布団に入っても眠れないので
これで寿命が終わる最期の時だと仮想した
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/0e/a692843988ed78d424b75aa04790cda3.jpg)
やり残したことがあるか思い出してみたが
全てをやり尽くせる人生などあり得ないから後悔は無いと感じた
腕がなんとなく熱い
演奏を生業にと決めた時から
ずっと筋肉や筋が壊れるギリギリまで訓練を継続し続けた
もっと上手くなりたかったが
これ以上肉体的に追い込んでも身体を痛めて
かえって弾けなくなっただろうから
まあ…後悔は無い
強いて言うならあと50年くらい弾いてみたかったが
肉体の衰えに伴って物事の真理も悟って来たわけだから
あと50年引き延ばして生きられるなら
肉体も50年分元気なはず
その時はその時でまた
更に50年生きたい等と考えるだけだろう
友情に歓びを感じることもあるが
生の根元が種の保存であり
この世が雄雌で社会が構成されてる以上
縛りを設けたところで同性間の生物的小競り合いは無くなるはずもなし
どこかの詩人か哲学者が言ってたように
一人の女のために起きた戦争もあるくらいなのだから
友情を煎じ詰めるのは剣呑だと考えた
しかしこんな僕にも好きだと感じる同性の友が少しは居る
(短絡的な例えだが)
雌を取り合うより友との情を維持させることの方が
歓びが大きいと感じられるからだ
こういう類の想いは綺麗な気がして
最期の時を心地良くしてくれる
愛は自らを滅ぼしながら許すこと
それが出来るのが聖人で
出来ない大半の人間の中で
出来ない自分を自責する人間が山奥に隠ったり
精神を病んだりしながら多少エントロピーを抑えようとし
それ以外の人間は無意識的に混沌を増幅させてゆく
かといって争いを避けるためにと生殖本能の非活性化を選ぶなら
争いで人口が減るより生そのものの活気が失われる
修行者も俗人も
生という土俵の上では大差も無い
身体が温かくなっているのは
その機能を終わらせようとしている体の全器官に
ちょうど胃が焼けた時に胸焼けするようなが状態が起きているのだ
そしてそれを苦痛に感じる神経伝達も麻痺しているから温かいのだろう
鈍感
とは心地良いものだ
生きてる間にもっと上手に使えば良かった
この温かさに包まれながら後悔無く逝こうとする時に
周りでうるさく泣き喚かれたり
心臓に高圧電流を流されたりだけはしたくない
静かに手を握って
出来れば少し微笑んでいてもらいたい
自らの背負った依存と闘わずして
依存先の人間が先に逝くからと
騒がしく阻止しようとしてはいけない
先に逝く方も残る方も
生という仕事が終わることを穏やかに労う時間にするのが良い
これからは思い出したら
眠れない夜にはこの瞑目のイメトレをしよう
生きてる今の自分に何が足りていて何が足りてないか
よく判るみたいだ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1f/de/1349232c20fa28f60ba28f579dfdb93a.jpg)