A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記885 『現代詩手帖 2014年7月号』

2014-07-01 23:56:36 | 書物
タイトル:現代詩手帖 2014年 07月号 [雑誌]
編集人:亀岡大助
表紙デザイン・写真・扉・目次・本文カット:毛利一枝
発行:東京 : 思潮社
発行日:2014.7
形態:184p ; 21cm
内容:
【特集】詩からアートへ/アートから詩へ
◎鼎談
建畠晢+保坂健二朗+田野倉康一「新しい関係性のはじまりへ――イメージ・言葉・資本」
◎コラボ作品Ⅰ――Female times
 蜂飼耳「さまよう庭をさまよう 荻野夕奈氏の作品に」
 暁方ミセイ「ネモフィラ国立公園 高松明日香氏の作品に」
 三角みづ紀「思考して、会話した 李元淑氏の作品に」
 杉本真維子「ぐるべら 久米圭子氏の作品に」
 文月悠光「生まれる日 古川葉子氏の作品に」
(Bunkamura Box Gallery「Female times Ⅲ 新たな時代を刻む、女性美術家5人展」とのコラボレーション)
◎対話
蜂飼耳+荻野夕奈「日記を書くように――新しいコラボレーションのために」
◎座談会
白川昌生+小野田賢三+住友文彦+三角みづ紀「生きる場のリアルに寄りそうために――前橋から歩きはじめる」
小野田藍「座談会を読み解くために知っておきたい9つのこと」
◎アートの生れる場所
 管啓次郎「この世界の異郷化にむかって 東京ヘテロトピア」その後」
 川延安直「言葉が開く博物館、広がる言葉」
 杉本真維子「変容する「故郷」 第二回メタモルフォーシス展に際して」
 京谷裕彰「交わりの重なりから夢想の回帰へ 関西圏における二つの潮流」
◎コラボ作品Ⅱ――詩をアートする
 横山裕一「屋敷の様相 田中庸介の詩「嗜虐的お化け屋敷の様相」に」
 富田菜摘「大岡信「なぎさの地球」に」
◎作家論
 時里二郎「柄澤齋 その「版」と「画」と「言葉」」
 江尻潔「ひかり、ひびき、ことば タカユキオバナの表現について」
 田中庸介「もの派とニュータイプと横山裕一」
 橘上「答えはない。応え続けろ。 松本人志『R100』『大日本人』から」

◎作品
 北川朱実「記憶は」(第29回詩歌文学館賞受賞第一作)
 タケイ・リエ「みとりとみどりと」
◎連載詩
 川田絢音「窪み」(短期集中連載詩・最終回)
 岡井隆+関口涼子「注解するもの、翻訳するもの 共同詩」
◎短期集中連載
 城戸朱理「共感覚(シナスタジア)とアンティ・コスモス 洪水の後でAfter the Flood――最終章・最終回
◎連載
 粟津則雄「西行覚書」
 近藤洋太「『沈める城』と『沈める城』 辻井喬と堤清二」
 金子遊「松本俊夫と詩的映像のシステム 映像詩の宇宙」
 境節「詩を生きる地[児島] 児島の、いま 半島から半島へ③」
 青木亮人「俳句遺産⑦ 同時代の熱気 「ガニメデ」の関悦史」
 吉田隼人「短歌なんか嫌いです⑦ レヴィ=ストロースの一行から 吉岡太朗歌集『ひだりききの機械』 」
◎Theater
 富岡幸一郎「受肉された言葉 笠井叡『日本国憲法を踊る』」
 谷内修三「ことばが肉体になる 錬肉工房『現代能 始皇帝』」
◎月評
 水島英己「詩書月評 はばかることなくよい思念を」
 榎本櫻湖「詩誌月評 読まれてしまった不条理の叫び」
◎新人作品 7月の作品
 森水陽一郎、照井知二、田中さとみ、橋本しおん、山崎修平、草野理恵子、板垣憲司、小縞山いう
◎新人選評
 中尾太一「今、ここ」
 中本道代「詩の地面」
Calendrier

購入日:2014年6月30日
購入店:大垣書店 烏丸三条店
購入理由:
 詩と美術は、昔から相性がよかった。瀧口修造や大岡信をはじめとして詩と美術は交流を繰り返してきた。では、現代はどうだろう。美術も詩も好きな者としては、現代詩手帖で詩と現代美術(アート)の特集が組まれるとは驚いた。現代詩も現代美術も「現代」がつくと途端にマイノリティになるが、マイノリティの私は美術ほど熱心ではないが、詩を読むのはわりと好きな方である。
 どの記事も興味深いが、なかでも京谷裕彰氏の論考「交わりの重なりから夢想の回帰へ 関西圏における二つの潮流」は、現在の関西アートシーンのレビューにもなっておりすばらしい。余談だが、本文中に私の名前も挙げられており感謝。他者の論考で名が挙げられてこその実績でもあるので、とてもうれしかった。