Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

のるぅえーののるぅえーのもり

2010-04-30 | 「T」

わたしね

離れてないとダメなの

そうしないと全然、心が動かないのよ

手に入ったものは急に見えなくなっちゃうみたい




離れてる間だけ自分の中に愛情が湧いてくるの


でも、それってホントの愛じゃないでしょ?

それって手になんか入ってないってことじゃない?




その存在はね

わたしの伸ばした指の

僅かに届かないところに、ずっと見えてるのよ





それってどう思う?

それならいっそ見えない方がいいと、あなた思うでしょ?




でもね

その見えてるものが見えなくなるほうが怖いのよ

わかる?






僕はいろんなことが思い浮かんだが

それを口にするのが億劫で

ただ黙って聞いていた






こういうわたしのこと

あなたどんなふうに見える?






僕は慎重に考えてからこう言った







変わり者だって、言われることが多いんじゃない?







そうなの

よくそう言われる

だけどね

それを言う人の方が仮面の内側にいるのよ


だから言われることは何の気にもならない







そう言って彼女は僕の瞳の奥をじっと覗き込んだ


僕は、覗き込んだ彼女の瞳の奥に

重たい液体が微かに渦を巻いているのを見た













その夜 僕は

月が3度、姿を変えるのを見た




最初は右上が3分の1ほど欠けた赤い悲しい月だった

次は左斜め下の欠けた青白い月

そして真左が欠け、最後には丸く整っていた



最後の白く丸い月と、その周りに流れる雲の影を
公園の中で見上げた時
いつかどこかで聞いたことのあるような言葉が浮かんで
そしてすぐ消えた















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2010-04-30 | ギターの栄養


一人の部屋の椅子に深く座って頬杖をつき

まったく自分は「淵」を歩いている、と考えている


善悪の淵、陰影の境目



その細い細い淵を歩きながら
ただ美しいものだけを産み落としたいと考えている

心の奥の方が静かに震えながら
暖かい涙が流れ落ちるような...

そんな美を




これだけ強く、取り去りたいと願って止まない枯渇感が
僕をこの道に誘い込む


それは苦痛を運んでくると同時に快楽をも運んでくる



うねり続けている思念
船酔いしそうな感覚の中で
高い波間の向こうに見え隠れする光が僕の描きたいもの



そこまで考えが進んだとき
フッと現実に引き戻される


そして僅かに残っている、今さっきまでの感覚が消えないように
そっとギターを手に取った














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願い

2010-04-30 | ギターの栄養
かつて泣き足りなかった心は上手に泣けない

上手に泣けない心は上手に笑えない


かつて受け取れるはずだった優しさが不足してしまった心は
誰かに優しく出来ない

かつて十分に甘えられなかった心は
誰かを柔らかく甘えさせることが上手に出来ない




でも心は、固まりながらも動こうとする

それが命そのものなのだということを
まだ本能的に忘れていないから






ギックリ シャックリ 

引きつった片方の足を引きずりながら

精一杯のぎこちない笑みを絞り出した









やっとここまで出て来たこの子をどうか

正論を自負する奢った一言で否定しないで














「固いよ、おまえ」































固いのは...






もう  十分

わかってる...



















そうして2度目の否定を受けた心は

夜の中に放り出され..

ゆっくり落ちて行く





もうこれ以上落ちないで済む場所まで


安心を得られる独りの場所まで












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手を離さないで 

2010-04-29 | 記憶の風景



悲しまないで



そしてこの手を離さないで





かつて幼い頃

きっと誰の中にもこう思った瞬間がある





そしてそれはいつのまにかずっとずっと奥の方に追いやられ
忘れ去られたように眠っている


いや...



眠っているのではなく

無意識に押さえつけられて固まっているのだ






きっと今、僕から出てくる涙は

その固まっていたものが化学反応を起こして溶け出している証




そして自分が悲しいわけでもないのに涙が出るのは

貴方の中の固いものも溶け出していることを感じられるから








こうして僕の心はようやく安心を得る




これでやっと

誰も怒らない


だから

誰も傷付かない









お日様に向かって微笑みながら

僕の中の脅えた心がやっと長閑な欠伸をした







戦争は人の心の中に生まれる


だから僕が長閑を手に入れられたなら

今度はそれを皆に広げてゆこう




長閑を手に入れるだけでも大変なことだけど

諦めずにそれを広げてゆくのだ











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自戒

2010-04-29 | ギターの栄養







そこここに転がってる擦れ違いのほとんど
とは


抑圧の感情転移による










意識の表層と深層の行き来


生の円環運動





心がけるべし







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アクスラインの...

2010-04-29 | ギターの栄養
アクスラインの8つの原則


1 子供と良い関係を作る

2 子供の存在をあるがままに受容する

3 子供を許容し、自由な雰囲気を作る

4 子供の感情を敏感にとらえ、適切に応答し、子供の洞察をうながす

5 子どもに自信と責任を持たせ、自分の問題は自力で解決できると信じて疑わない

6 子供に対して指示や命令をせず、子供の自主性を尊重し、子供に従うようにする

7 治療はゆっくり進むものである。子供のペースに合わせ焦らずに待つ

8 子どもには最大限の自由が与えられるが、安全や健康を守り、望ましい治療関係の存続と子供の成長促進のための「制限」をする。












是即不在為子供

全知為存続健命








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欲望という名の電車

2010-04-27 | 「T」







こんなときは家族とも距離をとったほうがいい














自分の中で固まってしまってるものが呼吸を苦しくさせるから
溶かす力を持った存在を探し続けた


随分探したよ..

やっと出逢えて溶け出して
ほんの少し、身体に酸素が巡って行くのが感じられる

このまましばらくいよう

もう少し酸素が巡ってくれるまで





ところがその開けた扉の向こうから
もう、一気に沢山の乱暴者たちが乱入してくる


僕は呼吸どころか傷だらけになり慌てて扉を閉じそうになる



でも、せっかく開いたんだから閉じたくないんだ...





痛みを抱えたまま後ずさり

一目散に逃げて
ずっとずっと遠くまで距離をとる

ここまでくればもう見付からない場所まで





そして今ここで独り、自分の傷を舐めているのだ






安全地帯を用意せぬまま扉を開くことは危険だった

こんなに怪我をして...しまって...






この僕の姿が見える人はいる?



いるなら

いつかどっかで逢うんだろうね

僕たち...






「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて、
六つ目の角でおりるようにいわれたのだけど・・・「極楽」というところで


そう言いながらキミがここに降り立つのをいつまでも待っていることにしよう








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乱暴

2010-04-27 | ギターの栄養




「私」というものはいったい何?


それを長い長い時間考え続けてきた哲学は
未だにその答えを手に出来ない

手に出来ぬまま宇宙の歴史は塗り重ねられてゆく


手に出来る出来ないがもはや問題なのではない
手にしたいかしたくないか、なのだ





僕は手にしたい

この手に掴みたい

だから答えの出ない迷路をずっと旅している


答えを探していながら、答えが見付かることにもはや期待はない
ただ、この道を歩いていると
嘘がよく見えるようになる



この世界に産み落とされる論理のほとんどが
暴力性をもって圧迫を与えてしまうこと

僕がこうして
今ここに書いていることさえ
嘘であり暴力であることを...












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解凍

2010-04-27 | ギターの栄養



ほんの氷山の一角だろうけど

融けて行く時は涙もろくなって困る




一生かかっても氷山は融け切らない
でもそのことを知ることに意味が生まれる



融け切らなくてもきっと溶け出しさえすれば良いのだ





そして僕は何となく

この先の自分の命の仕事

の在処を知った







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瞬き

2010-04-25 | ギターの栄養

誰かとの関係性に内在されている温度は
出会った時のほんの一瞬の間に、その殆どが決定している、といえるのかもしれない

その時はほとんど無意識であるから気付かないが...



その一瞬の決定は
その一瞬以前の僕の経験の中から割り出された数式によって
僕の命に利益をもたらしてくれるものか否かを判断すること


利益アリと本能が判断した後
論理の脳がずいぶんのんびり時間をかけて理由付けをする

その段階になって初めて我々は状況把握するが...
もう
最初から決まっていたことなのだ


それを「運命」と呼ぶ人もいる


ならば、
思考より遥か手前の一瞬で決まってしまう運命に身をまかせるしかない、
と気付く事を達観というのだろう

もしくは大袈裟には悟りというかもしれない


そして
論理の脳が暢気に理由付けをしてゆく時間の中で
自分がそれに身をまかせて「何処」まで流されて行くか
この河の流れに乗って行き、何処で岸に上がるのか
一番低いところまで流され切るつもりなのか
そういうことを迷っている心をも見詰めるもう一人の自分を
俯瞰というのだろう



達観  俯瞰  悟り

こういったものたちは、ほぼ同じ意味をもって
同じ座標軸に横一列に並ぶものと思っていたが
そうでもないようだ

階層の違う次元に散りばめられている


異なる階層に点在する、この管理センターを
縦の神経網で繋げたいと欲するのは
きっと僕の中の、命の存続を司る者の仕業なのだろう

この複数の領域を一本の連絡網に統合して、
最も生きるのに適した知恵を得よ、と



ずっと無意識に過ごしているが
一瞬の瞬きの間に、そのほとんどが決定していたことに
ある時,フッと気付いく

そのタイミングから人は
急に泣いたり笑ったり怒ったり悲しんだり葛藤が始まり
その中で「もともと一瞬の決定が為されていた」と気付いた人はきっと
キャンバスに絵の具を塗り付けながら、今度はその意味を探すのだろう

そしてその存在に、一生気付かぬ人もいるのだろう




なんにせよ僕という生物は
この「一瞬」という「点」の中に究極の美を見
また魔性を見たいと欲する者のようである


そして欲張りな事に...


自分の傷を癒す事と
この「点」を見切ることとを
同義、と扱う者らしい














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化学変化

2010-04-25 | ギターの栄養



僕の中の
もうそんなには無いと思っていた固まったものが
いろんな縁の作用でほぐれてゆくのを発見したとき
自分の内部が、少し涙で潤うような気がした


自分の中に足りていないもの...

無意識に感じている枯渇




他人のものはよく見えてる気がするのに
自分のものはよく見えない




誰かのため、と思ってしていたはずのことが
実は自分を受け止めて欲しいための行為であったと気づいた時は
アッと...声が出そうに驚く

四つ角を曲がったら途端に、自分とそっくりな人間と出くわしたようで...




誰かと深く関わるということは
自分の落としてきたものを今、もう一度見つけようとしていること...?



こんなことを考えながらさっきから運転をしている



ナビの音声が耳に入らず さっきから何度も曲がりそこなって
このままどこかの知らない町に行っても良いような感覚になる

むしろその町には
いつもの見慣れた町より帰る場所があるかのような感覚に襲われる



僕が過去に落としてきたものは
今 すぐそこに 少しだけ  見えていて...

そしてまだ掴めない



僕はその忘れ物の端っこを見ながら
子供が泣きじゃくった後の涙が引いて行くような気分の中にいる



ようやく発見しかけてる忘れ物を見失わないよう
思考が途切れぬようにそっと運転を続けた







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保安課長

2010-04-24 | 竹斎先生





ぺた ぺた






きょろきょろ



ぺった ぺった



すたたたっ



...



くるんっ



くるりんっ



ぴたっ






先生!

見回り

ごくろうさまです ^^





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6/4 川口 Shock on

2010-04-23 | 過去のスケジュール記録


叶高 Solo Live



6月4日 川口 Shock on にて



18:00開場

1st :19:00Start


19:50休憩

2nd:20:20Start



ミュージックチャージ4000円(フード、ドリンク別)


Vo:叶 高
Vo:叶ありさ
CB:小井 政都志
PF:小林 真人
GT:榊原 長紀



この4人編成で演るのは初めてです
本当に楽しみ^^







そしてもうすぐGW

GWにはきっと皆さん、御家族やお友達、恋人同士と
お出かけの計画などおありでしょうね

そんなタイミングに、
しかも...
無謀にも...

2デイズ...

ラブヒゲ 黄金週間!!を決行しようという我々は
真の勇者か、はたまたアホか...



首謀者はこの方



たかこママ

(しかしこの姿... 一番上の写真と同じ人とは思えませんです^^;)



去年、春夏秋冬と、4回の公演をしたラブヒゲはね
だいぶ良い感じに熟れてきました
当初は、脚本家がいて、しっかりとした台本があり
それに添って演じられるミュージックショーでしたが
3年目からは僕たちミュージシャンが案を持ち寄って制作してしているんです

2006年04月30日
江ノ島:虎丸座で初日からもう5年目の春を迎えました

この世界を続けたいな、という想いで頑張って来たのですが
最近、なんだか、すごく面白いんです、ラブヒゲ
(自分で言うのはなんですがね)

リハなんかやってても我を忘れてしまうくらい楽しい瞬間があったり
タカシさんから送られて来た台本を夜中に読んでて
大爆笑することもあります

それは、
5年前の立ち上げのとき存在した(しっかりした固い)台本が
途中から無くなって音楽の比重が多くなって

僕はもともとミュージシャンですから
そもそも「アクト」の部分は結構しんどかったので
この流れを歓迎していたんですが
アクトの部分が希薄になってみると今度はなんだかガランと感じて
あんなに辛どいと思ってたアクトの部分が懐かしくなってきて

こういう成長期を経て、一回りして来てもう一度
アクトの部分を見直そうという意識になったのです


でもね、当初のような固い台本があるわけではないんです

僕等が音楽を奏でながら、いつも感じてる事を
極々自然にタカシさんが簡単な台本にしてくださって
それを皆でいじってく

だから、以前より自分らしさが出せるのだと思うのです


ミュージシャンが演奏してる時には
喉のコントロールや指先のコントロールに集中して
とてもシビアな表情になったりしますけど
一端、演奏を離れてみるとなんだか可笑しくて変な人種だなと思います

演奏のシビアな姿と、演奏を離れた砕けた姿とが混在している時間
それが今のラブヒゲだと思うのです

ほんのちょっとした「間」とかも「生きてくる」世界

音を奏でている時間よりも
人間であることを奏でている時間

僕は、このチームの皆さんが賛同なさるなら
かなり年寄りになるまで続けたいな


今回は、お客様から曲のリクエストを取って
次回のラブヒゲでやる、ってタカコママが言ってます





GW...ですよね

どっか小旅行計画あるんですよね...?

でも

素敵ですよ^^ラブヒゲ


ムフフ





詳細はこちら












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深度

2010-04-23 | 「T」


僕が今居るところはね

かなり深いよ



頭の遥か上の方で誰かが何かを言いながら通り過ぎるけど
全然耳に入ってこないもの





隣りの部屋で小さく鳴っているテレビの音を聞きながらでも
「ここ」に居られるのって、そういうの、もうなんとなくわかるでしょ?



そしてずっと以前から
僕がこんな場所に来てるってことも
きっと今ならわかるはず




ここはきっと僕の安全地帯

何があっても大丈夫な





だってね、もうここ以上に深い場所は無いからさ

これ以上
堕ちようがないじゃない?







栗鼠が...


小さな栗鼠がさ

向日葵の種なんかを両頬に詰め込んで
巣に持ち帰ってからゆっくり食べるみたいに

僕も、愛とか恋とかの欠片をね
その場所ですぐは食べずに
この深度まで持ち帰って来て

それから用心深く、誰も居ない事を確認してから
そっとこの掌に広げてみる






何故そんなことするのかは...

おいおい判ってくるから...







そしてその輝きを初めてゆっくり見入ったとき

あぁ...綺麗だ、

と思っても
そのことを話し合う相手はここには誰も居ないんだ






もし


キミが


ここまで降りて来てくれたらね


...









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a sunny day

2010-04-23 | 榊原長紀 ソロアルバム







僕の「快」というソロアルバムがリニューアルされました




タイトルは

「大人の休日~a sunny day」

Dellaより














以前のジャケットはこれでした

注)「大人の休日~a sunny day」の内容は「快」と同じです



こういう企画がきっかけになって、また多くの人に聴いていただけたらって思います

Dellaさん、ありがとうございます






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