くらげのごとく…

好きなことを考えてふわふわ漂ってるような
時間が心地良かったりする。
たとえ時間の無駄遣いだったとしても…。

日の浦姫物語~大阪大千秋楽~

2012年12月24日 | 観劇

大楽は完成されていた。井上さんの戯曲をかみ砕いて理解して観客へと確実に届けてくれる熟練なキャスト陣が素晴らしいよね。余力さえ感じられる。井上さんもっと凄いのお願いしますよって。井上さん、天国で苦笑いしていそうだ。そして、また新作を書いていそうだ。「木の上の軍隊」はどうなるのかな。井上さんはあくまで原案。井上さんにはかなうわけがない。だから若い力でまた一味違ったものを見せて欲しいね。コクーンと銀河、両方先行を申し込んだ。今回は地味なキャストでなおかつ二人芝居だから興業的には厳しいかもね。ということはファンにとっては案外チケット取りやすいと見込んでいる。地味ながらもいい舞台になって欲しいな。

ということで、日の浦姫はもう何も言うことがない。是非、演劇賞を取って欲しいね。敢えて言うならば、竜也君の声はとても独特だってことかな。しのぶさんも、木場さんも、立石さんも至ってクリアで美しい声だよね。淀みなく不安もなく流れて行く。竜也くんの声は一瞬、危うそうで実はとても強い。そして奥行きがある。なんていうのかな、バイオリンでいうのならばストラディバリの名器の様で、あのうっす~い身体から共鳴してくるんだよね。白石さんが体の深いところから声が出ると評してらしたけどそれを実感した。コクーンに2階でも広いブラバの後方でも同様に七色の響きが聞こえてきた。ハスキーのようでただのかすれ声ではない不思議な音色がとても心地良かったし、稲若と魚名に合っていた。

いい時期にいい役に巡り合って良かったね。蜷川さんは本当によくわかっていらっしゃる。来年、映画は敢えて3番手、今まであまりなかた脇に回る。ようし、この勢いで主役を食ってしまえ~。これから役者を続けていく上でとても大事なポジションだと思うのでこれからもいろいろチャレンジして大人の俳優へと脱皮をして欲しいね。

さて、次の蜷川さんとのタッグは何になるのだろう。シェイクスピアとかギリシャ悲劇ではなさそうな気がするんだよね。
また、意表を突いてきて下さいよ~。


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