goo blog サービス終了のお知らせ 

名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

真石田伝説

2015-09-16 | 将棋本 断捨離
真・石田伝説―石田流の秘法を伝授 (MYCOM将棋文庫)
元の本は1992年出版、加筆して2003年に文庫で出版された、毎日コミュニケーションズ(週刊将棋)編集の本です。

升田式石田流は最近の研究もあるので別の本を探したほうがいいでしょう。
立石流(この本では立石式石田流と名称統一ですっきりしています)は居飛車が組ませない工夫をするので出現しないのですが、組めたらこうなるということで読んでおいてもいいです。
楠本式石田流、これはいい戦法のように思います。居飛穴対策にどうぞ。
中飛車型石田流はゴキゲン中飛車の派生形。超急戦ならこれに変化できるのですが、超速ならだめです。
急攻石田流は、居飛穴や玉頭位取りの対策として。
石田流道場 (東大将棋ブックス)
こっちのほうが詳しいです。

ということで、楠本式石田流、先日の奇襲大全にもありましたが、いかがですか。

20150916今日の一手<その148>;攻めを見せて受ける

2015-09-16 | 今日の一手
20150916今日の一手

先月9日の名南将棋大会からMさんとHさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。








昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
先手の1歩損です。持ち歩もないのでこれは後手のポイントです。
玉の堅さは同程度。
先手の攻め駒は78飛
後手の攻め駒は55銀
総合すれば後手がやや指しやすいです。

大局観として
後手陣は上部に厚いです。上から攻めてもうまくいかないので横から攻める形にできれば理想です。
今は離れ駒ができた瞬間に仕掛けられました。銀交換してよいか悪いか考えなばなりません。


× 実戦は55同銀でした。

55同金に45桂?と暴発して45同金38金69銀

これは後手が楽勝でした。
45桂は ぽか ですが、69銀で薄くされると面白くありません。


× 38金が自然な手です。

後手は銀交換でも悪くないのですが、66銀68飛65歩

これで後手の2歩得です。駒得したら長期戦がセオリー。後手はゆっくり駒組みして、先手は持ち歩がないので攻める手段が難しいです。


× 66歩をかすめ取られるとまずいようです。68飛と守ってみます。

46歩同歩同銀47歩

37銀成同玉76桂

これも後手が楽勝です。


△ 守りにくいなら捨ててみます。65歩。

65同歩55銀同角

55同角で同金は31銀があります。中央で角銀総交換です。
55同角同金に34角

32銀と受けても31銀が残るので後手は攻め合いです。
66角98飛46歩

46同歩同金43銀

この局面はまだ後手が指せるような気がしますが、互角の戦いでしょう。


○ あとは67金しかないです。金が離れていくので指しにくいですが。

46歩同歩同銀38金

37銀成同玉49飛成48飛

48同竜同玉46桂

78飛は68飛と合わせるので大丈夫。なので46桂です。42飛なら46飛成は78飛なので
39金58飛37玉88飛成42飛

飛車交換なら後手玉のほうが危険ですね。

戻って、67金には56銀と取ってみます。

56同歩46歩同歩同飛

ここで38金と締まっておくと、49飛成はやりにくく、42飛に57金と整えます。

先手玉のほうがしっかりしてきました。これなら先手が指しやすいです。

後手の最善は67金に72玉38金62銀と陣形整備です。

先手の1歩損は変わりませんが、先手玉のほうが堅くなりました。これなら互角です。


受けだけ考えていると、69銀の傷、66歩を取られる、46歩から突破される、と悪いことばかりで、全部受けることができません。
65歩から強く戦うのも一つの考え方です。
67金で割打ちを避けて66歩を守り、4筋を攻められたら飛車交換を見せて受ける、というのも覚えておきたい手段です。
どちらも攻撃防御と名前を付けて覚えておきましょう。単純な受けが難しい時に、攻撃防御はないか?と探してみるのです。