名南将棋大会ブログ 名古屋

名南将棋大会告知や結果のほか、
将棋が強くなるための記事を書きます。
まずは将棋上達法則を見てください。

第171回名南将棋大会(壱)速報

2017-03-20 | 名南将棋大会
今日は第171回名南将棋大会(壱)を行いました。結果速報です。
(今回は参加者が多く、4クラスになりました。弐の日程でD級以下を使ったので、A級、B級、C1級、C2級としました。)

A級優勝
小倉健司さん


B級優勝
森七郎さん

伊藤巧さん


C1級優勝
伊藤孝治さん


C2級優勝
杉浦悠斗さん


優勝おめでとうございます。
参加いただいた皆様ありがとうございました。



過去12か月分の優勝者のまとめです。

(C1級、C2級、D級、・・・を順送りにC級、D級、E級・・・と記入してあります。)

このところアマ連は「新ソフト」で計算しているのでインフレ傾向になっています。日程 壱 弐 を1400点で区切っていますが、区切りを変更する必要があるかもしれません。
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大山将棋研究(464);四間飛車に居飛車穴熊

2017-03-20 | 大山将棋研究
☆ 昨日の復習

先手番大山先生の次の手は?


☆ 今日の棋譜
昭和54年5月、森安秀光先生と第34期棋聖戦です。


大山先生の四間飛車に森安先生は居飛穴です。もうブームが到来しているのでしょうか、連続で居飛穴を相手にします。田中寅彦先生のせいですよね。昭和51年プロ入りみたいですから、勝ちまくってまわりに影響が出てきたころかもしれません。
それは別にして、森安先生は大山先生相手に居飛穴でうまくいったので、もう一回ということでしょう。

この辺りまでは何局もみました。大山先生の対応は極めてオーソドックスです。

森安先生は7筋の歩を交換して76銀と立ちました。

これで77角の筋で攻めることができます。

76の銀は87に引いて、かなり堅く、先手十分な駒組みです。

大山先生は55歩同歩42角と変わった指し方。

75角と出るのが狙いでした。歩損は気にしないで馬を作るのが好きです。

馬を引き付けるのが間に合って、一応成功のようですが

森安先生は持ち歩が多いので

歩の手筋で桂馬が取れます。

以下は仕方ない進行ですが、これで大山先生は指せると思っていたのでしょうか?森安先生は桂香の取り合いですが、22と が攻めの筋です。それで33銀が取れそうなので先手有利のはず。

ちょっと紛れてしまいました。

それでも飛車を使って26桂を打たせ(あれ?46香同馬26飛が良さそう。)

たのはよいのですが、と金で金をはがされるのは痛いです。形勢逆転か。

ここで33と同銀13飛成とあわてて攻めたのですが、と金を捨てるのはもったいないです。32と か44歩か、まだなんとかなりそうでしたが。

と金を捨てて角筋を止められては戦力不足です。

こじ開けに行っても

開きません。

大山先生はよくなったと思えば強気に出るのです。飛車交換になり

玉頭を抑えられても平気です。

受けるところはしっかり受けて

千日手狙いのような竜引きには

馬と刺し違えさせて

寄せに行きます。

64香も無視。

62香成も無視。

これで詰みがないとわかっているのです。

86金にも角を取ればよく

投了図。

この間は森安先生がうまく穴熊再構築で勝ったのですが、攻める筋はあまり見えないのでしょうか、粘りの振り飛車党ですから。
大山先生の指し方、堂々と指されたら疑心暗鬼で間違ってしまいそうですが、と金を使うことだけを考えていけば攻め切れるはず。
有利になった後の大山先生の受け方、攻め方を学びましょう。


#KIF version=2.0 encoding=Shift_JIS
# ---- Kifu for Windows V7 V7.30 棋譜ファイル ----
手合割:平手  
先手:森安秀光7段
後手:大山十五世名人
手数----指手--
1 7六歩(77)
2 3四歩(33)
3 2六歩(27)
4 4四歩(43)
5 4八銀(39)
6 3二銀(31)
7 5六歩(57)
8 4二飛(82)
9 6八玉(59)
10 6二玉(51)
11 7八玉(68)
12 7二玉(62)
13 5七銀(48)
14 4三銀(32)
15 7七角(88)
16 8二玉(72)
17 8八玉(78)
18 5二金(41)
19 9八香(99)
20 7二銀(71)
21 9九玉(88)
22 6四歩(63)
23 8八銀(79)
24 7四歩(73)
25 7九金(69)
26 9四歩(93)
27 5九金(49)
28 9五歩(94)
29 6九金(59)
30 6三金(52)
31 7八金(69)
32 8四歩(83)
33 2五歩(26)
34 3三角(22)
35 6六銀(57)
36 5四歩(53)
37 6八角(77)
38 2二飛(42)
39 3六歩(37)
40 5一角(33)
41 7五歩(76)
42 同 歩(74)
43 同 銀(66)
44 7四歩打
45 6六銀(75)
46 8三銀(72)
47 7七銀(66)
48 7二金(61)
49 7六銀(77)
50 5二銀(43)
51 7七角(68)
52 4三銀(52)
53 4六歩(47)
54 3三角(51)
55 1六歩(17)
56 7三桂(81)
57 8六歩(87)
58 6五歩(64)
59 8七銀(76)
60 5五歩(54)
61 同 歩(56)
62 4二角(33)
63 5八飛(28)
64 7五角(42)
65 4五歩(46)
66 4二飛(22)
67 3七桂(29)
68 3九角成(75)
69 5四歩(55)
70 7五馬(39)
71 4四歩(45)
72 同 銀(43)
73 4三歩打
74 同 飛(42)
75 4五歩打
76 3三銀(44)
77 2四歩(25)
78 同 歩(23)
79 2二歩打
80 5七歩打
81 1八飛(58)
82 5四金(63)
83 2一歩成(22)
84 6四馬(75)
85 1一と(21)
86 3七馬(64)
87 4九香打
88 4六歩打
89 1五歩(16)
90 3六馬(37)
91 1六飛(18)
92 2六桂打
93 1四歩(15)
94 5八歩成(57)
95 1三歩成(14)
96 6九と(58)
97 2三と(13)
98 7九と(69)
99 同 金(78)
100 4二銀(33)
101 3三と(23)
102 同 銀(42)
103 1三飛成(16)
104 5五歩打
105 8五歩(86)
106 同 歩(84)
107 5六歩打
108 4五馬(36)
109 5五歩(56)
110 4四金(54)
111 5四歩(55)
112 5五歩打
113 1二龍(13)
114 5四馬(45)
115 2一と(11)
116 3八桂成(26)
117 4六香(49)
118 4五歩打
119 3一と(21)
120 4二飛(43)
121 同 龍(12)
122 同 銀(33)
123 8四歩打
124 同 銀(83)
125 8三歩打
126 同 玉(82)
127 7六桂打
128 7五銀(84)
129 8四歩打
130 8二玉(83)
131 4一と(31)
132 5三銀(42)
133 5一と(41)
134 4三馬(54)
135 1二飛打
136 6二金打
137 4五香(46)
138 同 金(44)
139 1三飛成(12)
140 5四銀(53)
141 4三龍(13)
142 同 銀(54)
143 3一角打
144 4九飛打
145 4二角成(31)
146 8六香打
147 同 銀(87)
148 同 歩(85)
149 6四香打
150 7六銀(75)
151 6二香成(64)
152 8七桂打
153 同 銀(88)
154 同 歩成(86)
155 7二成香(62)
156 9三玉(82)
157 8六金打
158 7七銀成(76)
159 8三歩成(84)
160 同 玉(93)
161 7三成香(72)
162 同 玉(83)
163 8五桂打
164 8三玉(73)
165 投了
まで164手で後手の勝ち



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20170320今日の一手(その480);駒は当たっているときが一番働いている

2017-03-20 | 今日の一手
20170320今日の一手

2014年4月の名南将棋大会から、私の将棋です。形勢判断と次の一手を考えてください。




一昨日の一手の回答
序盤で

先手のMさんは88銀のまま、78金も省略して腰掛銀で攻める、という指し方を開発していて、一度ひどい目にあいました。その後それを拝借して他の人に私が快勝した、ということもありました。それを踏まえて、68玉が早いので、後手の私が85歩77銀から棒銀に出た(この将棋は後手一手損角換わり、手損で急戦でよいのかということがあるのですが)のです。
かなり進んで問題図

とにかく棒銀で猛攻して、銀交換になって一応成功。後手(実際は先後逆ですが)は35に銀を打って馬を作り、私が23銀と打ち込んで26歩と受けられた、という問題図です。

☆ 形勢判断をします。
駒の損得はありません。でも馬を作られていますからその分だけ先手の駒損です。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は23銀19香と持ち駒角で3枚。28飛は26で利きを止められているので今は数えないです。
後手の攻め駒は47馬1枚。

総合すれば互角か、やや先手もちか、というところです。

☆ 大局観として
対局中は馬を作られてわるいのかなあ、と思っていましたが、そんなこともありません。先手玉が堅いということと、1筋の歩も切れて3歩持っているのですから、歩得ではなくても(可能性として)指せる手が多いのです。
ここは32銀成(あるいは不成)しかないではないか、と思わずに、手を探すことです。2014年はまだこのブログを書き始める前で、なるべくいろいろな手を探そう、と反省していたころ。細い攻めをつなげるというのを苦手にしていたのです。形勢判断の基準もあいまいで、感覚的に少し悪いと思っていたのは、後手のほうをもって、馬を作って抑え込む、というほうが考えやすかったからなのですが、この頃と比べると今のほうが強くなったなあ、という気はします。

角換わりに限らず、棒銀は攻め駒が飛角銀だけになりやすいので、実は難しい戦法です。29桂を使いにくいので4枚目の攻め駒はどうするか、というのが難しいのです。うまくいくのは端が絡む場合で、19香が攻め駒になるのなら、4枚で攻められる可能性が高くなります。
この場合は1筋の歩が切れているので、19香も攻め駒になっています。条件が良いのでなにか手がありそう。32銀成以外も考えてみましょう。とにかく攻めたいのです。


△ 24歩は同銀

となって、他の変化に合流するかもしれませんが、後手の歩切れが解消するので少し早いか。


○ 実戦は32銀成で自然な手

というか、これしかないと思い込んでいました。もちろん悪手ではありません。32同玉に24歩同銀 26飛25歩28飛39銀

普通の手を指しているとこういう展開でしょう。18飛29馬23歩28銀成16飛14歩

飛車を攻められて少し困りました。ここで42歩同金12歩15歩21角(これを取ってもらえず)23玉15飛同銀同香24玉

飛車を切って攻めましたが入玉されて負けました。

途中42歩ではなく重く22金と打って

42玉に12歩! 15歩46飛19馬49飛18馬11歩成

と端から攻めておけば当面入玉はなく、指せていたようです。1筋に歩を打てるというのが生かせました。

また、32銀成同玉に58角

というのがかなり有力で、58同馬同金

なら馬が消えて互角以上。

58角には46馬と逃げて、13香不成同香14歩

というのが継続手です。14同香が仕方なく、同角23銀58角に45桂なら49香


24香なら18飛12歩13歩

という調子です。香をさばいた(交換した)ら攻めの手(の可能性)が増えます。


○ 32銀成を決めずに58角

でも先ほどの変化に合流します。


△ 56角と打つのも考えられて

46馬には34銀成が狙いで、同金同角

は後手玉が薄くなって攻めやすいでしょう。(34銀成に56馬35成銀というのも先手が少し良い。)

25馬には32銀成同玉15金

で馬を殺せます。

ということで56角には同馬が最善。

32銀成同玉56歩に39角

とされるのが、前にやった58角の変化と違うところで、57歩58金の形なら、この角打ちはなかったわけです。
38飛84角成36歩24銀58飛

くらいか。これは互角です。


△ 他には強引な感じですが71角もあって

これは72飛34銀成同金53角成

というのが狙いで、銀を取り返せば十分です。

34銀成の時に71飛と角を取られるのでしょう。

35成銀として、46角にも36銀

と打てば受かります。(36成銀は同馬。)57角成同金同馬88玉

というのは飛車の働きに差があるので先手のほうが攻めやすいです。

46角ではなく38角なら

26飛29角成23銀

駒損ですが後手は歩切れですし、攻めは十分続きます。

戻って、71角には52飛

の時に攻めにくく見えるのです。(だから強引な感じがします。角で取る駒がないですから。)
32銀成同玉24歩

としておいて、27銀なら同飛同歩成23銀41玉62金42飛12歩

また1筋に歩が利くのが大きく、これは攻めが切れません。

24歩には同銀なのでしょう。

26飛25歩28飛39銀

ここで48歩もありますが、同銀成で損得不明。18飛29馬88玉28銀成16飛14歩82金

くらいで互角ですが先は長いです。

蛇足ですが、途中後手は25歩ではなく25銀で間に合わせると

13飛成と強攻する筋が生じます。


☆まとめ
駒は当たっているときが一番働いているといいますが、駒取りを放置して他の手を指す、つまり、相手の駒取りで返すとか、その駒を捨てて手を稼ぐとか、安い駒を取って敵陣を乱すとか、という手を考えてみることです。相手の意表を突くという効果もあるでしょう。

この場合は32銀成は王手なのですから、角を打って馬に当てる、という手が成立するのだなあ、とわかります。58か56に角を打って、同馬に32銀成から馬を取りかえすことができます。
56角の時には34銀成があるので馬が逃げにくい、ならば馬を消して金銀交換ですからわずかに駒得です。ただし直後に39角から馬を作られるので形勢互角。

比較検討すると58角が優るようで、それなら32銀成同玉58角でも同じことでしたが、馬を逃げられても13香不成(香成でもよい)から香をさばけます。

また、71角と飛車取りで返すのも有力で、やや強引ですが成立するようです。32銀成を決めていないので、34銀成の味が残ります。

32銀成同玉と清算してから(58角に気がつかないと)だと後手も受けやすくなるので攻めの手を探すのに苦労します。


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