飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

子供を動かす原則

2023年02月17日 16時36分43秒 | 学級経営
子供を動かす言葉、様々ある。
教師が子どもたちにどのように指示をだすのか、そこをみるだけでもその技量がわかる。
技量の高い教師は経験と原理原則の基づいた指示をだす。
技量の低い教師は、思いつきの指示しかできない。

では、レベルの高い教師の指示とはどんな指示なのか。
それは、大雑把に言えば直接的な指示はしないということ。
こどもを静かにさせるときにも「静かに」とは言わない。
子供を集中させるときにも「集中して」とは言わない。
では、どんなふうに言うのか。
間接的な指示、子供がイメージできる表現をするということである。
子供を知的に動かすということである。
これにも原理原則がある。
現場はその応用である。

昔からある原則に「AさせたいならBといえ」というのがある。
これさえ知らない教師も最近は多いが。
まず誰でもイメージできるぶれないものを指示に入れる。
物・人・場所・数・音・色等。

○物
・リコーダーは少し咥えて優しく吹きなさい→シャボン玉を少しずつ大きくするようにリコーダーを吹きなさい
・たくさん書きなさい→えんぴつの先から煙が出るくらい書きなさい。
・指先まで伸ばしなさい→尖った鉛筆のようになりなさい
・力を抜いて浮きなさい→おばけになりなさい
・良い姿勢で気をつけ→中指に力を入れなさい

○人
・速く書きなさい→先生と同じスピードで書きなさい
・斜め右をみなさい→○○先生はどこだ?
・姿勢を直しなさい→○班の人は姿勢がいいね
・静かに歩きなさい→みんなで忍者になって歩こう

○場所
・大きな声を出しなさい→黒板のここに声を集めなさい
・大きな声を出しなさい→〜まで(職員室など)届く声を出しなさい
・それほど遠くに行かないように→行っていいのは先生が見える場所までです

○数
・登下校は気をつけなさい→学校に来るまでにいくつの道を渡る?そこを気をつけよう
・もっと口をあけよう→指が縦に2本入るくらい開こう
・気づいたことを発表しなさい→気づいたことを3つノートに書きなさい

○音
・大きな声で読みなさい→先生と同じ声の大きさで読みなさい
・静かに話しなさい→アリさんの声で話しなさい
・しっかりロイター板を踏みなさい→誰が一番大きな音で踏み切っているかな?
・静かにしなさい→1階の教室の音が聞こえるかな?

○色
・上を向きます→今日の空は何色かな?
・倒立したときは下を見なさい→(倒立させて)床は何色ですか?
・体をしっかりひねりましょう→○○先生の今日の服は何色かな?
・気づいたことを発表しなさい→(物語文・資料など)色は何個出てきましたか?

このような表現や引き出しをいくつ持っているかが、技量の裏返しでもある。

saitani
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