今、1歳の息子は
「人が孤独である」ということの本質的な意味を
いつ、理解出来るだろうか
そこまで僕は生きていられるだろうか
その事について語り合える時まで生きていられるだろうか
それが叶っても叶わなくても
こんなふうに命の心配をしては切なくなることが
生きてることそのものなのだ
この切なさを誰かと分かち合えた時だけ
僕は孤独から解放される
何も特別な感動も無い部屋の中で、街の中で、人の中で
渇いた心が感動を探しているが見付からない
だから諦めることにする
感動が無いのは自分のせいで誰のせいでもないんだから
自分の心が今、そういう風向きなだけなのだ
諦めるとすぐ、無意識に力んでいた顔の表情筋が弛みだす
弛むとすぐ、目の前に宇宙が感じられ始める
そのことを喜ぶと宇宙はフッと消えた
それがあまりに悲しくてRalph TownerのCDをかけた
複雑な音色が頭の中を駆け回り涙が出そうになる
時計の針が逆回りするような場所へ連れてってくれる
「好き」の色は
白いセルロイドの色
好きな人は露草の紫色
何千万光年先まで広がる宇宙の風景に重なって
その心の色が半透明に見えている
こうして内側に向かって、ものの仕組みが解き明かされてゆくごとに
いろんなものが決して別々のものではなく
一つのもので
だからこうして重なり合って見えるんだな、と思う
砂の一粒一粒の中に、命の火が赤く燃えていることを思い出した
誰か今、この場所に来て
この砂粒を僕と一緒に掬い上げてほしい
そして赤い火を合わせて、そのまま目を閉じてほしい
学びの連鎖の中に入り込んでしまうのは良い
一つのことを知ると、そこから繋がっている更なる知識を得たくなる
そのうち、あらゆるジャンルをまたがって知識のフィールドを遊び惚け
情報過多な現代ならばすぐに行き止まりまで辿り着くだろう
最後には「解明出来ないこと」に行き着く
そこから先に一歩でも進めたら、それが僕のオリジナリティ
そのオリジナリティが
たとえ何世紀も前に誰かが言ったことだったとしても
自分から湧いて出たものは間違いなくオリジナリティなのだ
そして本当のオリジナルを手に出来た時
他人の生み出したオリジナルを羨む気持ちは消える
ただただ敬服する
嫉妬を抱かぬ敬服は、ただただ清々しい
いつの時もこのサイクルの中で生きていたいと思うのだ