オセンタルカの太陽帝国

私的設定では遠州地方はだらハッパ文化圏
信州がドラゴンパスで
柏崎辺りが聖ファラオの国と思ってます

『風雲児たち2』。

2006年10月16日 22時28分01秒 |   風雲児たちindex.

「のだめカンタービレ」、意外に楽しかった。かなり前に原作を漫画喫茶で数冊読んだことがあったんですけど、そのときはあんまり・・・・ でも今日はビデオデッキが不調で、録画できなかった、、、 (ミケちゃんごめんね)

風雲児たち2【徳川家誕生編2】☆ (1982年7月10日刊)

   ~関ヶ原始末記

表紙絵;宇喜多秀家と小早川秀秋と長宗我部盛親
◆裏表紙絵;
寝ころぶ坂本龍馬
巻頭;「1600年、日本を二つに分けた関ヶ原の戦いは東軍の圧倒的勝利に終わり、天下の実権は徳川家康の手ににぎられた。そして敗者は・・・・」 ・・・負けた面々と勝った面々

第一章 島津と毛利  (30ページ)
トビラ;
毛利輝元、毛利秀元、島津義弘、島津家久
時期;慶長5年(1600)9月
登場人物;
島津義弘、島津家久、毛利輝元、徳川家康、毛利秀元、吉川広家
エピソード◎島津藩(薩摩)の場合/◎敗残島津軍の帰郷/◎ギャグ;薩摩人のワープ/◎島津義弘、在郷の兵士に合戦の準備を指示/◎島津義弘隠居する/◎薩摩全土に戒厳令/◎国土を一石も渡さぬ全面降伏/◎敵は出現しなかった/◎家康、大阪に入城/◎毛利藩の場合/◎広島城/◎寝込んでしまった毛利輝元/◎裏切りの張本人吉川広家の心づもり/◎大阪の家康の西軍領土没収の計画/◎薩摩からの脅迫的な降参申し入れ/◎待つ広家

第二章 大阪城は大騒ぎ (32ページ)
トビラ;家康に迫る刃
時期;
慶長5年(1600)9月
登場人物;徳川家康、木戸岡大屋の介(島津藩主名代)、吉川広家、宇喜多秀家、小早川秀秋
エピソード◎風雲急を告げる大阪城/◎巨漢・木戸岡大屋の介の脅迫的外交/◎すぐに薩摩にまで攻め込めぬワケ/◎大得意の広家/◎吉川広家(長州)の場合/◎広家をおだてる家康/◎恩賞として広家に36万石を/◎しかし毛利藩120万石は取りつぶし/◎家康の邪悪な計画/◎逆上する広家/◎広家最期の大芝居/◎ちょっとだけ広家に同情する家康/◎宇喜多秀家(備前)の場合/◎死刑の判決。岡山城を去る宇喜多/◎岡山城に向かう小早川秀秋

第三章 宇喜多と長曽我部 (40ページ)
トビラ;
小早川秀秋
時期;慶長5年(1600)9月
登場人物;
小早川秀秋、宇喜多秀家、長宗我部盛親、徳川家康、劉備・関羽・張飛、神武天皇、卑弥呼、崇峻天皇、蘇我馬子、聖徳太子、蘇我入鹿、中大兄皇子、中臣鎌足、平清盛、源頼朝、北条時宗、足利尊氏、
エピソード;
◎岡山城に着いた小早川秀秋/◎おちゃめな小早川秀秋「うそつきはアホのはじまりだど」/◎小早川軍の岡山城への突撃/◎しかし誰もいなかった/◎逐電中の宇喜多軍/◎岡山城に入るのが小早川だと知って逆上する宇喜多秀家/◎長宗我部盛親(土佐)の場合/◎土佐の人々に別れを告げる長宗我部盛親/◎陽気な盛親「日本四州とこの大空がわしの住居よ」/◎新城主の山内一豊へ「忠誠を尽くしてやってくれ」と命じる盛親/◎新任の山内一豊のことを不安に思う土佐の武士たち/◎大阪に住み着いたその後の長宗我部盛親/◎改易取り潰し88家領地削減5家、計632万4194石/◎大阪城を見てほくそえむ家康、豊臣家殲滅計画/◎家康が大阪城をつぶす15年間「鳴くまで待とう」/◎皇室について/◎権威を与える、という存在/◎家康言う、「天皇家は諸刃の剣」

第四章 さすらい人たち (39ページ)
トビラ;駕籠
時期;
慶長5年(1600)~慶長8年(1603)3月25日
登場人物;徳川家康、毛利輝元、毛利秀元、吉川広家、島津家久、木戸岡大屋の介、宇喜多秀家
エピソード;◎天皇家の話、つづく/◎官軍と賊軍/◎「なにがなんでも徳川家、天皇だけは敵の手に渡さぬぞ」/◎京都へ向かう家康/◎広島を逐われる毛利一門/◎毛利輝元と毛利秀元の嘆き/◎自虐する吉川広家/◎毛利一同、あとを受けて広島に入った福島正則の末路を予言する/◎萩まで付いていく毛利家臣一同/◎毛利移転に関する家康の厳しい命令/◎萩という土地/◎薩摩藩、鹿児島鶴丸城(島津家にとって唯一の城)築城/◎薩摩人のワープ/◎薩摩まで逃げてきた宇喜多秀家/◎匿ってくれと頼む秀家/◎島津家久に挙兵を嗾ける秀家/◎困る家久/◎島津家久の助命嘆願、宇喜多秀家は死を免じられ八丈島へ配流/◎家康、京都御所に参内、征夷大将軍に

第五章 土佐の惨劇 (36ページ)
トビラ;
「一目でわかる不完全日本全図」
時期;慶長5年(1600)
登場人物;山内一豊、一豊の妻、織田信長、徳川家康、福島正則、五藤、祖父江、
エピソード;◎山内一豊の生涯(一豊と馬と一豊の妻(日本最初のへそくり)、戦国時代には珍しい嫁さんの尻に敷かれっぱなしの男、「手柄を立てて出世できればいいけれど、まかり間違って生命が死んだらどうすんの!? 責任取ってくれるの!?」、「明日の一万石より今日の百石、ムリせずコツコツ行きましょう!」、数えきれぬ程の戦場に出陣しながら20年もかかってようやく得た土地が5万石、関ヶ原(小山評定)での一豊の手柄、たった一言で土佐一国の大大名に)/◎土佐浦戸城に乗りこむ一豊/◎新領主山内の到着を待ち受ける意地の悪い土佐侍たち/◎一豊を無視する土佐侍たち/◎メンツを潰された山内一豊/◎怒り狂う山内一豊/◎山内を馬鹿にする土佐侍たち、土佐侍を一切雇用しない山内一豊、軋轢の高まり/◎高知城建築/◎土佐の弾圧(桂浜相撲大会での虐殺)/◎土佐国内での「上士」と「下士」の線引き。悲惨な身分制度は幕末へ/◎郷士たちの悲痛な叫び

第六章 怨念総決算  (22ページ)
トビラ;
(←・・・だれ?)
時期;慶長5年(1600)
登場人物;
毛利輝元、毛利秀元、吉川広家
エピソード;◎萩城完成/◎萩という土地(まるで島流し)/◎毛利家の怨みの叫び

 エピローグ  (14ページ)
トビラ;
(ナシ)
時期;慶長7年(1602)
登場人物;
小早川秀秋、石田三成の亡霊、大谷刑部の亡霊、宇喜多秀家
エピソード;◎寝込む小早川秀秋/◎錯乱する小早川秀秋/◎石田三成と大谷刑部の亡霊/◎わしはうらまれる覚えはないっ/◎まともになった小早川秀秋/◎人生を思い返す小早川秀秋/◎「関ヶ原で一番の手柄を立てたのは誰じゃ」/◎計算までしてしまう小早川秀秋/◎今度こそ死ぬ小早川秀秋/◎裏切り者に対する歴史の評価/◎お家お取り潰し(継嗣断絶の為)第一号/◎八丈島での宇喜多秀家「この八丈島で、誰よりも長生きしちゃるどーー」

 

……私はこの巻は第一巻以上に面白くて、記憶に残る巻だったのです。
しかも物語が、怨み、悲しみ、呪い、落ちるばかりの連続だというのに、随所にギャグがてんこ盛りだという。ここまで並べると、「関ヶ原の敗者の怨みが、三百年後に明治維新を起こした」という作者の主張が、ほんとに分かりすぎるぐらいハッキリ分かりますね。
とくにアホ毛利の長州藩と島津の薩摩藩の対比がここまで鮮やかなのが素晴らしい。君主主導の島津藩とボンクラ君主の長州藩の伝統は、幕末まで続くんですものね。「徳川家がさらに九州攻めまでする余力はない」と踏んで強硬外交に出る薩摩藩の戦略。言う事もないくらい見事な戦略だと思います。「全面降伏とする。ただし敵には一切何も渡さない降伏である」。素敵です。・・・一瞬、武力だけを盾に圧倒的敵を相手にするやり方は「北朝鮮と一緒じゃん」と思ってしまいましたが、今の北朝鮮は引きどころを誤ってしまったという点が島津さんと違うのでした。(※でも私はいまの状勢ってさらなる「中国の遠大な陰謀説」なんじゃないかと思って疑っているのですが。中国が東アジアにおいて日本にもうむを言わせぬ形を作らせる為に、ジョンが変な形で捨て身で協力しているんじゃないか。ジョンは頭の悪い人だとは思えない)。 宇喜多さんについての対処においても琉球外交においても、薩摩さんは(関ヶ原後も幕末も)いつもギリギリのところを盾にしてすべて計算して相手(徳川家)から最大の利益を引きだしているのですから、ふつう力自慢の人は引く事をまったく選択肢から消えて無くしてしまうことを考えると、島津さんの器は凄いですねと思います。
(でも私は薩摩の人が嫌いだ。ゴメン)

今年の大河ドラマの「一豊と千代」(TVはついついうっかり見そびれてしまうことが多いんですが)の物語も、みなもと太郎風味でギャグ満載に丁寧に描かれております。一豊の生涯の最大のハイライトは、関ヶ原の軍議(小山評定)で福島正則の失言(?)を受けて誰よりも先駆けて「家康殿に人質を差し出し、全力で家康殿の勝利のために協力する」と叫んでしまった事なのですが、この漫画では「差し出す人質がお前でなかったら、とてもああは言えなかった」と言うシーンがあるんです。うーーん、さすがにこれは妻が仲間由紀恵だったら、簡単にあんなこといえないなあ・・・・ みなもと太郎のこの描き方が一番しっくりきます(^_^;)。確か、大河ドラマはこれから関ヶ原なんですよね? 見なきゃ見なきゃ、、、


由紀「恵」だったですね。これまで誤って仲間由紀「絵」だと思い込んでました。ゴメンナサイ。


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