佐渡の翼

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鮨「さいとう」の握りの数々     投稿者:佐渡の翼

2012年03月07日 03時52分51秒 | 国内高級ホテルレストラン・料亭食べ歩記

おつまみを食べ終えた後は、いよいよ握りの開始である。店主は、中央部にまな板を置き、その上で魚を捌いてはそれらの切り身をまな板の上に順番に並べていった。そして和紙を巻いて水分を切り、一定時間常温に晒し、ネタの温度を上げてから握りに取り掛かった。佐渡の鮨屋では冷蔵ショウケースから取り出したネタを切るとすぐに握るので冷たくてしょうがない。「さいとう」のしゃりは、それほど強く酢を利かせてはいないが、白身にも赤味にも合うように塩気を効かせ、繊細な仕上がり具合になっている。温度は人肌以上に温かく、口の中ではらりとほぐれる絶妙な握り加減である。しゃりの大きさは「すきやばし次郎」に比べればやや小振りでネタがしゃりを覆い隠すような感じだが、しゃりを多めにと頼めばその要望には応えてくれるそうだ。更に何回か通うと、「トロはもう少し分厚く切って欲しい」、「巻物にも煮きりを塗って欲しい」などと言った客の我儘にも対応してくれるそうだ。店主に言わせると、鮨の食べ方には決まりと言うものはなく、要はお客が美味しく食べてくれれば、どんな要望にも応える方針だと言う。この柔軟性は頑固な店主のいる店では期待できまい。

 

まず最初は白身のひらめから入る。ネタには全て煮きりを塗ってあるので醤油は不要である。次いで鰤のトロ、すみいかの上には塩とすだちを絞った物をかけてあった。次いで、次郎同様、鮪の赤身、中トロ、大トロの三連発で、赤貝、白板昆布をさりげなく忍ばせた鯖の握りと続き、茹でたて車海老、あさづきと生姜を乗せた鰺、軍艦巻きではない雲丹握りと続き、最後に煮穴子を塩と煮つめの両方で食べさせる趣向で終わる。巻物は鉄火巻きを選択したら、これは醤油を浸けて食べると美味いとのご指示であった。お味噌汁とプリンのような味わいの玉子焼きが出てコースは終了した。おしぼりやお茶は小僧さんが何度も変えてくれて、サービスも抜群であり、お代は接待だから分からぬが、軽く2万は突破していただろう。さすがのミシュラン★★★の鮨の「さいとう」だった。

 



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