A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1272 『この世界の在り方——思考/芸術』

2017-01-30 22:34:39 | 書物
タイトル:この世界の在り方——思考/芸術
別タイトル:The State of this World: Thought and the Arts
シリーズ名:art trip vol.2
編集:芦屋市立美術博物館
撮影:表恒匡
デザイン:吉村麻紀
発行:芦屋市立美術博物館
形態:43p ; 26cm
注記:展覧会カタログ
   会期・会場: 2016年12月10日-2017年2月12日:芦屋市立美術博物館
内容:
ごあいさつ
〈図版〉
河口龍夫
伊藤存
小沢裕子
前谷康太郎

「この世界の在り方 思考/芸術」をめぐって 河口龍夫
役に立たない立ち方 伊藤存
《私》をずらす 小沢裕子
この世界の在り方 思考/芸術 前谷康太郎

後記 世界の在り方へ 大槻晃実

主要参考文献
作家略歴
作品解説
出品リスト
謝辞

頂いた日:2017年1月30日
 発行元よりご恵贈いただきました。どうもありがとうございます。
 偶然なのか映画「この世界の片隅に」が同時期に公開され、本展も「この世界の」までタイトルが被っている。この世界ブームの到来か。もっとも本展は、「現実は、見えているものだけが全てではなく、見えていない世界も確かに存在しているという事実」を主題とした形而上的な内容である。河口龍夫のスケール感のある作品、前谷康太郎の火の神秘感と不可思議さに特に魅せられた。
 本カタログは、昨今の現代美術のカタログとしては珍しく参考文献がまとめられているのが特筆に値する。残念ながら、私が以前に前谷康太郎氏に出品していただいた展覧会「光路」は展覧会歴にも載らず、その際に書いたテキストは参考文献にさえ記載されない事実に、参考文献は「見えているものだけが全てではなく、見えていない」文献もあると言いたくもなる。