20151017今日の一手
先月27日の名南将棋大会からTさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。後手は持ち歩がないので先手のポイントです。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は37桂で1枚。54歩とされたので88角と56銀はすぐに働きそうです。合わせて3枚。
後手の攻め駒は44角で1枚。
総合すれば先手が有利です。
大局観として
後手は54歩では33桂が普通なのですが、46歩同歩45歩で桂損になりそうなので54歩と突いて角を動かす算段です。仕方がないので悪手とは呼べませんが、いかにも危険です。本来は43銀とか24飛とか我慢しておくべきかもしれません。あるいは桂損でも33桂を掘り下げるか。
先手の立場で言えば大きなチャンスです。角銀桂はさばけそう。29飛も働けば申し分ないのです。あるいは54歩から53歩成とできる筋を考えたいですね。問題図で後手から55歩ともとりにくいのでここはいろいろな手が考えられます。
△ 実戦は54同歩でした。
一番素直な手です。普通はこの手から考えます。
88角成同銀(同玉も有力)46歩
55角33桂46角38角
54歩の存在は大きいとはいえ、馬を作られては混戦です。
46角では35歩で決まっていました。
35同金53歩成で銀か桂が取れます。
後手は46歩では軽過ぎで、33桂
ならば難しいでしょう。先手は75角44角68金右から59飛をみる感じです。
△ 33桂とされる前に45桂も指したい手です。
55歩同銀62角には46歩と支えておきます。
ここで44歩には35歩がカウンター。
35同金44銀46金なら35銀
金が取れます。
35同金44銀36金34歩23飛54歩
金はそっぽにいくしかなく、52歩53歩成同歩33歩成で楽勝。
44歩は悪手でしたから、33桂とはねます。
54歩45桂同歩24飛49飛
こういう感じでしょうか。先手の模様がいいです。
後手は45桂55歩同銀に同角も考えられます。
55同角44銀77角45金で2枚替え。
46歩55金56歩54金45歩
「ダンスの金」ですね。初めてみました。
33銀35歩43銀39飛
55歩同歩45金という感じでしょうか。先手も決め手があるようなないような。先手の模様は良いです。
△ 45桂でははっきりしなかったので、45銀が一番激しい手です。
45同銀同桂までは必然。
55歩は54歩で先手の駒得になります。55角でも同角同歩54歩
これで先手の駒得、攻撃手段に困りません。54歩では44角もあるでしょう。
後手は32飛39飛43銀が最善でしょうか。
54歩88角成同銀54銀53桂成28角・・・まだ難しそうです。先手が有利ではあります。
△ すぐに攻めても決まらないので、68銀から厚みで攻めます。
33桂57銀43銀66銀62角
97角32飛54歩同銀55銀左で攻撃開始。
55同銀同銀44金
54歩55銀53歩成ではもう少し。88角と戻すのでしょうか。先手がよさそうですが難しいです。
戻って、97角32飛に86角44金68金右
ゆっくり59飛まで指してから総攻撃すれば先手が有利です。
問題図で形勢判断の条件はどれを見ても先手が上回っていました。4枚目の攻め駒に飛を持って来れば優勢になります。54歩からと金を作るあるいは銀桂交換にするというのは後手が最善を尽くせば実現しませんでした。
みなさん、どれが第一感でしたか?私は68銀しか考えませんでした。後手から55歩としにくいなら陣形整備だろうと。位取りが好きだからでしょうか。さらに5筋に飛車をまわれば完成です。後手は歩切れで動きにくいのです。
どれを選ぶかはともかく、飛車を使って攻め駒を増やす、ということに注目しておけば先手が優勢になりやすいです。角銀桂だけではうまく攻めて(あるいは後手の受けがまずくて)優勢、というのはあまりありません。
先月27日の名南将棋大会からTさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
☆ 形勢判断をします。
先手の1歩得です。後手は持ち歩がないので先手のポイントです。
玉の堅さは先手のほうが堅いです。
先手の攻め駒は37桂で1枚。54歩とされたので88角と56銀はすぐに働きそうです。合わせて3枚。
後手の攻め駒は44角で1枚。
総合すれば先手が有利です。
大局観として
後手は54歩では33桂が普通なのですが、46歩同歩45歩で桂損になりそうなので54歩と突いて角を動かす算段です。仕方がないので悪手とは呼べませんが、いかにも危険です。本来は43銀とか24飛とか我慢しておくべきかもしれません。あるいは桂損でも33桂を掘り下げるか。
先手の立場で言えば大きなチャンスです。角銀桂はさばけそう。29飛も働けば申し分ないのです。あるいは54歩から53歩成とできる筋を考えたいですね。問題図で後手から55歩ともとりにくいのでここはいろいろな手が考えられます。
△ 実戦は54同歩でした。
一番素直な手です。普通はこの手から考えます。
88角成同銀(同玉も有力)46歩
55角33桂46角38角
54歩の存在は大きいとはいえ、馬を作られては混戦です。
46角では35歩で決まっていました。
35同金53歩成で銀か桂が取れます。
後手は46歩では軽過ぎで、33桂
ならば難しいでしょう。先手は75角44角68金右から59飛をみる感じです。
△ 33桂とされる前に45桂も指したい手です。
55歩同銀62角には46歩と支えておきます。
ここで44歩には35歩がカウンター。
35同金44銀46金なら35銀
金が取れます。
35同金44銀36金34歩23飛54歩
金はそっぽにいくしかなく、52歩53歩成同歩33歩成で楽勝。
44歩は悪手でしたから、33桂とはねます。
54歩45桂同歩24飛49飛
こういう感じでしょうか。先手の模様がいいです。
後手は45桂55歩同銀に同角も考えられます。
55同角44銀77角45金で2枚替え。
46歩55金56歩54金45歩
「ダンスの金」ですね。初めてみました。
33銀35歩43銀39飛
55歩同歩45金という感じでしょうか。先手も決め手があるようなないような。先手の模様は良いです。
△ 45桂でははっきりしなかったので、45銀が一番激しい手です。
45同銀同桂までは必然。
55歩は54歩で先手の駒得になります。55角でも同角同歩54歩
これで先手の駒得、攻撃手段に困りません。54歩では44角もあるでしょう。
後手は32飛39飛43銀が最善でしょうか。
54歩88角成同銀54銀53桂成28角・・・まだ難しそうです。先手が有利ではあります。
△ すぐに攻めても決まらないので、68銀から厚みで攻めます。
33桂57銀43銀66銀62角
97角32飛54歩同銀55銀左で攻撃開始。
55同銀同銀44金
54歩55銀53歩成ではもう少し。88角と戻すのでしょうか。先手がよさそうですが難しいです。
戻って、97角32飛に86角44金68金右
ゆっくり59飛まで指してから総攻撃すれば先手が有利です。
問題図で形勢判断の条件はどれを見ても先手が上回っていました。4枚目の攻め駒に飛を持って来れば優勢になります。54歩からと金を作るあるいは銀桂交換にするというのは後手が最善を尽くせば実現しませんでした。
みなさん、どれが第一感でしたか?私は68銀しか考えませんでした。後手から55歩としにくいなら陣形整備だろうと。位取りが好きだからでしょうか。さらに5筋に飛車をまわれば完成です。後手は歩切れで動きにくいのです。
どれを選ぶかはともかく、飛車を使って攻め駒を増やす、ということに注目しておけば先手が優勢になりやすいです。角銀桂だけではうまく攻めて(あるいは後手の受けがまずくて)優勢、というのはあまりありません。
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