筆者がこの美味しい隠れ家レストランの存在をブログとデジブックで紹介したのは2010年の6月であった。以後、佐渡の翼ブログを見た佐渡島民達が大挙して押しかけるようになり、食べログへの投稿回数も増えた。そして自遊空間佐渡店の経営者様や真野の洋食屋店主なども訪れ、その絶賛記事をネット上に公開する騒ぎにまで発展している。筆者はこのお店を再訪すべく、2014年の1月15日に清助さんに予約の電話をかけた。前回は奥様がお出になったが、今回はやや声のトーンが違う女性が電話口に出た。5月3日の予約をお願いしたら、「通常は2か月前からのお受けなのですが、一応予約をお入れしておきますね」と恩着せがましく答えた。一人客で1万円コースのランチをお願いしたところ、シェフに確認に行った後、「通常はお二人様からなのですが、お一人様でもお受けいたします」との返答を携えて来た。ブログで紹介され客足が増え人気に火が付くと、どこでもそう陥りがちなのだが、応対が恩着せがましくなる。これはもう宿命だが、お一人様お断りと門前払いをされるよりはましだと思い、取りあえず電話を切った。
5月3日、筆者はおけさ丸から下船すると、直ちに湊地区を経由し、金井方面に向かった。そしてセーブオンのある交差点を左折し、農道を南下した。途中二手に別れる道があるが、ここを左折し、加茂湖側へと下って行く。誤って右手へ行くとあらぬ方向に向かうので注意が必要だ。そして左手に牡蠣小屋などを見ながら走るとやがて右上方に佐渡空港の東端部分が見えて来る。ここを通り過ぎると上り坂になっており、やがて左手に諏訪神社が見えてくる。ここを過ぎてしばらく行くとT字路があるがここを左折し、更に進んだところの二又道を左折し、左手に潟端公民館、右手にi-mark環境株式会社を見ながら道なりに進むと道は右へとカーブし上りになる。ここを上り切ると右手に清助のランドマークたる赤いすべり台がある十字路が見える。ここを右折すれば「清助」さんに辿り着くのだが、道が細いため、潟端地域交流センター前の広い駐車場に車を停め徒歩で行く事をお勧めしたい。徒歩でも数分の距離である。昼間ならば、カーナビや当ブログのデジブックなどの道案内を頼りに自力でも辿り着けるが、初めて来店する人や、島民でも夜間に訪問する際は道に迷うのが通常であろう。筆者は12時25分頃に清助さんに到着した。前回2010年6月に訪ねた時はお庭に赤い靴を履いた2~3歳くらいの可愛い女児がいたが、4年も経つとすっかり成長し、小学生くらいの女の子のように見えた。だがまだ子供で、ひたすら鶏を追い掛け回していた。
店内に入ると、中央部にこぼれ梅が置かれ、テーブルクロスが敷かれた6人掛けのテーブル席が用意されており、二つの小さなスピーカーからはジャズ音楽が流れていた。山奥なので5月のこの時期でも夜は冷え込むのだろうか、石油ファンヒーターが仕舞われずに置かれていた。お店の内部は古民家を改造したもので天井が高く、四本の太い梁が井の字型に組まれていた。テーブルの正面には金魚型の可愛い人形と山菜取りに使うのであろうか、「清助」の文字が入った採取用籠があり、左手には和太鼓が鎮座ましましていた。カウンターの前には何本かのワインが並べられ、カウンターの上には幾つかのパンが飾られていた。カウンターの奥の方に調理用の厨房があり、シェフはここに篭って調理に専念するため、客の方に顔を見せる事はほとんどなかった。
潟端地域交流センターの前に
赤い滑り台がある
小田弘法堂の右脇の道を進む
こんな竹藪の向こうに本当にフレンチレストラン何てあるのだろうか?
と、不安に思う頃にまず蔵が見えて来るが、そこが清助さんである。