飛耳長目 「一灯照隅」「行雲流水」「万里一空」「雲外蒼天」

「一隅を照らすもので 私はありたい」
「雲が行くが如く、水が流れる如く」

コーチメモ その9

2012年04月30日 07時13分42秒 | バスケットボール
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第2試合の大逆転は、チームしての将来性を感じるものでした。
点差があってもあきらめずに積極的にプレーしたこと、ルーズボールを勇気をもってとりにいったこと、点数には表れない点での積み重ねが勝利に結びついたと思います。

サッカーの言葉に「無駄走り」という言葉があります。
言葉だけを聞いているとつまらないことのように聞こえますが、とても重要なことです。
サッカーの試合は通常90分間で行われます。
しかし、実際に試合の中で一人のプレーヤーがボールを保持している時間は2,3分だそうです。
では、ピッチに立っている選手はボールにさわる短い時間だけ動いているのでしょうか。
違います。
優れた選手は足を止めることなく90分間フルに動いています。

たとえボールがもらえなくてもいつもボールがもらえる位置を探し、ボールを呼んでいます。
たとえ間に合わないと思っても、数十回に一度ミスするかもしれないドリブルシュートのリバウンドにダッシュで走ります。
野球の選手が、楽々アウトになると知っていながら全力疾走するのもその何百回に1回のチャンスを信じてファーストに全力疾走します。
その全力疾走を怠らない選手は一流と言われ、誰でもできる努力を怠る選手は二流、三流と言われます。

ファーストへの全力疾走も80分のボールをもたない動きも無駄なのでしょうか。
サッカーでもバスケットでも、「スペースをみる目」はとても大事なことです。
ドリブルの上手な選手は、ボールを持った瞬間にディフェンスの位置を把握し、ゴールまでのドリブルコースを選択をし、ドリブルをつけるスペースを探します。
だからルックアップやルックアラウンドがないと相手を抜き去ることはできないのです。

いい選手はスペースに飛び込んでボールをもらうというプレーをします。
このスペースは選手が動いた場所にできます。
だから無駄走りとは自分がボールをもらえる動きをするとともに仲間がより有利な位置でボールをもらえるためのスペース作りにもなります。
そういった視点をもってプレーしてほしいと思います。

24分間、動き続けることの重要性と体力を身につけましょう。

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私が今日言った「考えて走るバスケット」とは状況判断です。
どんな技術をもっていても状況判断が正しくなければその技術効果は半減します。
1対1でも、何も技術がなければぬくことはできません。
最低でも、三つくらいの技を身につけましょう。
難しいことはいりません。
まず基本はチェンジオブペースとチェンジオブディレクション。
速さと方向の変化で抜き去ることは可能です。

練習は苦しいこともあります。
苦しんだからと言って報われることばかりではないし、むしろ報われないことの方が多いです。
同じ苦しむにしても、考えて苦しまないと価値は半減します。
何も考えないでプレーしたり努力していてもだめです。
こんなに苦しんでいるとか、こんなに頑張っているとかは、大事なことではあるけれど、違う自分にはなれません。
とにかく考えましょう。
無駄だと思えることを考えましょう。
無駄なことを考えて、体で表現したり、言葉にしようとしているうちに、何かがある日変わります。
努力の結果は、ある日突然加速度的にやってきます。
問題は、その日がやってくるまで、階段を一歩一歩のぼることができるかどうかです。

みんな君たちの可能性に期待しています。 

saitani
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