平成17年に書いた「科学的思考」の改訂版である。想定する読者は前回等同様に私のゼミの学生と北海道宇宙連合の学生達である。
現在、私の立脚点である当為の科学の思想から当時の考え方を振り返ると、それなりに方向性は正しかったものの、思想的未熟さを感じざるを得ない。そこで、今回は部分的ではあるが若干の修正を加えてみることにした。
1.足場を固めながら前に進む
すべての思い込みを排除し、自分の目で確認した事実に基づいてひとつひとつ組み立てることが基本である。思い込みとは感情である。感情に流されずに方針を見出す力を理性という。プロは理性を働かせるが、アマチュアと自称「○○研究家」という方の多くは、どうも経験に基づく感情的判断にプロ意識を感じていることが多いようだが、これは錯覚にすぎないことをはっきり言っておきたい。
プロを目指すのであれば、カタログに書いてある数値をそのまま信用するのではなく、まず目の前の部品がその数値を出すのかどうかを自分の目で確かめなければならない。そして、それを計測する機器が正しい数値を示しているかどうかを複数の機器の数値との比較によって確認しておかねばならない。プログラムであれば、この変数にはこういう数値が入っている筈だと思うのではなく、その数字が本当に入力されているかどうかを確認しなければならない。初心者のようだが、このプロセスを怠るようになればそれ以後の成長は期待できない。常に、意識して己の理性を働かせ、暗黙の先入観を排除し、自分が確認した事実にもとづいて理詰めで組み立てる思考力(論理的思考能力)が要求される。よく「誰々が言ったから・・」という人がいるが、このような方々は残念ながらここで話している土俵にすら乗っていないといえる。
現在、私の立脚点である当為の科学の思想から当時の考え方を振り返ると、それなりに方向性は正しかったものの、思想的未熟さを感じざるを得ない。そこで、今回は部分的ではあるが若干の修正を加えてみることにした。
1.足場を固めながら前に進む
すべての思い込みを排除し、自分の目で確認した事実に基づいてひとつひとつ組み立てることが基本である。思い込みとは感情である。感情に流されずに方針を見出す力を理性という。プロは理性を働かせるが、アマチュアと自称「○○研究家」という方の多くは、どうも経験に基づく感情的判断にプロ意識を感じていることが多いようだが、これは錯覚にすぎないことをはっきり言っておきたい。
プロを目指すのであれば、カタログに書いてある数値をそのまま信用するのではなく、まず目の前の部品がその数値を出すのかどうかを自分の目で確かめなければならない。そして、それを計測する機器が正しい数値を示しているかどうかを複数の機器の数値との比較によって確認しておかねばならない。プログラムであれば、この変数にはこういう数値が入っている筈だと思うのではなく、その数字が本当に入力されているかどうかを確認しなければならない。初心者のようだが、このプロセスを怠るようになればそれ以後の成長は期待できない。常に、意識して己の理性を働かせ、暗黙の先入観を排除し、自分が確認した事実にもとづいて理詰めで組み立てる思考力(論理的思考能力)が要求される。よく「誰々が言ったから・・」という人がいるが、このような方々は残念ながらここで話している土俵にすら乗っていないといえる。