Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

2015/2/24//叶ありさ@下北沢CIRCUS

2015-02-25 | 過去のライブ後記


今日は叶ありさちゃんとのライブ

最近はずっとベースの山ちゃんとトリオ編成なんだけど
今日はDuo形態

初めて出演させていただくお店
下北沢CIRCUSさん



早く着いてしまったので店前に停めて車中待機

アンティークな風合い
好きな感じ






トリオとDuoでは演奏フィールがまるで違って来る

トリオだとベースが低音域とリズム隊の部分を担い
和音とオブリガードやソロをギターが担い
主旋律はもちろん歌という
最低限だけどアンサンブルの立体的要素が出揃うことになるが
Duoは全く変わって来る

ベースというリズム楽器が居なくなり
ギターは急にリズムフリーな空間におっ放り出される

タック&パティみたいな
ギターで全てのパートを担ってしまうスタイルもあるが
僕のようなオーソドックスなスタイルのプレイヤーにとっては
ギター1本ではアンサンブルの基本形には当然足りていない

足りないものを補おうと躍起になってリズムキープしても
気の利いた演奏には届かず
音数沢山弾けば弾くほど良くない演奏に陥る

フリーな空間の中で歌との「間」や「呼吸」のやり取りだけを頼りに
インテンポのようなインテンポじゃないような世界を描いてゆく

自由な分だけ裸の自分が曝け出されてしまう
恐ろしくそしてやりがいのある世界

それが僕にとっての歌とのDuo



時間は16時手前
もう少しでお店が開く


車中で待ってると
前から歩いて来た下校の小学生の少年が
店前に停めてる僕の車の横っ腹をコンコン叩きながら通り過ぎた

何すんねん
と思いつつ僕もドアガラスをコンコンと叩いてちょっと抗議した

バッグミラーを見ると
少年が屈託ない楽しそうな表情で振り返るのが見えた

そっか
悪気無かったのね
遊んでただけか

その表情に一瞬で僕の抗議心は消えてしまった
抗議する前に気付けば良かったな


これも一種のDuo…
音楽と同じ
平和なマインドから愉しさが生まれ伝染し
マイナスが浄化される瞬間

僕は本番近くになるといつも
こんな風に日常の出来事を音楽的に感じてしまう

自分の中で演奏のためのスイッチが入るのだと思う

ホントは本番前だけじゃなく
日々こんな風に生きてゆけたら良いのだろうけど
普段はただのボンヤリ煩悩オヤジでしかない




店が開いて
マスターご夫婦にご挨拶して
楽器入れて
リハ始めて

お店の空間に慣れるまでバランスを微調整して

すっかりやりやすくなった頃に開場時間になった



曲順決め中




マスターご夫妻と

ガラ系自録りなので左側ありさちゃん切れちゃったごめん


今度こそ全員入れ
パシャ

しかし奮闘むなしく叶ありさ完全消滅






店の入り口から知ってるお顔が入って来ると
一言ご挨拶したりしながら携帯でこのメモを書いてる
開演5分前




そして本番


最初からアクセル吹かしすぎて指がスピンしないように
まずは丁寧に丁寧に歌の気持ちに沿わせるように音を紡いでゆく

小さな手応えを感じ重ねるうち視界から客席が消え
音の中に没頭してゆく

自分がどう描いても構わない自由な世界

でも聞き手の心に届けられなければ
共感も賞賛も得られないシビアな世界

ここ数年でグンと音楽的な成長をみせたありさちゃんの歌と
「間合い」で会話してゆく

そう
改めて気付くけど
Duoの時って僕は伴奏をしてないんだな

伴奏、という形だけを取りながら
ずっと歌と「間合い」で会話してる


そこで心地よい会話が生まれると
客席に向かって「今のどう?」みたいに意識を投げかけてる気がする

揺り籠のような心地よさがマイナスを浄化してくれる時間

無重力なフリーの空間に今日はまずます上手く乗れたみたいで
無事本番終了


ありさちゃんとはまたトリオもやりつつ
このDuoという形態でも
いろいろ進化させて行ってみたいと思います


足をお運びくださったお客様
ありがとうございました

そして下北沢Circusさん
ありがとうございました


左は新生サーカスのメンバー、マンハッタンスリムことユウ君
(手は蟹さんかな?)


そうそう
右の山高すぎる山高帽の青年はありさちゃんのマブダチ打楽器奏者
ねずっち…じゃなかった、あびこっちは
今日も飛び入り参加を命じられ
知らない曲を2曲、カホンさせられたのでありました

あびこっち、ありがとう

もしやその前髪は満...花形?











あ…




その靴
何?



ずいぶん個性的な洒落たデザインじゃない?




あびこっち
「ドクターマーチンです」





へ?

へぇ
ドクターね




ふ~ん

















ですか…







あびこっち
「榊原さん知らなかったんですか?」



い…いや
知ってましたとも
ドクターマーチンね
ドクターと言えば有名じゃないですか
知らいでかドクターマーチン
どれ、ちょっと貸してみんさい

皆さん
これがドクターマーチンですよ
僕は知ってましたけどね
知らない人はこの機会に覚えてくださいね~



あびこっちより僕の方が似合ってるんだから
貰ってあげたっていいいんだよこの際





「いぇ~~~い!花形くんっ
おいどんにも履かせてつか~さいっ」




「がははは
おいどんが一番似合っとりますたいっ」







こらこらマンハタスリム君
はしゃぎすぎて靴のかかとを踏んじゃだめよ
なんせ物はあのドクターマーチンなんだからね






「この靴下ともコーディネートばっちりですたいっ」








あっ




いや~




へ?







あっ…









かかと…







いぇ~~~い








ということで
終演後は20以上も年の違う若者たちに遊んでもらた僕



良き1日でした ^^

















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Surprise Man

2015-02-13 | 過去のライブ後記



実は今日は演奏で一人
ニューオリンズの田舎の小さな街に来ています
いやぁ...しかし飛行機長かった…







表通りから一本入ったこのCafeでやるBirthday Partyに呼ばれました
僕を呼んだ人はMr.Morlee Yahという東アジア系の聖職の人です








...って
ニューオリンズまで行くわけないだろ、、、っっちゅうことで

既にお気付きとは思いますが..
1枚目の写真はgoogle map
実際のニューオリンズの街角のストリートビュー
2枚目のはホントに今日行ったとこです
雰囲気がかなり近いでしょ


それもそのはず
今日行った入間ジョンソンタウンというのが
古い米軍ハウスを再利用してる街だから

その中にあるMellow Food Cafeという
アーリーアメリカンなCafeで演奏してきました





さて話は少し戻りますが
下道で行く入間は遠かった;;


八王子を越え、更に16号を北上



途中
福生の横田基地をかすめる

街並みがやはり独特





フェンスの向こうのアメリカ



鼻の奥に少しだけツーンと
若い日に抱いた憧れが郷愁となって過りました


ロックと
米軍キャンプ

そこに何か特別な世界が繰り広げられているようなイメージに
畏怖と憧れを抱いてた







無事到着



Cafeは小じんまりした可愛らしい空間

小さなアンプだけで鳴らしましたが
木造りなのと天井が吹き抜けで教会のように三角なのとで
音に自然な広がりと柔らかさが生まれとても良い音空間



手は入れてるものの土台は60年以上前の建物だそうです



今日は6~7人の小さなパーティーだそうで
30分くらい独奏してきます


全体に流れている手作り感

そういうのが一番の贅沢ですね
年をとって来ると余計感じます





僕に声をかけてくれたMr.Morlee Yahっていうのは
ホントは守屋さんという日本人の方です

ラブヒゲなんかでもずっとお世話になってる入間市役所の方であり
ご実家が神社で神主さんでもある
しかもあだ名が「神様」

とかく固くなりがちな行政と
とかく砕けがちな芸術を
自然に結んでくれるような人
そして芸術と日常の垣根をスッと取り除いてくれるような人



僕のプレイ自体がMr.Morlee Yahからお誕生日の方への
サプライズプレゼントになるわけだから
今日の僕は責任重大

「神主」さんに呼ばれた「榊」ですから
かしこみかしこみ弾かねばなりませぬ



(元が米軍ハウスだからトイレ入ったらこんな浴槽もありました)




サウンドチェックでは良い響きが得られ
少し安心したのか本番前にはこんな感じの綺麗なことを考えてた




僕にとってのGutGuitarは生業を立てるための道具だけど
もっと根本では
僕の心の口下手な部分を補ってくれる通訳のような存在であり
時には心の杖にまでなってくれる

生きてる間に
この杖でいろんな場所に赴き
通訳してもらいながらいろんな人の前で想いの欠片を奏でてみたい

出来れば大々的な場所ではなく
今日のような手作り感の感じられる
オーディエンスと近い距離の場所で


そして
僕の音で誰かが心地好くなってくれる
って
誰より僕にとって最高の幸せなのだ

なんて



でも演奏が始まってすぐ
演奏ってやっぱり食うか食われるかの戦いだった
と気付かされることになる

僕にとっては
サプライズという状況下で
「これから何をするの?」という注目の中で
平然と弾き切るのは想像してた何倍も大変なことでした


30分ほどの短い演奏だったけど終わった時
信じられないくらい精魂尽き果ててました


この話、知ってます?

信長に嚇かされ
恐怖のあまり下の方を漏らしてしまった家康が
その後の自戒教訓にすべく
その怯えきった自分の顔を画家に描かせ
以後何度も見ながら自戒を引き締めてた、という


僕も弾き終わって
控え室に戻りたての自分を写メした


演奏は綺麗なものだけど
弾き手にとっては綺麗ごとだけじゃ済まない

自戒教訓用



(この人、魂抜けてます)



でも
これで良いのだ

本気で弾いたから
本気で怖い

上手く行かないとこは本気で悔しい

それをバネにまた明日から頑張れる


ぼんやりしながら携帯でこのメモを書きながら
演奏終了後30分くらい経って
やっと平常心に戻った



これを機会に独奏のレパ2曲増えました
最近気になってた2曲
アナとちぇんじざわ~るど


少し食卓に混ぜていただいて
少しお話に加えていただき
今日の皆さんと記念写真




そして今日、僕を呼んでくれた入間の神様
裸の大将、Mr.Morlee Yahと
御有難い記念写真




もう1枚
極めつけの

神様の頭を撫でるとご利益があります

















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たまにはミュージシャンらしい独り言

2015-02-13 | ギターの栄養


故障してたのをズボラで何年も放置してあった
のを
やっと修理に出してたのが戻ってきた
TUBE-TECH

質実剛健
お気に入り






最近うちに来たこいつ
NEUMANNのケーブルがあったなんて最近まで知らなかった
とてもいい子






それと前から居るこの二人







これでギミック無しで1ランク上の音が録れる











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夢の中だけ百獣の..

2015-02-12 | 良寛さん万歳





両肩がぶつかりそうなくらい細い路地を

武井壮となった自分が全速力で走っている夢を見た






右足に比べ左足の方が筋力が弱いらしく

特に左足を胸元に引き寄せるように繰り出し繰り出し

エイトマンのような前傾姿勢で

挑むように猛々しく全力疾走していた


































きっと昨日
丸亀で武井壮のポスター見ながらうどんを食べたせいだと思う





















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何度も何度も

2015-02-09 | 記憶の風景



練習に疲れたところで仰向けに横になって
オラウータンみたいに腕を伸ばして
ストーブの前に手の平をかざしてよく温めて
それを温湿布みたいに首筋に当てる







温かさで練習による緊張がいい感じに解れながら
うっすら気が遠くなる

そのまま寝落ちしないようにキープして漂っていると突然
「何回も何回もやってると」

頭の中の誰かが言った



誰の声だか全く聞き覚えが無い


誰かの命令口調でもなく
自分の自問自答口調でもない

1度だけ聞こえた



果たしてこれは自分の記憶のどの引き出しから出たものか…









何回もやってるとどうなるのか…


そもそも何を何回もやってるのか


というか
何の目的で聞こえたのか...





記憶の淵から暗い穴をしばらく覗いていたが
やはり声の主はもう何処にも見当たらなかった
















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Rainy Days And Sundays

2015-02-08 | ギターの栄養





雨はいいな












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無題

2015-02-07 | ギターの栄養



二百歳くらいまで生きたいものだといつも考えている


そうすればもっと愉快を見付ける技に長けることが出来る



勝敗を意識しているうちは
この世界は何処を向いても息苦しいことばかりだが
それを捨てた途端
この世界は愉快の宝庫に変わる


人間の能力は素晴らしく
世界中の人間が発することが全て自分の師となり娯楽とも嗜好品ともなる


人間に限らず
他の動物や自然の景物全てにそう感じ
この世界全てが輝いて見えるようになる


命とは好奇心の継続と言える

心臓と脳波が動いてる限り
この世の無限の宝の山を
尽きぬ好奇心によって自由に泳ぎまわる幸せな人生を得られる




例えば睡魔に襲われ 休憩に入るため肉体が動かなくなり
左脳が朦朧として来ても
右脳というか心とも言える部分では
歓びに飛び跳ねている自分の姿がある


人間は人間から奪おうとしてるうちは決して幸せにはなれない
そして戦争も無くならない



五十代半ばにさしかかり
今より無知だった頃の不摂生が祟り
だいぶ身体にガタが来ているが
そういった失うことと引き換えに
歓びを見付ける知恵を授かっているような気もする


人間の群
という社会の中で
長い時間かけて
ほんの小さな自分の居場所を作り

それが出来たならあとは欲をかかず
働く歓びを感じながら
自然という存在たちと気の交換をしながらエネルギー補給する


呼吸が楽になって行き
味覚や食の内容もオーガニックな方向へ移行して行く


ギターを爪弾く加減がどんどん小さくなって来る

大きく強く弾かなくても充足を得られるから


呼吸するように感謝が出来るようになって行く


植物から送られる波動を感じられるようになって行く



このところバランス良く自分らしく仕事も出来ている

そういうのも影響してるのだろう




さっきから微睡みながら桃源郷を漂っている



































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