長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

あえて考えてみよう!  辻村深月『ハケンアニメ!』で描かれなかったことって、なぁに?

2015年07月09日 22時19分42秒 | すきな小説
辻村 深月 『ハケンアニメ!』(2012年10月~14年8月連載 マガジンハウス)

2013年のおもな春アニメ
※新規に放送されたアニメの作品総数は53作だった(再放送作品を除く)
※特に記載のない作品は1クール放送

3月放送開始
『 RDG レッドデータガール』
 ※荻原規子による児童文学小説(2008~12年)を原作とするアニメ、角川文庫創刊65周年記念作品
『サイクロプス少女さいぷ~』
 ※寅ヤスによる4コママンガ作品(2010~14年)を原作とする1本約2分間のショートアニメ
『デート・ア・ライブ』(ソフト商品各巻平均売り上げ約8千本、2013年春アニメ第9位)
 ※橘公司によるライトノベル(2011年~)を原作とする

4月放送開始
『あいうら』
 ※茶麻による4コママンガ作品(2011~14年)を原作とする1本約5分間のショートアニメ
『惡の華』
 ※押見修造によるマンガ作品(2009~14年)を原作とするアニメ
『アラタカンガタリ 革神語』
 ※渡瀬悠宇によるマンガ作品(2008年~)を原作とするアニメ
『うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE 2000%』(ソフト商品各巻平均売り上げ約3万3千本、2013年春アニメ第3位、2013年年間第4位)
 ※ブロッコリー発売の女性向け恋愛アドベンチャーゲーム(2010年~)を原作とするアニメの第2シリーズ
『宇宙戦艦ヤマト2199』(ソフト商品各巻平均売り上げ約3万9千本、2013年春アニメ第2位、2013年年間第3位)
 ※1974~75年放送の SFアニメシリーズ『宇宙戦艦ヤマト』のリメイク作品、2クール放送
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない。』(ソフト商品各巻平均売り上げ約1万5千本、2013年春アニメ第5位)
 ※伏見つかさによるライトノベル(2008~13年)を原作とするアニメの第2シリーズ
『革命機ヴァルヴレイヴ』(ソフト商品各巻平均売り上げ約5千本、2013年春アニメ第10位)
 ※サンライズ制作による SFロボットアニメ
『ガッ活! 第2シリーズ』
 ※Flash アニメ作家のラレコによる1本約5分間のショートアニメ、2クール放送
『カーニヴァル』
 ※御巫桃也によるマンガ作品(2007年~)を原作とするアニメ
『ガラスの仮面ですが』
 ※美内すずえのマンガ作品『ガラスの仮面』(1976年~)を原作とする1本約4分間のショートアニメ
『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』
 ※東宝プロデュース、動画工房制作による SFロボットアニメ、2クール放送
『黒魔女さんが通る!! 第2シリーズ』
 ※石崎洋司の児童文学小説(2005年~)を原作とする1本約7分間のショートアニメ
『血液型くん!』
 ※Real Crazy Man による4コママンガ作品(2010年~)を原作とする1本約2分間のショートアニメ
『恋旅 True Tours Nanto 』
 ※富山県南砺市プロデュース、P.A.WORKS 制作による1本約5分間の地域限定配信ショートアニメ
『ジュエルペット・ハッピネス』
 ※サンリオ原作による魔法少女ものアニメ『ジュエルペット』シリーズ第5作、4クール放送
『進撃の巨人』(2013年春および2013年の年間を通しての覇権アニメ、ソフト商品各巻平均売り上げ約5万1千本)
 ※諌山創によるマンガ作品(2009年~)を原作とするアニメ、2クール放送
『翠星のガルガンティア』(ソフト商品各巻平均売り上げ約9千本、2013年春アニメ第8位)
 ※Production I.G 制作による SFロボットアニメ
『スパロウズホテル』
 ※山東ユカによる4コママンガ作品(2005年~)を原作とする1本約5分間のショートアニメ
『絶対防衛レヴィアタン』
 ※GREE 配信のソーシャルゲーム(2013年~)を原作とするアニメ
『探検ドリランド 1000年の真宝』
 ※GREE 配信のソーシャルゲーム(2011年~)を原作とするアニメの第2シリーズ、4クール放送
『断裁分離のクライムエッジ』
 ※緋鍵龍彦によるマンガ作品(2009年~)を原作とするアニメ
『団地ともお』
 ※小田扉によるマンガ作品(2003年~)を原作とするアニメ、8クール放送
『ダンボール戦機ウォーズ』
 ※レベルファイブ発売の男児向けロールプレイングゲーム(2011~13年)を原作とするアニメの第3シリーズ、3クール放送
『ぢべたぐらし あひるの生活』
 ※マツダユカによる4コママンガ作品(2011年~)を原作とする1本約3分間のショートアニメ、4クール放送
『 DD(デザイン・デフォルメーション)北斗の拳』
 ※カジオによるマンガ作品(2010年~)を原作とするアニメ
『鉄人28号ガオ!』
 ※横山光輝によるマンガ作品(1956~66年)を原作とする1本約10分間のショートアニメ、2015年7月現在も放送中
『デビルサバイバー2 the ANIMATION 』
 ※アトラス発売のシミュレーションRPG ゲーム(2011~15年)を原作とするアニメ
『デュエル・マスターズ ビクトリーV3』
 ※タカラトミー発売のトレーディングカードゲーム(2002年~)を原作とする『デュエル・マスターズ』シリーズ第10作、4クール放送
『とある科学の超電磁砲S』(ソフト商品各巻平均売り上げ約1万6千本、2013年春アニメ第4位、2013年年間第10位)
 ※鎌池和馬によるライトノベル(2007年~)を原作とするアニメの第2シリーズ、2クール放送
『トレインヒーロー』
 ※タカラトミー発売の男児向けロボット玩具を原作とするアニメ、2クール放送
『波打際のむろみさん』
 ※名島啓二によるマンガ作品(2009~14年)を原作とする1本約15分間のショートアニメ
『はいたい七葉 第2シリーズ』
 ※パッショーネ制作による1本約5分間の沖縄県ローカル放送ショートアニメの第2シリーズ
『這いよれ! ニャル子さんW』
 ※逢空万太によるライトノベル(2009~14年)を原作とするアニメの第4シリーズ
『はたらく魔王さま!』(ソフト商品各巻平均売り上げ約1万1千本、2013年春アニメ第6位)
 ※和ヶ原聡司によるライトノベル(2011年~)を原作とするアニメ
『ハヤテのごとく! Cuties 』
 ※畑健二郎によるマンガ作品(2004年~)を原作とするアニメの第4シリーズ
『百花繚乱 サムライブライド』
 ※すずきあきらによるライトノベル(2009年~)を原作とするアニメの第2シリーズ
『フォトカノ』
 ※角川ゲームス発売の恋愛シミュレーションゲーム(2012年~)を原作とするアニメ
『プリティーリズム・レインボーライブ』
 ※タカラトミー発売の女児向けアーケードゲーム(2010~14年)を原作とするアニメの第3シリーズ、4クール放送
『変態王子と笑わない猫。』
 ※さがら総によるライトノベル(2010年~)を原作とするアニメ
『宮河家の空腹』
 ※美水かがみによる4コママンガ作品(2008~13年)を原作とする1本約5分間のショートアニメ
『ムシブギョー』
 ※福田宏によるマンガ作品(2009年~)を原作とするアニメ、2クール放送
『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』(ソフト商品各巻平均売り上げ約9千本、2013年春アニメ第7位)
 ※渡航によるライトノベル(2011年~)を原作とするアニメ
『ゆゆ式』
 ※三上小又による4コママンガ作品(2008年~)を原作とするアニメ
『よんでますよ、アザゼルさん。Z 』
 ※久保保久によるマンガ作品(2007年~)を原作とする1本約15分間のショートアニメの第2シリーズ
『 LINE TOWN 』
 ※ソーシャルネットワーキングサービス「LINE」のスタンプキャラクターを主人公とするコメディアニメ、4クール放送

5月放送開始
『イナズマイレブンGO ギャラクシー』
 ※レベルファイブ発売の男児向け育成ロールプレイングゲーム(2011~13年)を原作とするアニメの第3シリーズ、4クール放送
『踊り子クリノッペ』
 ※GREE 配信の育成シミュレーションゲーム(2007年~)を原作とする1本約5分間のショートアニメ


TV アニメ『輪(まわ)るピングドラム』(2011年7~12月放送 監督&シリーズ構成&脚本・幾原邦彦)

映画『ハートキャッチプリキュア! 花の都でファッションショー…ですか!?』(2010年10月公開 監督・松本理恵)


≪2022年の実写映画化についての記事は、こちら!
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在りし日の名曲アルバムextra  鬼束ちひろ『シングル BOX』

2015年07月09日 21時48分12秒 | すきなひとたち
鬼束ちひろ『シングル BOX』(2004年3月17日リリース 東芝EMI )

 『シングル BOX(シングルボックス)』は、鬼束ちひろ(当時23歳)のシングル CDをまとめた、CDボックスパッケージセット。
 デビューシングル『シャイン』から東芝EMI 在籍最後のシングル『私とワルツを』までを一括パッケージ化して再発売した作品。品番が違うことと帯が付属していないこと以外はオリジナル盤と変更はない。
 初回生産の限定購入特典として、オリジナル CDキャリングケースが付属する店舗もあり、「鬼束ちひろスプリングキャンペーン」の一環として発売された。
 もともとこの時期には、オリジナル4thアルバムと、7thシングル『 Sign』から10thシングル『私とワルツを』までのプロモーションビデオに8thシングル『 Beautiful Fighter』のライブ『 UNPLUGGED SHOW '03』での歌唱映像(後にベストアルバム『 SINGLES 2000-2003』の初回限定盤 DVDに収録)を収録した DVDソフトの同時リリースを予定していたが、制作上の都合により発売が中止され、代わりに差し替えられての発売となった。本作は、本人の意思と全く関係なく発売されたため、東芝EMI 傘下の Virgin TOKYOのレーベルサイトや自身のオフィシャルサイト上で、本人の意向による発売ではないとの声明文が掲載された。なお、のちの2008年におけるインタビュー記事で鬼束は、「当時のレコード会社との契約上の問題で発売したもので、発売に関して異論があった訳ではなくただ単に関与しなかっただけ」と語っている。
 なお、本作はボックス仕様のためオリコンではシングルチャートではなくアルバムチャートで扱われ、オリコンウィークリーチャート最高106位を記録した。


収録曲
※()内の楽曲はカップリング曲
1st『シャイン( BACK DOOR)』
2nd『月光( Arrow of Pain)』
3rd『 Cage( Ash on this road)』
4th『眩暈 / edge』
5th『 infection / LITTLE BEAT RIFLE』
6th『流星群( Fly to me)』
7th『 Sign(ダイニングチキン)』
8th『 Beautiful Fighter(嵐ヶ丘)』
9th『いい日旅立ち・西へ(月光2002年ライブバージョン)』
10th『私とワルツを( Rebel Luck)』

≪当時の時点でアルバム収録されていなかった楽曲≫
『シャイン(シングルバージョン)』、『 BACK DOOR(シングルバージョン)』、『 Ash on this road』、『 Fly to me』、『 Sign』、『ダイニングチキン』、『 Beautiful Fighter』、『嵐ヶ丘』、『いい日旅立ち・西へ』、『月光(2002年ライブバージョン)』、『私とワルツを』


 ……これ、感想をうんぬんする必要、ないよね!?
 だって、まごうことなき、「単なる再発売セット」なんですもんねぇ。特別、新録特典があるとかいうわけでもないし。
 デビューから20年くらい経ってる大ベテランが、入手困難になりつつあるデビュー当時のシングルをまとめて再発! とかだったら多少の需要もあるのでしょうが、たかだか3~4年前からのシングル集なんて、ファンならたいてい揃えてるでしょ!
 これをもって「鬼束ちひろスプリングキャンペーン」とするとは大した商魂であるわけなんですが、売り手側の、「だって新作ができないんだもん……!」という怨念のこもった声が聞こえてくるようです。

 事情を全く知らないファンからすれば、名曲『 Sign』と『私とワルツを』を収録した4thアルバムを早くリリースしてよ~! とじりじりしているタイミングでこれなんですから、どこからどう見ても、鬼束さんと周辺の人々との間でなにやら良からぬ暗雲がたちこめていることは明白なのでありました。
 上記のように、後年の鬼束さんは「どうしてもあの時期になにか商品をリリースしなければならなかったからそうしただけ。」という当たり障りのない発言をしていますが、2004年3月の時点で鬼束さんに4thアルバムを世に出す意思がなかったという状況は、いかにも異常ですよね。だいたい1年に1枚という勤勉なペースでフルアルバムをリリースできていたお人がピタッと制作を止めちゃうんだもんね。
 確かに声帯結節という不測の事態はあったわけなのですが、手術後に『私とワルツを』も無事録音してリリースしているわけなんだし、2004年の前半に新アルバムをリリースできておかしくはなかったはずなのですが……

 私は別に音楽業界の事情通でもないし、ましてや鬼束さんの半生をドキュメンタリーチックに調べ上げたいわけでもないので、ここらへんの経緯を詳しく知る必要もないのですが、やっぱり、当時ノリにノッて円熟の域に達していた鬼束さんのオリジナルアルバムが世に出なかったのは、日本歌謡史上の大いなる損失ですよね。のちのちいくらベストアルバムが出て『 Sign』や『私とワルツを』が拾われたのだとしても、覆水盆に返らずなんだよなぁ!

 とは言いつつも! このシングル BOXは、個人的には私がこのような誰に読んでもらうでもない記事企画を立ち上げた直接のきっかけとなった作品でありますので、さすがにそれを無視するわけにはいかんだろうと。
 つっても、いちおう曲がりなりにも、10枚の歴代シングルについてはぜんぶ語っちゃったしなぁ。どうしましょうかね。

 とりあえず、10枚のシングルに収録された20曲の中での、個人的ベスト10を選んでみましょうか。これぞまさしく、傍若無人な個人ブログの愉悦!!

≪凡庸企画! そうだいが勝手に選ぶ初期鬼束さんの楽曲ベストテン!!≫
第1位 『 Sign』 ……やっぱ、唄ってる本人が楽しそうなのがいちばんよね。
第2位 『ダイニングチキン』 …… 冬の夜空を思わせる凍える世界。だが、そこがいい!!
第3位 『 infection』 …… 内なる壮絶な闘いの具現化! ひとり『プライベート・ライアン』!!
第4位 『私とワルツを』 …… 優しいからこそ、泣いてしまう。これが人間の謎。
第5位 『月光』 …… なんだかんだ言っても、やっぱりここに帰ってきてしまう。
第6位 『 Fly to me』 …… 平穏な中に一滴の薄墨のように忍び込む不安が。
第7位 『 Rebel Luck』 …… 一歩一歩前に進もうとする強さが伝わる名曲。
第8位 『 Beautiful Fighter』 …… 発音はなんかヘンだけど、本人はノリノリだから、いっか。
第9位 『 Arrow of Pain』 …… 「なんで射ったあたしが痛いの!?」って血だらけで言われても、ねぇ。
第10位 『流星群』 …… 非常にまろやかな名曲。

 『嵐ヶ丘』は歌詞は本当に大好きなんですけれどね。ケルティックサウンドのクセがちょっぴり悪目立ち、というか。
 私のベスト10はこんな感じです。そこのあなたは、どんなランキングになりますか?
 さぁ、このランキングにこれ以降の鬼束さんの楽曲の数々がどう食い込んでいくのでしょうかね~。楽しみではありますが、最後の作品の記事の完成は、いったいいつのことになるのやら~!?

 あと、そうだな……あっ、じゃあ、シングルジャケットの鬼束さんの変遷もまとめてみましょうか、せっかくだし。

≪需要が無いとは言わないが……初期鬼束さんのシングルジャケットビジュアル史≫
1st …… 金髪、顔は真っ青でやや上方を見ている。
2nd …… 紫ワンピでもたれかかり、真正面に目線。
3rd …… 茶髪で階段に座り、真正面に目線。
4th …… ピンクのサマーセーターで屋外にいる。横顔。
5th …… モノクロで風に髪を巻きあげられ、表情は見えない。
6th …… 茶髪ゆるやかソバージュで上方を見ている。
7th …… ボブカットにピンクのシャツでやや顔を横向きにして、真正面に流し目
8th …… 茶髪セミロングで黒のジャケット。真正面を見ているようで微妙に目線を上に。
9th …… 花と顔アップのイラスト
10th …… 紫の薄手ドレスに茨の冠をして、真正面に目線。

 まぁ、やっぱりきれいなお方ですよね。目力があるある。でもだからこそ、何気なくふっと視線を横にそらした瞬間をとらえたような4th『眩暈』のジャケット写真がいちばんステキな気がします。目をそらしたぞ、今だ逃げろ!! みたいな。ヒグマ並みの眼光ですから。
 こう見てみるとやっぱり、アルバム『 Sugar High』もそうなんですが、『 Sign』での異様に冷たい鬼束さんの視線が、作品の内容とミスマッチになっているようで不思議です。それはまぁ一部のファンにはたまらない表情ではあるのでしょうが、なんでそんな方向性なの? この齟齬はなんなんでしょうかね。まさか作品ができてないうちに撮っちゃった、ってわけでもないだろうし。

 でも、大ヒット曲『月光』で「 I AM GOD'S CHILD」って唄っていた鬼束さんが、初期最後のシングル『私とワルツを』のジャケットで茨の冠をかぶっているというのは、実に暗示的ですよね。結果的にそうなっただけとは言うけれども、『私とワルツを』には、単なる節目では片付けられない重要な何かが含まれていますよ。なにかしらの予兆は感じていたんだろうか。

 そんなこんなで、唐突ともいえる形で羽毛田丈史プロデュース体制での新曲制作を突然ストップさせてしまった鬼束さん。いったい、4thアルバムは出るのか、出ないのか? 『 Sign』とか『私とワルツを』はシングルリリースしかされないのか!?
 シングル BOXという「 THE お茶にごし」ではなんの解決にもならず……多くのファンの不安を引き延ばしにしたまま、2004年の春は過ぎてゆくのでありました。このままでは済まされないぞ……いったいどうなっちゃうの!?

 その先にあったのは……鬼束ちひろという活火山、古今未曽有の大・爆・発だった!!
 逃げろ皆の衆! 村はもうおしまいじゃぁあ!!
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え……引退してたの?  ~山中知恵さん、たいへんお疲れさまでございました~

2015年07月01日 23時26分43秒 | すきなひとたち
山中 知恵(やまなか ともえ)

 山中知恵は、日本のグラビアアイドル。1995年1月16日生まれ。東京都出身。身長160 cm。血液型 A型。
 2005年2月27日、10歳でジュニアアイドルとしてデビュー。姉は、同じくグラビアアイドルの山中真由美。
 2015年3月31日、所属芸能事務所チャームを卒業した。


 2015年3月21日の夜22時24分、山中知恵は自身の Twitterにおいて、3月をもって所属事務所であるチャームから卒業することを発表した。続けて翌22日の自身のブログにおいても、正式に卒業を宣言。

 ただし、翌月の4月19日には自身の DVD&Blu-ray(『肉感ボディ』)リリース記念イベントへの出演が決定していたし、3月16日には、自身もライブ配信サイト『 SHOWROOM 』において、近日中に沖縄でのロケーション撮影が予定されているような話をしていた。翌17日の姉・山中真由美の『 SHOWROOM 』配信にゲスト出演した際も普段と変わらぬ様子で、何かを思い詰めているような様子は全く感じられなかったという。

 所属事務所のチャームにとっても卒業は急な話だったらしく、3月18日には、翌4月25日に開催される東京・恵比寿でのアイドルイベントに山中知恵の出演が内定したと発表していた。つまり、18日の時点では山中知恵の3月いっぱいをもっての卒業は全く考えられていなかったということになる。さらには山中自身も、翌19日の昼ごろに Twitterで、前述した翌4月19日の DVD&Blu-ray リリース記念イベント出演の告知を自らしていた。このイベントは、卒業発表直後の23日に中止が発表されている。

 その19日の午後から21日夜の卒業発表までの約2日間、山中はツイートを更新していないため、おそらくこの間に事務所との話し合いがあり、卒業が決まったのではないのだろうか。

 2014年の山中知恵は、ロケも多く一見すると仕事が充実しているように見えるが、新規の雑誌での撮り下ろしグラビア掲載は『 FRIDAY 』と『 Option 』の2誌のみだったという。そして例年通りの『ヤングガンガン』や『ヤングアニマル嵐』でのグラビア掲載も、2013年のファン投票の結果を受けてのものに過ぎなかった。
 そして今年2015年は、3月までの段階で雑誌での撮り下ろしグラビアの仕事は全くなかった。

 山中知恵自身は、卒業発表に際して「円満」という言葉を強調しているが、今後の芸能活動については明言されていない。むしろ、Twitterにおける「みんなと過ごした10年間は絶対に忘れないからね。」という言葉からは、芸能界引退とも受け取られかねないニュアンスも感じられる。

 その後、山中は23日に『 SHOWROOM 』での開催が予定されていたイベント出演を取り止め、そのまま正式な卒業記念イベントはおろか芸能活動さえいっさい行わず、3月31日をもって契約期間満了という形で所属芸能事務所チャームを退社した。
 4月に入り、チャームに所属している、姉の山中真由美をはじめとする数名のアイドルのブログや Twitterで山中の卒業は語られたが、チャームの公式ホームページでは、卒業に関する発表は全くされなかった。
 4月1日、山中知恵のブログと Twitterは終了が告知され、数日後に削除された。これは、ブログが芸能事務所が使用料を負担する「芸能人・有名人ブログ」だったための処置と見られる。

 このように、山中自身は一貫して「所属していた芸能事務所の卒業」にとどまるものであると語っていたが、その後の4~6月に彼女の新たな芸能事務所への移籍といった動きはまったくなく、卒業後の4~5月にリリースされた新作写真集や DVD&Blu-ray(『恥じらいボディ』・『ファイナルボディ』)も、2015年の1月に撮影されたものであるため、卒業といいつつも事実上は芸能界引退である可能性が高い。


写真集
『だって好きなんだもん』(2006年5月 撮影・矢尾暢康 オークラ出版)
『 Etude 一つ大人になるための練習曲』 (2007年9月 撮影・野下義光 アイマックス)
『 Etude Part.2』(2008年4月 撮影・野下義光 アイマックス)
『世界のいもうと』(2008年9月 撮影・長谷部司 アイマックス)
『世界のいもうと Part.2』(2008年12月 撮影・長谷部司 アイマックス)
『純真無垢 ホワイトレーベル』(2009年2月 撮影・長谷部司 アイマックス)
『純真無垢 ホワイトレーベル Part.2』(2010年2月 撮影・長谷部司 アイマックス)
『14歳』(2010年12月 撮影・安藤青太 アイマックス)
『花鳥風月』(2011年4月 撮影・長谷部司 アイマックス)
『花鳥風月 Part.2』(2012年6月 撮影・安藤青太 アイマックス)
『18の夏』(2013年12月 撮影・長谷部司 アイマックス)
『烈情』(2014年5月 撮影・浜田一喜 アイマックス)
『恥じらいボディ』(2015年5月25日 撮影・長谷部司 ウーノ)


 ……7月という今さらなタイミングで知ってしまいました。引退してたのか! 引退……ですよねぇ、やっぱり。
 上記の、山中さんの今年3月に入ってからの一連の動きは、山中知恵さんで検索してたら、本人に関する情報に匹敵する速さでひっかかった、非常に熱心な彼女のファンと見られるお方のブログにおける記述を参考にさせていただきました。ほんとにもう、涙なしでは拝読できないような献身的かつ感動的、愛に満ち満ちたブログで……心から、ご愁傷様でございました! 今さらですが。

 そんなお方のブログを読んだ後で語るのも非常に不遜な話なのですが、私、山中知恵さんは好きなんですよ。でも、口が裂けても「ファンです。」と自称なんてできない程度の、うっす~い感じなんですけれども。

 実はわたくし、こんなタイトルの記事を作っておいてはなはだナンなのですが、「動いている」山中さんを観たことがほとんどなかった! というか、今回の遅すぎた事実把握にビックラこいていろいろ調べてみたさいに、チラッと映画の予告編みたいな映像のワンカットで、しゃべってる彼女を初めて確認したってくらいで、映画でも TVドラマでもバラエティでもインターネット動画でも、そして、なんと彼女が10年間のキャリアの中で実に「94本」もリリースしていたというイメージDVD&Blu-ray 作品でさえも、山中知恵という人物の仕事を拝見することはほぼゼロに近かったのでした。それにしても、声低いね~、この娘さん……

 じゃあなんでそんなに、山中さんの事実上の引退に衝撃を受けているのかといいますと、それは私がただ一点、「写真集」という媒体において、彼女の活躍をチェックして応援していたからなのであります。

 写真集! 写真集って、まぁ高いですよね~。高いくせに、本屋さんで試し読みって、できないのよねぇ~。
 でも、なぜか私はこの媒体、とっても好きなのです。

 私の場合、特に大学時代、写真集はよく買ってましたねぇ。
 それこそ、新品で買えば3000円前後するし、そのくせ家に帰ってビニール包装をやぶって開けてみたら「買うんじゃなかったー!!」と絶叫してしまいたくなる駄作をつかんでしまう、という経験も少なくなかったのですが、なーんか1ヶ月に1回くらいは、書店の写真集コーナーの前に仁王立ちして、他の同士たちとともに「今日ははずさねぇぞ……」と眼光を鋭くさせていた思い出があります。若かったとかじゃなくて、根本的にバカなんだねぇ。

 とは言いましても、さすがに最近、というか……だいたい私が30歳になった5年前くらいからは、それこそ山中さんのやつを年に1冊と、ハロー!プロジェクトのどなたかのもので、それも年に1冊くらいといった感じで、そんなに熱心には買い求めてはいません。

 だんだん買わなくなってきた理由はいろいろあるんですが、やっぱり、いちいち紙に印刷された写真がたかだか100ページくらい見られるものに3000円くらい払うのがバカバカしい社会になってきた……というか、それに影響されて私個人の価値観がケチになってきた、ということにつきるんでしょうか。

 不勉強な人間の思い込みになるので、詳しい部分は事実と異なるかもしれませんが、私の記憶によりますと、写真集と雑誌展開がグラビアアイドルのお仕事の中心に位置していたのは、まぁがんばって2000年くらいまでのことで、その後は、急速に「イメージ DVD(と、のちに Blu-ray)」にその覇権を取って代わられて現在にいたる、という趨勢になっていると思われます。
 要するに、動きもしなけりゃしゃべりもしない100枚くらいの写真に3000円払うのと、動きまくりしゃべりまくりの1時間30分くらいの映像に5000円払うの、どっちがいいでしょう? という話なんだと思うんですね。そりゃまぁ~、勝敗は明らかなんじゃないのでしょうか。
 しかも、写真集はかさばりますからね! いくら紙質を高級にしましたって言われてもよう、それで判が大きくなっちゃったら困るんだよなぁ~。後年にコンパクト版が出てましたけど、宮沢りえさんの『 Santa Fe 』の、あのでかさ!! 余裕のある時代、だったんでしょうねぇ。

 あと、山中さんの写真集はその戦略はとらなかったですけど、もう2005年くらいから、「アイドルの写真集にはメイキングDVD がついて当然」みたいな流れになっておりますでしょ? あれ、なーんか納得いかないんだよなぁ!
 いや、あったらあったで、そりゃいちおう観はするわけなんですが、10~20分くらいの特典DVD つけるんだったら、それをなくしてそのぶん値段を安くしてもらえないんでしょうかね? そこは紙媒体としてのプライドを高く持って、「動くのが観たい方は単体DVD&Blu-ray 商品のほうを、どうぞ。」っていう姿勢をつらぬいてほしいなぁって思っちゃうんですよ、どうせ同時発売するんなら! 実際どのくらい安くなるのかはわかりませんけど、「意識は高く、値段は安く。」なんて、すばらしいじゃないですか。なにをそんなに「3000円ライン」にこだわっているのかと!

 私が写真集が好きな理由は、やっぱり「それが本だから。」ということに尽きます。本は買う過程にドラマがある(なるべく見つからないよ~に……)、新品を開封した直後のあのインクのにおいがある、ページを手でめくる楽しみがある! そして、モデルになった方の立ち居振る舞いや声、性格、その写真集をリリースするにいたったキャリア、そして、その後の彼女の未来を想像する楽しみがある。写真を撮った背景のロケーションだって、モデルさんと同等に重要ですよね。暑そうとか寒そうとか、後ろの外国人のおじさんの視線がミョ~に気になるとか。

 私は映像だけの商品を買ったことがないので推測だけの話になってしまうのですが、そこらへんで、かなり簡単に「答え」がわかってしまうのって、あんまりそんなに好きじゃないんですよね。そういった先入観があるので、ついに私は DVDやBlu-ray を買うという流れには乗ることができなかったのでしょう。
 どんなにがんばったって結局10分くらいで観終わってしまう写真集にくらべて、映像商品は1時間30分なんですよ! しかも、山中さんなんかは、1冊の写真集におさめられた撮影で2~3本の映像ソフトをリリースしてるんでしょ? なに、その情報量の段違いの差!? そうすれば、どう考えたって映像ソフトのほうが内容のきめが細かいのは目に見えているんですが……買えないねぇ、いまさら。


 いいかげんにお話を戻しますが、つまるところ山中知恵さんの場合も、私は「アイドルとしての山中知恵」というよりは、「毎年かならず写真集を出してる、あの女の子」という程度のピンボケ具合で彼女を眺めていろんなディティールを想像しているほうが好きだった、ということになるのです。そりゃファンとは言えないよなぁ……熱心さがまるでありません。

 あまたいるグラビアモデルさんの中でも、私にとって山中さんが最も輝いて見えた点は、やはり本人が「何ができる」、「ここがすごい」という具体的な特殊技能ではなく、とにかく「可能性がものすごい」というところだったような気がします。まだまだ子供っぽくありながらも、確実に大人な女性になる時期は近づいている……そういう、それこそ次に写真集を出すときには、どんなメタモルフォーゼを遂げているのか予想もつかない、待ったなしの「時のうつろいのはかなさから生まれる美しさ」を誰よりも体現していたのが、グラビア写真というちっちゃなファインダーからのぞいた山中知恵さんのお姿だったわけなのです。

 だからこそ、私にははなっから、「山中さんが本当はどんな声をしているのか知りたい。」とか、「撮影会に行って本物の山中さんに会いたい。」という気分は存在していなかったのでした。好きではあったはずなのですが、そういう部分で、当時ちょくちょくコンサートに行っていた、旗艦モーニング娘。をはじめとするハロー!プロジェクト勢にたいしてとはまったく次元の違う思い入れになっていたのだと、自分で感じます。

 ただ、ちょっとかわいい10代中盤の女の子だったら誰でもいいってわけでもないですからね。あの当時の山中さんの魅力は、いったいなんだったのか……才能だったのか、努力のたまものだったのか。
 当然、すっかり成長して20歳になった山中さんも素敵な大人の女性になったのですが、そうなれば、もう二度と帰ってこないそこらへんの魅力でいくら評価されたところで、本人にとってはただひたすら、ないものねだりのリクエストをされてるみたいなもので、この先グラビアを続けていくのだったとしても、いい気分になるものではなかったかも知れないですし。
 あれって、痩せればいいって問題でもありませんからね。筋肉のつき方とか骨格の太さがまるで違っちゃってるんだもんね。それはもう、山中さんは大人になったんだから、あのころのことはもう言ってくれるな、って話だよなぁ。大人になった元子役の俳優さんに子役時代の話をふったって、そりゃ嫌がらせ以外のなにものでもないですよね。


 しっかし、山中さんの「10歳から20歳までグラビアやってました」っていうキャリアって、あらためてものすごいよな……世間だったら、まだ大学生の花盛りで社会の荒波なんかまだ知りませ~ん、で通る20歳の時点で、その道10年のベテランになっちゃってたわけですよ! 「20歳で引退」って、現役寿命が短いことでつとに知られるアイドル業界全体を見わたしてみても、それでもまだ早すぎる話です。

 ただねぇ、そうはわかっていても、「引退……するよねぇ、やっぱ。」という諦めムードというか、無責任に彼女を芸能界に引きとめようという気分にもなれない部分も、私は多々あります。

 つらいもんですよねぇ、まだ20歳なのに「ピークを過ぎた」とか、「かつては乙女、いまは太目」とか言われるのは。

 実際、私も正直に白状しますと、山中さんの最も好きな時期は2008~10年くらいになっちゃうのよねぇ。
 まぁ、そこらへんの彼女がおさめられている写真集は、千葉での一人暮らしを終える際にきれいさっぱり売っぱらっちゃったんで、もう手元に残ってないんですけどね……
 だってさぁ、『世界のいもうと』とか『14歳』なんてタイトルの本、実家に持って帰られるわけねぇじゃねぇか!! もはや30代なかばのおっさんには、「いかがわしい書物を秘匿する『学習机の引き出しの裏』」という夢空間など、残されてはいないのだ……まぁ、それもまるで秘匿できてなかったけどね。

 当時は私もそれらの写真集を眺めつつ、「いったい、いつブレイクするんだろう、この娘!? 今だと思うんだけどなぁ!」と待ち受けていたのですが、結局、歌もダンスも演技もひととおりやったという彼女のキャリアを見つける機会は、ついになかったのでした……哀しい!!

 芸能事務所の押し方が問題だったのか、彼女のやる気が問題だったのか。どっちかが0%でどっちかが100%ということは絶対にないと思うのですが、10年やったんですもんね。
 少なくとも、最後の写真集『恥じらいボディ』(これも本棚に置きづれぇ!!)を観るかぎり、このまま続けても、彼女の行く先の選択肢は相当シビアというか、はっきり言って「もう脱ぐしかない」という段階に追い詰められていたような気がします。だったら、完全なリセットなんて不可能かもしれませんが、スパッとリタイアするという選択肢に賭けてみようと判断した彼女の勇気も、20歳の娘さんとしてかなり立派なものだったのではないのでしょうか。だって、そのくらいの年齢のときに私がやった判断なんて、バイトやめるかとかこの写真集買うか買うまいかとか、そんなくらいの、他人様にとってはファッキンどーでもいいトピックばっか!

 それにくらべて山中さんの判断は、確実に何百人か何千人かの男性を悲しませてるんだもんねぇ。

 それにしたって、卒業宣言が最後の芸能活動っていうのは、どうかと思うんだけどな……4月以降も、過去に撮りためた映像ソフトやグラビアの電子書籍は断続的にリリースされてるわけなんですが、山中知恵さんは、ちゃんと卒業セレモニーくらいやるべきお方だったんじゃなかろうかとも思えるし、また、そこをやらずに逃げきってしまうところに、彼女らしさがあるような気もするし。


 アイドルに限った話じゃないんだろうけど、卒業とか引退のセレモニーがちゃんと用意されるかされないかって、けっこう大切なことですよね。狭いこの世界に生きている以上、「もうやーめたっ。」って言ったって、やめて迷惑をかけた方々にどこかで出くわすかもしれない可能性は残るわけなんでありまして、どうせ迷惑をかけるんだったら、それはまた出会っても笑顔であいさつができるように、しっかりとけじめをつけてさようならをしなければいけないんですよね。

 山中知恵さんは公式の場で、ちゃんと「卒業宣言」をしたにはしたのでしょうが、それが果たして、「グラビアアイドル山中知恵」としての10年間に幕を引くにふさわしいものだったのかどうか……
 ファンじゃない私が何を言ったってしかたがないのですが、それでもあえて言わせていただくのならば、「なにもそんなに自分を過小評価しなくても……」という印象はあります。納得は、いかないですよね。
 芸能界を引退したかったのならば、それならそうとちゃんと言ってほしかった気もするし。もちろん、本人に引退する気などさらさらない、単なる充電のための休業なのかもしれませんが、どっちにしたって、もっとぶっちゃけたほうが、世間の無用な詮索は少なくなると思うんだけどなぁ。


 ともあれ、10年間、しかも10歳から20歳という貴重な時代をグラビアにささげた山中知恵さんには、なにはなくともまず感謝の言葉しかありません。山中さん、今まで無数のすてきなショットをありがとう! ほんとうにお疲れさまでした!

 ……って、おっさんに感謝されてもなぁ。「おまえも、ちったぁ他人様に感謝されるくらいがんばれや!!」って話だよなぁ、まったく。
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