オセンタルカの太陽帝国

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メンデルスゾーン 弦楽四重奏曲第6番ヘ短調。

2014年04月18日 17時14分57秒 | わたしの好きな曲


久しぶりに車を運転して。
そういえば私の愛車でのヘビーローテーションはメンデルスゾーンに移っておったことを思い出したのでした。

メンデルスゾーンといえば、生まれた家は大富豪で、その名も「フェリックス(幸運)」で、その容姿は「天使のようだ」と言われ、「神童」ともてはやされ、祖父は高名な大哲学者で、4才離れた美人の姉も音楽の才があり、その姉とは幼い頃から演奏を通じて魂が一体化し(おかげで彼は生涯シスコンだった)、多彩な友人にも恵まれ(ウィキペディアにはメンデルスゾーン1歳のとき彼の家でフェルディナント・ダヴィッドが生まれたと書いてあるんだけどわけわからん)、働く必要もない身分なのに職は向こうからどんどんと舞い込み、奥さんのセシルもまた美人で、子供たちもまた天使で才能に恵まれ、人が知らない曲を2、3演奏するだけでなぜか自分の名声が高くなっていく、そういう人でした。唯一の弱点は「祖父が元ユダヤ人だった」ことぐらいですかね。
こういう人にはいろんな人が悪口を言うんです。「メンデルスゾーンには精神の深みが足りない」「心の飢餓が無い」と言ったのはワーグナーと宇野功芳だけじゃないそうです。

ですが、そんな南方熊楠でさえも文句が言えなかったのというのがこちら。
38歳のとき、最愛の姉が突然病死し、彼は悲痛にむせびます。2ヶ月後に作曲を始め、2ヶ月後に完成し、体調を崩し、2ヶ月後に彼も死ぬ。残ったその曲には、彼の生涯の栄光は一切繁栄されてなく、ただただ姉への強い血反吐だったのでした。これを書いたから彼も死んでしまったしまったのだと思うほど。
残された妻セシルがとてもかわいそう、と思うほど。


<姉のファニー>

なんというか、この映像を見ると、「若い人が演奏するにふさわしい曲」と思う。
最初の方、みなさんとても必死な形相をしているのですが、私も車の中でこの曲を聴くときは似たような顔になってます。
それが終楽章になると無心な顔となる。
そして、終結部になると(この映像では[25:30]のところ)どうしても泣いてしまいます。
うううう、みんな死んでしまうんだ。


が、基本脳天気な彼が死の間際じゃないとこんな曲を書かなかったのかというとそうでもなくて、弦楽四重奏曲第2番イ短調(18歳のときの作品)も、同じような気迫を持っておりますよ。

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