き大変ありがとうございました。
実は、Du coq a la riviereのムッシュ・ラヴァルには以前チュニジアにいた際、問い合わせをしたことがありますが、「支払いは(フランス国内で今も根強く残る)小切手でないとダメ、PayPal等の新技術はついていけないので」との答えでしたため断念した経緯があります。サイトを見ると非常に魅力的な鶏を沢山飼っているようで垂涎です。そのハックルを入手されたとは羨ましい限りです。ムッシュ・ラヴァルの場合は、この鶏のハックルが欲しいと指定出来るところが素晴らしいですね。Ardentpecheがハックルを仕入れている先もCorreze近郊とは思いますが。。。