いつも見に来てくれてありがとうございます。
NHKの「にっぽん百名山」を見ていていつも思うことだけど、下山してるところも放映してください!って思う。
登ってるところしか映らないし、その内容もダイジェスト的な感じで、登山の醍醐味が全然伝わらないと思うんだけどな。
登ってきたコースを下るとしても見える景色は全然違うのですよ。
下山するまでが登山ってもんです。もっと言えば帰宅までが登山っすよ。
ということで、白馬岳2泊3日テント泊登山の山行レポ、3日目は下山ですがレポします!
1日目:栂池自然園→白馬大池はこちら。
2日目その1:白馬大池→小蓮華山→白馬岳の手前まではこちら。
2日目その2:白馬岳→小蓮華山→白馬大池まではこちら。
3日目:8/19(日)晴れ 白馬大池→白馬乗鞍岳→天狗原→栂池自然園
4時半起床。3日目は時間的に余裕があるのでもっと寝ていてもいいんだけど、前日19時過ぎに就寝しているのでこれ以上寝ていられず、
目覚ましを5時にセットしていましたがごそごそ起き出して朝食の準備を始めました。この日の朝食メニューはドライフードの中華がゆと
ドライカレー・リゾット風(お湯多め)。どちらもスイスイ喉を通りあっという間に完食。予備で持ってきていたクリームパスタも追加で
食べてしまいました。いや~、最近のドライフードはどれも美味しいですね。
ゆっくりテントを撤収。テントの下にちゃんとマットを敷いていたんだけどマットが若干小さくて、はみ出していた部分が地面からの湿気で
濡れてしまっていました。濡れたまま仕舞いたくないので、ひっくり返して太陽にあてて乾燥させます。待っている間、甘酒でほっこり。
この甘酒もドライフードなんだけど、美味しかったです。登山の時だけでなく家で飲んでもいいくらい。
他の皆さんもこの日は下山だけなのか山を眺めたりのんびり過ごされていました。ずっと見ていたくなる景色ですよね、ほんと。
十分山を堪能した後、8:30に下山開始です。
よっこらしょ!とザックを担ぐと、思わず「軽っ!」と声が漏れました。食料とドリンクが減ったためにずいぶんと軽くなったようで、
ザック軽いし下山だけだし天気もいいし、今日は楽しく歩けそうだと確信して思わずニンマリ。
で、嫁さんのザックも軽くなっているだろうかと確認してみたら意外と重くてびっくり。重量が減るような荷物がなかったのと、私の
シュラフマットも嫁さんのザックへ入れたそうで、登りのときより重たくなってる感じ。
「何か持つで」と言ってみたのですが、「全然大丈夫!」という心強いお言葉が返ってきました。3日目でも元気で一安心。
白馬大池山荘を出発してすぐのところで、前のパーティがはしゃいでおり何やら草むらのほうにカメラを向けていました。なんだろうと思って
草むらに目をこらすと、何ということでしょう!!昨日会いたくても会えなかった雷鳥がいました。しかも親子。2羽いた子供のライチョウは
とても小さくヒヨコちゃんで人間に慣れていないのか草陰に逃げてしまいましたが、親鳥の方は人間に慣れているのか子供を守っているのか
堂々と記念撮影に応じてくれました。
この日は風がなく湖面が穏やかで、まるで鏡のように山々を映し出していました。清々しく深呼吸したくなる景色です。いいねー。
水場近くに咲いている花は元気がいっぱいです。
ミヤマセンキュウ(深山川芎)?
昨日歩いた小蓮華山を眺めながら黄昏ている嫁さん。どこで写真を撮っても絵になります。
ゴツゴツした岩の登りを終えると、だだっ広い白馬乗鞍岳のピークに到着。
眼下に広がる雲。まるで天上散歩をしているようでテンション上がります。
一日目はガスで見えなかった山々が今日は見えています。こんな感じだったのか。
振り返ると白馬三山。小蓮華山が三山に入っていてのはなぜだろう。かっこいい山容をしているのに標高がちょっと負けているからかな。
ここからぐっと下るので、白馬岳はここで見納めです。ありがとう~、楽しかったよ~!
ダイニチアザミ(大日薊)
ヤマハハコ(山母子)。 こんなに満開のヤマハハコを見たのは初めてです。
ちなみに白い部分は葉っぱが変化したもので、真ん中の黄色いのが花だそうです。
シラネセンキュウ(白根川芎)?
花を撮影しつつ歩いているといつの間にか雪渓のある場所まで来ました。ほんの20mほどですがやっぱり雪渓はテンション上がります!
その昔、雪渓に練乳をかけてかき氷にして食べたこともあったなー。懐かしい。
雪渓のあたりから岩ごろっごろがスタート。歩きやすいルートを見つけながら進むんだけど、これがなかなか難しくて面倒くさいけれど面白くも
あるから不思議。まぁちょこっとだったらいいんだけどね。一時間も続くとなると、いつまで続くんだよと悪態をついてしまいます。
そんなときは立ち止まり、目の前に広がる雄大な景色に心を癒してもらいます。
チングルマの綿毛。この綿毛を見て「枯れてる花でしょ」と言ってる人がいましたが、これを楽しむことができないなんてもったいないねー。
ミヤマダイコンソウ(深山大根草)
コイワカガミ(小岩鏡)。 花びらの先端がひらひらしていて、おしゃれさんですね。
ウラジロナナカマド(裏白七竈)
花が咲いているナナカマドを見たのは初めてかも。まぁ僕の記憶力は大したことないけど。
いつもは紅葉で楽しませてくれるナナカマドだけど、花をつけたナナカマドもいいですね。
皆さんさっささっさと下っていきましたが、僕らは少しでも山にいたいので、まだまだ元気ですがここらで休憩です。
この辺りはお花がいっぱいで休憩している場所の周りもチングルマだらけ。
綿毛ではなく花バージョンのチングルマ。ここからどうやって綿毛になるんだろうね。ほんと植物は不思議がいっぱいだ。
一息ついたあと、岩ごろっごろの急登を下り、天狗原まで降りてきました。
天狗原では白い綿のような実をつけるワタスゲが有名なんだけど、奥にある白っぽいのがそれだろうか。そういうことにしておこうか。
私「あの雪渓、ハートの形に見えへん?」
嫁「見えへん!」
なんて言いながらここでも休憩。
オオシラビソ(大白檜曽)。若干紫がかった色の大きな松ぼっくりをつけていました。ロープウェイのガイドさんが言ってたのですが
この松ぼっくりは落ちることなく新芽となっていくそうです。
天狗原を過ぎると樹林帯に突入してどんどん標高を下げていきます。
おっ!白馬岳が見えました。白馬乗鞍を下る際に見納めだと思っていた白馬岳がまた見れました。1日目に登ってきたときには気付きませんでした。
銀嶺水。山から染み出る銀嶺水は冷たくて美味しかったです。3日目で水が残り少なくなっていたのでペットボトルにも補給。
この辺りから栂池自然園までは高山植物が豊富でした。
オニシオガマ(鬼塩竈)。1日目に見た時よりも増して咲いてる気がします。
サンカヨウ(山荷葉)の実
ちなみにサンカヨウの花は白色で、雨、霧などで水分を吸うと半透明になるらしい! いつか見てみたいな。
エンレイソウ(延齢草)の実。 延齢草って長生きできるってことだろうか。この実、食べておけばよかったかな。もったいないことをしたw
ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)
オヤマリンドウ(御山竜胆)。そういえば、幼稚園のときリンドウ組だったのを思い出しました。
ゴゼンタチバナ(御前橘)
ツルリンドウ(蔓竜胆)
イナカギク(田舎菊)?
モミジカラマツ(紅葉唐松)
オニシモツケ(鬼下野)
カンチコウゾリナ(寒地髪剃菜)かな?
タテヤマアザミ(立山薊)の蕾
ベニバナイチゴ(紅花苺)
オオレイジンソウ(大伶人草)
ミヤマコウゾリナ(深山髪剃菜)?
ミヤマシシウド(深山猪独活)
高山植物に癒されながら歩いていると、あっという間に登山口に到着。
12:07、下山完了です。
この後、ロープウェイとゴンドラで麓まで降りて温泉へ行く予定でしたが、空腹で温泉に入るのは辛いので
その前に栂池山荘の食堂で腹ごしらえすることにしました。山の上では食べられない品々。唐揚げ、旨し!
ロープウェイとゴンドラで麓まで降りる途中にも高山植物が目を楽しませてくれました。
イワショウブ(岩菖蒲)
サラシナショウマ(晒菜升麻)
ヤチトリカブト(谷地鳥兜)?ミヤマトリカブト(深山鳥兜)?
もう1つちょいと豪華絢爛なお花があったのですが、スマホのバッテリーがなくなり撮影できませんでした。
今までカメラのバッテリーが切れたことはあったけれど、スマホのバッテリーが切れたのは初めてのこと。
それだけ今回の山行が楽しかった証かな。モバイルバッテリーの調達を考えなきゃ。
麓に降りてゴンドラ駅の横にある日帰り温泉「栂の湯」で汗を流しました。駐車場のすぐ横に温泉があるのって嬉しいですね。
温泉のあとは、屋上の展望デッキで山々を見ながら宇治抹茶かき氷をいただきました。登ってきた山々を眺める時間って至福の時間。
その後、駐車場で1時間半だけ仮眠して帰路につきました。
栂池の街からは白馬三山&小蓮華山がキレイに見えていました。写真は今一ですが実際はもっと輝いて見えたんですよ。なんだろ心の目で見ていたのかなw
山がきれいに見えていたので大出の吊橋に立ち寄ってみました。吊橋越しに見える北アルプスの山々がいい感じらしく観光スポットに
なっている場所です。前回立ち寄った際は雲で全く山々が見えなかったのでリベンジです。今回は見えるでしょ!と余裕をかましていたら
雲の中に隠れてしまっていました。うそやん。さっきまで見えてたのに。。。
その後「道の駅白馬」にてお土産というか自分たちへのご褒美として日本酒とビールを購入。おやきは最後の1個が残っていたのですが
店内を見て回ってるうちに品切れになってしまっていました。先におやきだけ買っておけばよかったと後悔。
お腹が空いてきましたので、高速道に乗る前に長野IC近くにある「そば処おじぞう」にておそばを食べて帰ってきました。
適当に入ったお店ですがお蕎麦のレベル高かったです。信州ってどこでもお蕎麦美味しいのだろうか、と思ってしまいます。
下山後に仮眠したことで眠くなることなく無事に帰宅できました。
帰宅後、早速日本酒を頂きました。豊潤でいてキレのいい辛口、旨し!
白馬岳は2回目のため百名山カウンター(現在33座)は変化なし。
これまでは百名山カウンターを優先するあまり「一度登ったからもう登らない」という気持ちが少なからずありましたが、
今回白馬岳に登ったことでとても残念な発想だと気づきました。
これからは登りたい山にどんどん登っていこうと思います!!
どれか好きなボタンを押してみてください!(笑) sanda_farm に ポチっとよろしく!