インドケープのハックルにはジェネティックハックルにない魅力を持つものがあります。
ジェネティックハックルはそもそも羽を取る目的のために飼われた鶏のハックル。小さい針により多くのドライフライを巻くために尾長鶏の血を引いた鶏の遺伝子を入れ、ハックルは長くバーブは短く進化し、一方、発色面では出せない色があったりと退化する面も出てきております。これは、ファッション用のハックルがフライタイイング需要に比べ拡大していることと何らかの関係があるのではないかと推測しているのですが。。。
インドハックルはそれとは異なりあくまでも肉を摂るために飼育された鶏からとったハックル。従いハックルは鶏本来の姿形を残し、発色は幾つかのパターンはあるにせよジェネティックにはない色彩のものも数あります。
最初の写真から上の写真までは、インドコックのもの。色の分類で言えばGreenwellというものになります。芯黒、レッドからジンジャーのバーブ、それに先端が黒くまた先も黒いハックルもあります。またその色彩パターンが小さなハックルまでビシッと入っているもの。これは唆られます。
上のハックルは、レッドなのですが、芯がクリーム、先端もクリーム、更にバーブの先もクリームというかなり珍しい組み合わせのもの。
Greenwellのハックルと比べれば些か形状は槍型から離れているのでドライフライ向きという点では一歩劣りますが、その色のコンビネーションは面白い毛鉤が巻けそうでこれもまた唆られます。
中央のハックルは芯がしっかりクリームです。
上の三枚はGreenwellのハックル。ちょっと見難いですが真ん中のものは芯黒・先黒で先端も黒。
こちらは芯白・先白・先端白のレッドハックル。
こうした珍品を運が良ければお手頃価格で手に入れられ毛鉤を巻いて楽しめるのがインドケープの魅力。日本の釣具店ではインドケープ、チャイニーズケープ等が入手困難になっている様ですが、ジェネティックにないその良さを何とか残してもらいたいものです。
因みにこれらインドケープは英国の田舎の釣具店から入手しました。円安の中でもインドケープは送料込みでもかなりお得に入手出来ます。
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