飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

毎日たった10分で思考力に差がつく

2024年06月15日 04時26分30秒 | 教育論
ニュースを見ていてふと目にとまった記事があった。
そのタイトルは次のようなものだった。

『毎日「文章を書く子」と「書かない子」驚きの差 毎日たった10分で思考力に差がついてしまう』

それは次のような内容だった。

※以下引用。

カナダのトロント大学で心理学を教えているジョーダン・ピーターソン教授は『生き抜くための12のルール 人生というカオスのための解毒剤』(朝日新聞出版)という本を書き、世界中の若者を熱狂させた影響力のある人です。
ピーターソン教授も、作文のすばらしさを説いています。

「文章を書くことは考えることであり、考えることは自分が存在し、生きていくということだ。
 つまり、文章を書くことは、深く考えることであり、深く考えることは賢く生きることだ。
 賢く生きることができる人は、豊かに暮らせる確率が高くなるものである」

(一部略)
作文力は一夜にしてならず
「どうしたら文章が上手に書けるようになりますか?」。
ある雑誌記者が、ハーバード大学でライティングの授業を行っているナンシー・サマーズ教授にこんな質問をしました。
教授は何と答えたでしょうか?

「そのためには、短い文章でいいから毎日書くことです」

サマーズ教授は、20年にわたって大学で学生たちに接してきた経験から、文章を上手に書ける学生というのは、子どものころから短時間でも、毎日、本を読んだり文章を書いてきた人であるという答えを導き出しました。
彼女の言葉は、そのままハーバード大学のライティング授業の原則となりました。

「1日に10分だけでも毎日書くこと。それはつまり“考える”ことでもあります」

(一部略)

これを支持する面白い実験があります。アメリカのインディアナ大学で心理学を教えているカリン・ジェームズ教授が、手書きで文字を書くことについて次のような実験をしました。

まだ読み書きがあやふやな小さな子どもたちに、文字が書かれたカードを見せ、「紙に手で書かせる」「点線で描かれたりんかくをなぞらせる」「コンピュータにタイピングさせる」という3つの方法で、カードと同じように書いてもらったときの脳がそれぞれどれくらい活発になるのかを調べました。

その結果、紙に直接手書きした子どもたちの脳には、大人が読み書きするときと同じ部分が活発になる反応が見られたのです。
一方、ほかの2つの方法には、そうした反応はごくわずかであったり、見られなかったということです。

こうしたことから、ジェームズ教授は、手で文字を書くことが子どもの脳を発達させるという結論を出しました。
作文を手書きする場合は、漢字や送りがななどの言葉の成り立ちや、文字のバランスまで考えています。
こうしたことまで気を配るため、手書きのほうがはるかに脳が鍛えられるというわけです。

※引用終わり

これらの文章の中で特に印象的な部分。

「文章を書くことは考えることであり、考えることは自分が存在し、生きていくということだ。
 つまり、文章を書くことは、深く考えることであり、深く考えることは賢く生きることだ。
 賢く生きることができる人は、豊かに暮らせる確率が高くなるものである」

「そのためには、短い文章でいいから毎日書くことです」

こうしたことから、ジェームズ教授は、手で文字を書くことが子どもの脳を発達させるという結論を出しました。

これらの言葉は意味を考えてみる。
日常的に文章を書くことが、論理的な力をつけるためには必須であること。
それも短時間でもいいが、毎日書く習慣をもつこと。
質量転化の法則にもあてはまる。
また、習慣が人の能力をつくっているという言葉とも合致する。
あとここが大事なのだが、最近の授業をみていてノートに文字を書かせる時間が圧倒的に少ない。
自分の場合は、とにかく思考を言語化させてきた。
自分の考えを発表するまえに必ず筆答(一般的なことばではないが音声表現に対して)をくぐらせてきた。
そうすることにより、子どもたちは自分の考えを理路整然と表現することができるようになった。
タブレット端末が一人一台になった今、このことを危惧している。
タブレットペンやキーボードで入力する。
板書もカメラでとって保存する。
それで本当に、子どもたちが学力形成していくときに必要な力がついていくのだろうか。
いや、つくことはないと私は断言する。
ICT活用には賛成だが、オールマイティーではないことやデメリットも大きいことを自覚しておく必要がある。

saitani








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