飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

フロー体験

2021年05月11日 15時59分48秒 | 教育論
教師なら誰でも、子どもたちが時間も忘れて学習に取り組んでほしいと思っている。
そのために様々な工夫を授業の中でする。
子どもたちが集中して取り組んでいる状態をフロー体験という。

これは20世紀を代表する心理学者ミハイ・チクセントミハイが提唱したもの。
自分自身の「心理的エネルギー」が、100パーセント今取り組んでいる対象へと注がれている状態のことをチクセントミハイは心理的エネルギーと言った。

そのフロー体験が成立する主な条件は次の四つである。(実際は8つ)

1 ちょうどいい難易度のものに取り組んでいる
読書にしろ、会話のやりとりにしろ、仕事にしろ、スポーツにしろ、今取り組んでいる内容が、本人の能力と照らし合わせて難易度が高すぎず、なおかつ、簡単にできるものではなく、能力のすべてをだしきらなければ達成できないレベルであること。

2 取り組んでいる対象へのコントロール感覚がある
取り組んでいるものを自分が自在に操っているという感覚を覚えること。
このあたりは教育で言う、主体性や自主性がもって活動している言ってもいいかもしれない。

3 直接的なフィードバックがある
取り組んでいることからの直接的なフィードバックが即座にあること。
反応が自分の内面に響き、喜びや悔しさなどの感情を呼び起こす状態であること。

4 集中を妨げる要素がシャットアウトされている
現在取り組んでいる作業や活動を遮断されるような要素がなく、集中できる環境であること。

この4つの条件が満たされると、人は過去に体験したことのない高い集中力を発揮することができる。
このフロー体験は次のフロー体験を呼び起こすことになり、学びの連続性にも大きな貢献することとなる。

saitani

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