林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

転機

2016-04-18 | 先輩のお言葉

朝日新聞日曜日朝刊の読書欄が面白い連載を始めた。
題して「悩んで読むか 読んで悩むか」という人生相談に絡めた本の紹介である。

悩み事や困りごとを抱えた人が、こういう時どんな本を読んだらいいでしょうか?と質問をする。
回答は各界の功なり名を遂げた、有名人がするという仕掛けになっている。
4月17日は、千葉県女性48歳からの質問です。

  53歳の夫が失業し、再就職が叶わず引き籠りになっている。
  大学生の息子を抱え、パート仕事を増やし、頑張っているが、前向きな気持ちになれる本があったら教えて下さい。

この質問に対する回答者は、現在62歳(!)、あの色男・石田純一さんである。
この色男、以前、不倫がばれた時「不倫は文化デアル」とかなんとか言っちゃって、大顰蹙を買った俳優サンですね。
写真は、まさか62歳になったとは思えない優男ぶりに吃驚ポンです。
しかし亀の甲より歳の効。流石の名回答、含蓄に富んでおります。

  

  自分の経験に照らすと、人生の転機と言うものは、ほとんどが最悪の形でやってくる。
  調子よく前進している時に、おそらく神さまが「そっちじゃないよ、よく考えてごらん」と進路を塞ぐんです。

  僕は42歳の時、不倫をめぐる発言ですっかり仕事を失った。
  収入がゼロになっても税金は容赦なし。借金が膨らみ、あるのは時間だけ。
  食費にも困ったあの頃、古本で買った100円の本の中に、一生ものの出会いがあった。

  その本にあった「欲しいものより今持ってるものを意識する」を実践した。
  時間だけはある。だからひたすら本を読み、身体を鍛えた。

  ご相談の現在の逆境も、貴女や配偶者さんが本当にしたかった生き方を見つける転機になるかもしれません。
  人生の一番の報酬は、金銭よりも、喜びや満足感。何にそれを感じるか、最も気付かせてくれるのは人との出逢いです。
  実際に会うことのできない人でも、本を通せば先生になってくれる。

  好奇心の赴くままに、いろいろな人の胸を借りてみてはいかがでしょうか。

  あの時読んだ古本は、R・カールソン著 小沢瑞穂訳「小さいことにくよくよするな!」サンマーク文庫刊 648円 です。

  

   次回回答者は学者芸人・サンキュータツオさんだそうです。
   どんな本を勧めるか、乞うご期待です。

   160418



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