A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

memorandum 496 生きていくというのは

2017-05-14 23:33:41 | ことば
人生というのは、上から泥の塊が振り続けるようなものだろう。その泥は、実にさまざまで、ありとあらゆる種類の泥が降りかかってくる。人生を生き抜く鍵は、体に泥がかかったらそれを振りおとし、振り払った土を足の下で踏み固めて、しっかりと上にあがっていくことなのだ。誰の人生にもたくさんの問題が待ちかまえている。その問題のひとつひとつが、踏み固めて行かなくてはならないものなのだな。
北山耕平『地球のレッスン』筑摩書房(ちくま文庫)、2016年、166頁。

涸れ井戸に落ちたロバが最後まであきらめなかったインディアンの村の話から。短いながらも本書中で最も素晴らしい一編。
中国あたりの神話で同じような話があったが、土で埋まってしまう教訓話だった気がする。
人生を生き抜く鍵は、土をかぶるか、振り落とすかでかなり異なる。


最新の画像もっと見る

post a comment