さるみみ屋

夫サボさん、私さるみみと2000年生まれ長男コナンくん
2004年産次男エナリくんとの「人生楽ありゃ苦もあるさ」日記。

下流志向 読了

2017-01-01 22:47:45 | さるみみ文庫2017
今年最初に読み終わった内田樹の一冊。
実はこれ、去年までの仕掛品で、通勤途中に少しずつ読んでたんだけど
なんせ地下鉄ですぐ寝てしまうので、一日2ページくらいしか読めないとか
いろいろあったわよね。でもサボさん実家に行く間に読む時間満載だったために
簡単に読み終わったわさ。新年最初の一冊がこういう本なのもどうなのかしら。

で、内容なんだけど、いろいろとみんな根拠がないとか文句つけてるみたいね。
私としては、子どもたちが勉強をしなくなっていった理由として
まず消費主体として自己を確立したため、という内田樹の説は確かに???という感じはあったけど
子どもたちがなぜ学ばなくなったのかという背景を分析する中で
「なるほど」と思える部分がいくつもあったわね。コナンを見ていても彼の考え方の
根本的な部分に「消費主体だった自分」があるからなのかと言われると
よくわからないけど、でも彼が指摘している表面的な原因については納得いくところが多く、
よく考えれば、彼がこういう考えをする原因をさかのぼっていくと、なるほど
そういうこともあったかもしれないな、と思う部分もないわけではなく。

だから彼の仮説の根拠があやふやだ、とは決めつけることはできないな、と思う。


でも大学入試問題でよく出題されるだけあって、読みやすくわかりやすい文なのは確かで
そういう意味では読んでいて「つまんねえ」とは思わなかったかな。
一年のスタートとしては興味深い一冊だったと思う。

今年は内田樹をもう少し読んでみようと思わせられたね。