くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

発見!

2009年06月07日 | 藤原竜也
西岡徳馬さん、吉田鋼太郎さんご出演の舞台。開演ギリギリに、後方センター席についた。なんとなく会場を見渡していたら、5,6列右前方に怪しきニット帽を発見!この暑い日にニット帽だよ。なんか動きが控え目なんだよな。なんとなく、ビビビッってきちゃった。そう、エドガー・アラン・ポーから竜也くんはニット帽がお気に入り。もしかして、もしかして…と思っていたら、暗転して幕があいた。

芝居が始まると、ニット帽をとって、くしゃくしゃと髪の毛を直す手つき、あれ、ゴーロじゃん。絶対そうだわ、きっと竜也君だって確信した。それから、芝居を見ながらも右前方もちらちら見てしまうんだわさ。冷房が効いて寒くなってきたら、暗転の間にさっとパーカーを羽織ってる。見事だわ、このタイミング。まるで衣装替えのよう。明るくなってからは一切動かないもん。妙なところに注目してしまう。

途中、出演者が「藤原竜也」なんて言うもんだから、余計ドキドキする。これはリップサービスのアドリブだわ、きっと。そして芝居が終わり、暗転、出演陣が出てきて照明がつくと、すでにニット帽を目深にかぶっているではないの。そして2回目のカテコが終わると、ささっと立って後ろを向いた。

ビンゴ~!!!!!
竜也くんだわ。いつものごとくキレのある身のこなしで、風のように通路を通り抜け会場から出て行っちゃった。数秒間だけ思わずガン見。パレードの役がらのせいかすっきりとした感じ。ニコちゃんTシャツがかわいかった。

竜也君も同じ人間なんだし、プライベートだし、こうやってカジュアルな服装を見れば年相応の兄ちゃんだしなんてその時は努めて冷静になろうとした。でも、すら~りと背が高くて、案外、肩幅ががっちりあって、ニット帽からのぞくうつむき加減の顔がそりゃあきれいで、やっぱり普通の人とは違ってたなあと後からしみじみ思えるのだった。あの瞬間、通路の空気が変わったもの。(って思ったのは私だけかも、回りはあまり気づいていない様子だったから。)

幸せな観劇デーだった。後にも先にもそうはあるまい。帰宅してから出るのは、なぜか溜息ばかり…。明日からは、また仕事復帰。いつもの一週間が始まるんだわ。

江戸の青空

2009年06月07日 | 観劇


「江戸の青空」
脚本:千葉雅子
演出:G2
出演:西岡徳馬、須藤理彩、松尾貴史、吉田鋼太郎他
世田谷パブリックシアター

お芝居の題名のように、本日、お江戸は快晴、久し振りにいいお天気になった。蜷川組2大オヤジーズ共演の舞台、興味津津で観に行った。しぶ~いよ、このメンツ。その他も、猫のホテルの中村まことさん(ロープにも出ていた)、ナイロン100℃の松永玲子さん、TEAMNACSの戸次重孝さん、宝塚出身蘭香レアさんなどそうそうたるメンバーがご出演の豪華な舞台だ。

落語の小噺を元にした人情味あふれる時代劇。番頭が落としてしまった五十両が二転三転しながら人々を事件に巻き込んでいく。最後はこの五十両の持ち主である慇懃な悪徳商人が自腹を切り損をする羽目になることで落ちがつき、めでたし、めだたし~やっぱり時代劇は勧善懲悪でなくっちゃね。

徳馬さんは無口な浪人役でかっこいい。正直に生きているあまり落としいれられちゃったとってもいい人、それでいて武士としてのプライドが高くて頑固。対する鋼太郎さんは、インチキな講談師役でもうムサシの柳生宗矩様のまんまのボケ具合。宗矩のまま進化しちゃった感じで、またまたわらかしてくれた。シェイクスピアよりハマっているんじゃないかな?

弟子役の植本潤さんがアドリブをかます、かます。いなくなった鋼太郎さんを探す場面で、道行く虚無僧に、「あの~、そこら辺で、おいしんぼみたいな人見なかったですか?普段は外国の王様とかをやっていて、芝居が大行になっちゃって…、でもそろそろ、蜷川さんからG2に乗り換えようと思っている…」云々なんぞ言っちゃう。わかる人にわかるブラックギャグだわこれ。そして何気に虚無僧がG2さんだったりするのよね。で、虚無僧さんには「あなたはいい人よニコニコしていて」とか言っちゃってた。

その他、悪徳商人をだますために道場破りが来るというところでは、「なに、年寄りばかりだから大丈夫だ」と言われ、「いや、若いのが来るぞ、藤原竜也みたいなのが勢いこんで…」なんて思わず、竜也くんまで登場させていた。実は…、竜也くん、会場にいたのよねえ…。楽だしわかっていてリップサービスしたのかしら。

徳馬さんと鋼太郎さん、役を取り換えても面白そう。だた一人の悪役、時代劇にはつきものの悪徳商人役の松尾さんも光っていた。

本日、千秋楽、カテコのあと、出演者のご挨拶もあって盛り上がっていた。だけど、竜也くんを発見してしまった私は、実はちょっと気もそぞろになってしまったんだよね~。(つづく)

パレード

2009年06月07日 | 藤原竜也
♪ごらん、パレードが行くよ
 カーニバルのパレードが行くよ♪

この題名を見て、まず浮かんだのが山下達郎さんのこの曲。

藤原竜也くん、最新映画は吉田修一さん原作の「パレード」でまたまた群像劇だ。ただいま撮影中らしい。早速、アマゾンでポチって読んでみた。今の時代が、随所に反映されていて読みやすい。流行っていたドラマ名や映画、芸能人とかが実名で出てくるんだもん。この時代性が何げに重要な気がした。登場人物たちの日常がよりリアルに感じられる。

とてつもなく乾いた人間関係。同じマンションの1室に同居する5人の若者は寄り添っているようで誰も本音をさらけださない。まるで、1、2歳児の“平行遊び”のようだ。一緒にいるけど、関わっていない、だけど、同じようなことはやるみたいな…。

竜也くんの役は、表面的にはごくごく普通のサラリーマンで一番まともに“見える”が、その裏側に常軌を逸脱した“狂気”を持つ。だけど、そんな狂気につながるようなせっぱつまった悩みとか、不満とかがまるで見えない。そしてさらに、その裏をかくような同居人たちの不気味さ。

なんかチェーホフの「かもめ」みたいだなあって思った。かもめほど、平行線ではないのだけど、彼らは理解し合おうとしない。虚無までには至らずも、関心や干渉もない。

♪ごらん、パレードが行くよ…♪

祭りの華やかな行進

ただただ、目の前を通り過ぎていく…。

パレード公式ページ

パレード (幻冬舎文庫)
吉田 修一
幻冬舎

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