佐渡の翼

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鮨「さいとう」(東京虎ノ門)    投稿者:佐渡の翼

2012年03月06日 03時55分42秒 | 国内高級ホテルレストラン・料亭食べ歩記

1月5日、築地の初競りで、大間産の269kgの鮪を5649万円の史上最高値で、築地に本店のある鮨チェーン店「すしざんまい」が競り落とした。まともに食べれば、大トロ一貫が1万円以上するが、縁起物ゆえ、通常価格の400円程度で客に振舞われた。去年までは赤坂にある中国資本のお店「板前鮨」と銀座の九兵衛が共同で競り落としていたが、今年は日本の鮨チェーン店が見事に競り落とした。

 

さて、昇り龍の辰年の今年、そんな景気のいい話が飛び交う中、筆者は、取引先の接待で、虎ノ門の自転車会館1階にある、ミシュラン★★★の鮨店である「さいとう」を訪ねてみた。取引先に寄れば、一ヶ月前から予約を受け付けるが、電話が非常にかかりにくく、ようやく繋がったと思いきや、午後8時半開始の時間帯しか空いていないとの事だった。遅い時間だが、まあ、しょうがない、接待なのだから。8時20分頃にお店にお邪魔した。店内は7席のカウンター席のみで、一人の先客が店主と話しこんでいた。どうやら今日の鮪の初セリの話題のようだった。店主によれば、「すしざんまい」のそもそもの発祥は「木村」(喜代村)と言う弁当屋だそうで、うちのような高級鮨屋とは格が違うとでも言いたげなニュアンスで話した。高級鮨屋らしく、カウンターにはネタを入れる冷蔵ショウケースなどは設置されてはいなかった。佐渡では佐和田のりきすし以外ではお目にかかれない光景だ。

 

幾つかのおつまみが出て、それから握りに移ると言うコースであった。まずは、富山の白海老、ほんのり塩味が効いている。次いで煮だこと煮鮑である。特にたこは甘くて箸で切れるほど柔らかく煮含められており、極上の一品である。次いで生牡蠣のポン酢かけ、北海道の馬糞雲丹と続いて、鰤の炙りをネギと紅葉おろしとポン酢で食す。佐渡の真更川の民宿「林」のおやじさんご推奨の冬の鰤の最高の賞味法である。ついでカマンベールチーズのような食感の焼き白子、そして「あんきも」である。「あんきもは、その日仕入れた物をその日に仕込んでその日のうちに食べないと駄目と言うくらい鮮度が命」と店主は言った。甘く煮込んだあんきもで、摩り下ろした柚子をかけてあった。つまみの最後は、毛蟹の蟹肉の身をたっぷり甲羅に詰め込んだ一品である。佐渡のホテルも、蟹は一匹丸ごと出すんじゃなくて、こんな風に食べやすくして出せばいいのにと思ったが、とてもじゃないが、手間がかかりすぎて無理であろう。

 

 



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