2018年重大ニュース、総まくりゆく年、くる年どうなる?
さいたま市への賠償を命じた高裁判決が確定
最高裁は、原告、さいたま市双方の上告を棄却しました。その結果、東京高等裁判所の「原告の思想信条を理由に他の俳句と異なる不公正な取り扱いをした」としてさいたま市に賠償を命じた判決が確定しました。さいたま市は、ただちに、原告に謝罪し、公民館だよりに「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」の句を掲載してください。
【中日社説】9条俳句掲載 表現はまだ梅雨空の中
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2018122802000116.html
憲法九条を詠んだ俳句が公民館の月報に掲載されない-。この問題は司法判断を経て、やっと掲載になる。単なる市側の事なかれ主義だったのか。今も表現の自由は曇りの中にあるのではないか。
<梅雨空に「九条守れ」の女性デモ>-。既にこんな俳句が世間で問題視される世の中になっていた。さいたま市の女性が二〇一四年に詠み、句会で優秀と認められた。慣例で月報「公民館だより」に掲載されるはずだった。ところが、公民館側は拒否。理由は「世論を二分する内容で、掲載は公民館の公平性、中立性を害する」だった。女性は裁判に持ち込み、東京高裁は「思想、信条を理由に不公正な取り扱いをし、女性の利益を侵害した」と市側に賠償を命じた。最高裁でも今月、慰謝料は減額されたが確定した。一四年とは政府が集団的自衛権の行使容認を閣議決定した年である。憲法学者から「違憲の疑い」が指摘された。誰もが危機を感じ、声を上げてよかった。その一人が俳人の故金子兜太氏だった。九条俳句問題は、金子氏らが選者となって、本紙の読者投稿「平和の俳句」(一五~一七年)が始まるきっかけになった。三年間に十三万句以上も寄せられた。戦時中を知る金子氏は真っ先に「新興俳句弾圧事件」を思い出したという。例えば渡辺白泉の句が治安維持法違反になった。
<戦争が廊下の奥に立つてゐ(い)た>
この句と比べてみてほしい。九条俳句が排斥されるならば、現代もまるで暗黒時代と同様になってしまう。表現の自由が憲法で保障されているはずが、役所の「公平性、中立性」の言葉で踏みつぶされるのだから…。しかし、政治的中立性に幻惑され排除されるのは、九条俳句ばかりではない。護憲集会で公的な会場を貸さなかったり、行政主催の講演会で、護憲派ゲストを取り消したり…。不合理な動きだ。反原発や政権批判、米軍基地問題でもしかり。行政があまりに政治問題に神経質になっている。モデルのローラさんが沖縄の辺野古埋め立て反対の署名を呼び掛ける投稿をしただけで物議をかもす。なぜなのか。自由社会でありえない横暴さがまかり通っている。公権力は政権の意向を忖度(そんたく)しているのか。それこそが問題なのに…。「戦争が廊下の奥に立っている」時代にも等しい空気が何とも息苦しい。
【沖縄3区補選】玉城デニー知事の後継候補にジャーナリストの屋良朝博氏 - 自由党県連
【ニコ生(2018/12/28 20:00開始)】「田中龍作氏出演『日本人は何故怒こらない? ”黄色いベスト運動” 』フランス報告」発言骨子 #nicoch1332
https://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar1714627
襲撃されたのは日本のマスコミが報道するようなブランドショップではない。銀行やアメリカ資本の象徴であるスタバだ。これらの建物への落書きは、黄色いベストの敵が誰なのかを示す。「打倒!帝国主義」「マクロンは切腹せよ」・・・労働者を低賃金で働かせ、庶民から搾り取った税金や社会保障費を金持ち優遇の原資にあてる。ネオリベへの庶民の恨みは深い。勤続27年の市役所職員の月収は20万円あるかないか、だ。フランス国鉄職員(40代)の言葉が黄色いベスト運動の先にあるものを暗示していた。「フランスは税金が高いが、福祉がしっかりしていたのでやっていけた。だが今はそうでない。国民の意思が反映できるよう、憲法を変える必要がある」。代議制の欠陥が顕著になり、人々は政治により苦しめられる。黄色いベスト運動はRicという名の「直接民主制」を目指し始めた。まずは現体制の変革を目指す。激しい行動は、革命の匂いを漂わせる。高校生が学校にバリケードを張った(AFPによるとフランス全土で120校)。なかには軍も警戒する高校がある。年金生活者は催涙ガスに むせびながら 街頭に出る。老いも若きも、「マクロン打倒」で立ち上がったのだ。20日には警察官までもが大統領府にデモをかけるに至った。警察予算が貧弱ため、日常の警察業務にまで支障が出るありさまだ。装備が常に不足しており、故障続き。ヘルメット、プロテクター、果ては手錠まで、警察官が自腹を切って購入しなければならない。デモはマクロン大統領が警察官の給料の値上げを発表した、その夜に起きている。その場しのぎさえ通用しなくなっている、といえよう。銀行と財界が支配し続けてきたフランス政治。その代表格がマクロン政権だ。仮にマクロンが辞めても、第2のマクロンが出てくる。デモ参加者たちは異口同音に語る。どこに行っても聞かされる。「マクロンが辞任しても、今のシステムが変わらない限り、我々の生活は変わらない」と。「このままでは生きてゆけない」「失う物はない」・・・ひと握りの富裕層(1%)に搾り取られるだけ搾り取られる庶民(99%)が蜂起した「黄色いベスト運動」は、簡単に収まりそうにない。(現場写真、多数)
【パリ発】「孫にXmasプレゼントも贈れない」マクロン政治恨む年金生活者
戦火に見舞われているのでもない、それも一等国でこんな寂しいクリスマスがあるのだろうか ―
パリから北北東へ約45㎞の街、サンリス。街といってもガソリンスタンドとドライブイン以外に商店らしきものはない。郊外型の大型ショッピングセンターの出現で商店街は壊滅した。
かつては農業が栄えていたが、後継者不足の折、政府が進めた農業の大型化がたたって、今ではすっかり、すたれてしまった。日本の地方都市とよく似た光景が広がっていた。
幹線道路の交差地点では黄色いベストたちが車両を停めて、運動への理解を求めていた。道路を封鎖してしまうわけではない。物流を担う車の流れを遅滞させることで、経済に打撃を与えるのが、彼らの狙いだ。
幹線道路の交差地点にできる中洲には、彼らが体を休める小屋があり、車を停める活動を連日続ける。黄色いベストたちのこうした活動拠点は全土で約1,000ヵ所あるといわれる。機動隊に潰されると、すぐに別の場所に作るのだ。
田中がサンリスの拠点を訪れたのは24日夕方。クリスマスイブだ。フランスでクリスマスは日本の正月にあたる重要な行事だ。国民がここまで貧しくなる前、大概の家庭はクリスマスツリーの下に子供のプレゼントを置き、母親が腕によりをかけた料理に家族全員が舌鼓を打った。
マクロン政権が登場するまでは、クリスマスイブに幹線道路の中洲に集まり、小屋の中でクリスマスを祝う光景などなかった。
年金生活者のアンドレさん(元公務員72歳)は、月収1,300ユーロ(約16万円)。
「家賃、光熱費、社会保障費を払ったら、ほとんど残らない。買い物は一番安いスーパーしか行けない」と切実だ。
クリスマスはどうするのか?と聞くと「孫を呼んでプレゼントを贈ることもできないよ」と嘆いた。
日本でいうと、オジイちゃんが孫を呼んでお年玉をあげることができないのだ。
アンドレさんは「政府はヤクザと同じだ。庶民から ふんだくって いる。許せない。フランス政府が爆発してなくなれば、クリスマスもまともに祝えるようになるだろう」と吐き捨てるように言った。
黄色いベストは何も特別な人たちではない。普通の庶民だ。いわゆる99%である。
~終わり~
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フランスは日本と同じ社会事情になっています。金持ち優遇のマクロン政権と安倍政権が同じ政治手法を取っているからです。
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