長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

明智小五郎にも帰ってきてほしいオレの事件簿  Vol. よるのゆめこそまこと

2012年08月08日 23時33分34秒 | ミステリーまわり
 ぽへぽへ~。どうもこんばんは、そうだいでございまする~。みなさま、今日も一日お疲れさまでした!

 ついに来た……明智小五郎の映像化の歴史が2012年現在までたどりついてまいりましたよ。

 前置きは抜きでい! ラストスパート、いっくぜぇ~。Steady Go!!


どうするそうなる新世紀・明智小五郎!? 明智小五郎メディア化作品の歴史 ~そして、21世紀~
 ※20世紀ポストアマチ期は、こちら

スペシャルドラマ『明智小五郎対怪人二十面相』(2002年8月放送 TBS )
 50代目・明智小五郎  …… 田村 正和(59歳)
 24代目・怪人二十面相 …… ビートたけし(55歳)
 24代目・小林芳雄   …… 中尾 明慶(14歳)
 6代目・中村警部   …… 伊東 四朗(65歳)
 6代目・明智文代   …… 宮沢 りえ(29歳)
 ※物語は『少年探偵団』シリーズをもとにした脚本家の山元清多によるオリジナルで、『少年探偵団』シリーズと解釈すれば19度目の映像化となる
 ※時代設定が戦後、怪人二十面相の正体の設定が違う、明智文代が死没しているなど、原作からの改変が多く見られる
 ※言うまでもなく、明智小五郎役の田村正和は、1994~2006年放送の TVドラマ『古畑任三郎』シリーズ(フジテレビ)での主人公・古畑任三郎警部補が当たり役となっていた
 ※中村警部役の伊東四朗は、実写版で「ルパン三世」シリーズの銭形幸一警部を演じた唯一の俳優(1974年の映画『ルパン三世 念力珍作戦』)

舞台公演『黒蜥蜴』(2003年3月~08年4月に東京ル・テアトル銀座など全国で上演)
 51代目・明智小五郎 …… 高嶋 政宏(37~42歳)
 3代目・女賊黒蜥蜴 …… 美輪 明宏(67~72歳 もう……やらない?)
 ※三島由紀夫の戯曲の舞台化

舞台公演『オバラ座の怪人二十面相』(2004年1~2月に東京・下北沢本多劇場で上演)
 52代目・明智小五郎  …… 斎藤 晴彦(63歳)
 25代目・怪人二十面相 …… 今 拓哉(こん たくや 35歳)
 11代目・女賊黒蜥蜴  …… ROLLY(40歳)
 25代目・小林芳雄   …… 小林 のり一(のりかず 52歳)
 花崎マユミ      …… 絵麻緒 ゆう(現・えまおゆう 36歳)
 7代目・中村警部   …… 三波 伸一(現・2代目三波伸介 39歳)
 ※演劇ユニット「ザッツ・ジャパニーズ・ミュージカル」と「平成アチャラカ座」の提携公演
 ※『怪人二十面相』と『黒蜥蜴』をもとにしたミュージカルコメディ(脚本&演出・高平哲郎)

TV ドラマ『乱歩R』(2004年1~3月放送 全10回 日本テレビ)
 三代目明智小五郎     …… 藤井 隆(31歳)
 明智探偵事務所所長・雷道 …… 岸部 一徳(56歳)
 26代目・小林芳雄     …… 大滝 秀治(78歳)
1、『人間椅子』(1月放送、『人間椅子』と『盲獣』をあわせた内容)
 ヒロイン・杉本美弥子 …… 乙葉(23歳)
2、『吸血鬼』(1月放送、『吸血鬼』7度目の映像化)
 ヒロイン・畑柳倭文子 …… 菅野 美穂(26歳)
3、『暗黒星』(1月放送、『暗黒星』3度目の映像化)
 ヒロイン・伊志田理恵 …… 仲間 由紀恵(24歳)
4、『黒蜥蜴』(2月放送、『黒蜥蜴』8度目の初映像化)
 8代目・女賊黒蜥蜴 …… 松坂 慶子(51歳)
 ※松坂慶子はかつて、1990年に舞台版『黒蜥蜴』でも黒蜥蜴役を演じていた
5、『白髪鬼』(2月放送、『白髪鬼』の6度目の映像化で、『D坂の殺人事件』もミックスされている)
 白髪鬼 …… 柳葉 敏郎(43歳)
6、『陰獣』(2月放送、『陰獣』の6度目の映像化)
 ヒロイン・小山田静子 …… 高橋 惠子(49歳)
 ※5度目の映像化となる2001年放送のスペシャルドラマ『闇の脅迫者 陰獣』(主演・佐野史郎 テレビ東京)に明智小五郎は登場していない
7、『地獄の道化師』(2月放送、『地獄の道化師』の4度目の映像化)
 ヒロイン・野上あい子 …… 石川 梨華(19歳 おお、こんなところでチャーミーさん!)
8、『化人幻戯』(3月放送、『化人幻戯』の5度目の映像化)
 ヒロイン・大河原由美子 …… 葉月 里緒奈(28歳)
9&最終話、『怪人二十面相 前編』『後編』(3月放送、『蜘蛛男』と『怪人二十面相』をあわせた完全オリジナル作品)
 26代目・怪人二十面相 …… 岸部 一徳(56歳 ネタバレ御免)

 ※毎週月曜日22:00~54に放送されていた、江戸川乱歩の原作をもとにしたドラマシリーズ(メイン脚本・長川千佳子)
 ※物語の舞台は現代で、明智小五郎の孫にあたる「三代目明智小五郎」(演・藤井隆)が事件を解決していく本格推理サスペンス
 ※全エピソードで江戸川乱歩の原作をイメージさせるか、原作をそのまま現代にアレンジした事件が発生しているが、過去の原作そのものとの因果関係は特に言及されない
 ※三代目明智小五郎は、正確には「明智小五郎の1人娘・伊織の1人息子」という設定になっており、父・正義はムコ養子(余談だが、この血縁関係は「金田一少年」にかなり似ている)
 ※初代明智小五郎と三代目明智小五郎の両親はすでに他界しており、初代の弟子で三代目の父・正義と同僚だった雷道(演・岸部一徳)という人物が、現在の「明智探偵事務所」の所長を務めている(最終回で三代目が所長に就任する)
 ※すっかり老人になった「初代小林芳雄」が登場するが、探偵業からは引退している
 ※仮に小林老人を演じた大滝秀治が本物の小林芳雄だった場合、明智小五郎の助手としてデビューした長編『吸血鬼』(1930年)のときに小林少年は「5歳」だったということになる。小林少年は天才だから、小学生になる前から探偵助手をやっていても無理はない……か?
 ※『乱歩R』のラストを飾る『怪人二十面相』のタイトルの意味は「人間の複雑な多面性」ということであり、昭和に活躍した怪人二十面相とは関係がいっさいない連続殺人事件が展開される。そして、そこに私そうだいは思いっっっっきり不満!!
 ※主演の藤井隆と第1回ヒロインの乙葉が結婚する(2005年7月)きっかけとなった作品だとされている。うらやましい

映画『盲獣 VS 一寸法師』(2004年3月 監督&脚本・石井輝男)
註・この映画はタイトルからもササッと予想のつく事情で、2001年6月には完成していたのにもかかわらず、公開までに2年以上の時間をついやすこととなりました。したがって、この作品の出演者の年齢は「2001年6月時点」のものとしています。
 53代目・明智小五郎  …… 塚本 晋也(41歳)
 主人公・小林紋三   …… リリー・フランキー(37歳)
 ヒロイン・山野百合枝 …… 橋本 麗香(20歳)
 ※本作は江戸川乱歩の長編『一寸法師』(1926年)と『盲獣』(1931年)、短編『踊る一寸法師』(1926年)をミックスしたものとなっているが、『盲獣』と『踊る一寸法師』に明智小五郎は登場していない
 ※『一寸法師』としては7度目の映像化
 ※本作はいうまでもなく、伝説的作品『江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間』(1969年)を手がけた石井輝男監督の2番目の乱歩作品だが、公開翌年の2005年に81歳で逝去した石井輝男の遺作にもなった
 ※明智小五郎役の塚本晋也は、1999年に映画監督として江戸川乱歩の短編『双生児』を手がけている(主演・本木雅弘 明智小五郎は登場しない)

単発ドラマ『明智小五郎 VS 金田一耕助 炎の不可能密室殺人』(2005年2月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 54代目・明智小五郎 …… 松岡 昌宏(28歳)
 29代目・金田一耕助 …… 長瀬 智也(26歳)
 ※物語は脚本家の深沢正樹によるオリジナルであり、江戸川乱歩にも横溝正史にも原作となった作品は存在しない
 ※金田一耕助と明智小五郎以外のキャラクターはオリジナルであり、2人以外の小説レギュラーキャラクターは登場していない
 ※時代設定は「2000年代現在」になっており、明智小五郎は高名な犯罪学者、金田一耕助はまったく無名の私立探偵に描かれている

映画『乱歩地獄』より『鏡地獄』『芋虫』(2005年11月 監督・実相寺昭雄、佐藤寿保)
 55代目・明智小五郎      …… 浅野 忠信(32歳)
 27代目・小林芳雄(『鏡地獄』)…… 中村 倫也(ともや 18歳)
 28代目・小林芳雄(『芋虫』) …… 韓 英恵(かん はなえ 15歳)
 7代目・明智文代       …… 市川 実日子(みかこ 27歳)
 11代目・波越警部       …… 寺田 農(みのり 63歳)
 江戸川乱歩          …… 松田 龍平(22歳)
 『鏡地獄』の主人公      …… 成宮 寛貴(23歳)
 『芋虫』の主人公       …… 岡元 夕紀子(26歳)
 ※『乱歩地獄』は、江戸川乱歩の短編『火星の運河』(1926年4月)、『鏡地獄』(1926年10月)、『芋虫』(1929年1月)、『蟲』(1929年6~7月)を個別のクリエイターが監督したオムニバス映画
 ※4作品すべてに浅野忠信が重要な役柄で出演しており、『鏡地獄』と『芋虫』で明智小五郎を演じているが、どちらの原作小説にも明智小五郎は登場していない
 ※同じ明智小五郎の役ではあるが、4監督がそれぞれ完全に独立した演出をおこなっているため、『鏡地獄』と『芋虫』とのあいだに関連はなく、登場する小林少年も別の人物が演じている
 ※『鏡地獄』も『芋虫』も時代設定は明確には描写されていないが、少なくとも『鏡地獄』は、同じ実相寺昭雄監督の「嶋田小五郎シリーズ」とつながっているようには見えない
 ※『鏡地獄』の実相寺昭雄監督はこののち2006年に69歳で逝去しているため、実相寺昭雄が手がけた「明智小五郎シリーズ」としては最後の作品となる(ただし、遺作ではない)
 ※ただ、この『鏡地獄』って、江戸川乱歩の小説っていうより……『怪奇大作戦』じゃねぇかァ!!

舞台公演『明智小五郎の事件簿 黒蜥蜴』(2007年2~5月に兵庫県・宝塚大劇場と東京宝塚劇場で上演)
 56代目・明智小五郎 …… 春野 寿美礼(すみれ 34歳 同年いっぱいで退団)
 12代目・女賊黒蜥蜴 …… 桜乃 彩音(23歳 2010年退団)
 29代目・小林芳雄  …… 桜 一花(いちか 年齢非公開)
 12代目・波越警部  …… 壮 一帆(年齢非公開 2012年12月に雪組に異動して次期トップスターに就任予定)
 ※宝塚歌劇団花組本公演
 ※三島由紀夫の戯曲ではなく江戸川乱歩の小説を直接の原作としている

TV アニメ『二十面相の娘』(2008年4~9月 フジテレビ 全22回)
 57代目・明智小五郎  …… 浜田 賢二(36歳)
 27代目・怪人二十面相 …… 内田 夕夜(42歳)
 ※『月刊コミックフラッパー』(メディアファクトリー)で2003年4月~09年5月に連載されていた小原慎司のマンガ『二十面相の娘』シリーズ(『二十面相の娘』『うつしよの夜』『少女探偵団』)のアニメ化
 ※「怪人二十面相の盗賊術を受け継いだ少女チコ(演・平野綾)」を主人公とした完全オリジナルストーリー
 ※原作マンガでは「女賊黒蜥蜴」なども登場するが、第二次世界大戦や明智小五郎の設定が微妙にぼかされた描写になっており、江戸川乱歩の小説世界と直接つながるものとは明言されていない(パラレルワールドの可能性がある)

舞台公演『江戸宵闇妖鉤爪(えどのやみあやしのかぎづめ) 明智小五郎と人間豹』(2008年11月に東京・国立劇場大劇場で上演)
 58代目・明智小五郎 …… 九世 松本 幸四郎(66歳)
 人間豹       …… 七世 市川 染五郎(35歳 言うまでもなく幸四郎の長男)
 ※江戸川乱歩の『人間豹』を江戸時代末期の設定に脚色した現代歌舞伎
 ※本作の続編『京乱噂鉤爪(みやこをみだすうわさのかぎづめ) 人間豹の最期』も翌2009年10月に上演されているが、こちらは完全オリジナル作品

映画『K-20 怪人二十面相・伝』(2008年12月 監督&脚本・佐藤 嗣麻子)
 59代目・明智小五郎      …… 仲村 トオル(43歳)
(28代目)初代・怪人二十面相  …… 鹿賀 丈史(58歳)
(29代目)2代目・怪人二十面相 …… 金城 武(35歳)
 30代目・小林芳雄       …… 本郷 奏多(18歳)
 13代目・波越警部       …… 益岡 徹(52歳)
 ※「日本テレビ開局55年記念作品」
 ※監督の佐藤嗣麻子は、1994~99年の「陣内小五郎シリーズ」(フジテレビ)の監督も務めていた
 ※江戸川乱歩の小説ではなく、戯曲家・北村想の小説『怪人二十面相・伝』(1988年)が直接の原作
 ※江戸川乱歩の『少年探偵団』シリーズについて、「戦前に活躍した二十面相と、戦後に活躍した二十面相は師弟関係にある別人だった」という解釈がなされている
 ※物語の世界観が「第二次世界大戦が起こらなかった1949年の大日本帝国」になっているのは映画オリジナルの設定
 ※本作のヒロインを務めていたのは女優の松たか子(31歳)だったが、松の父親と兄貴はつい先月に舞台の『人間豹』で壮絶な父子ゲンカを展開していた……すげぇ親子!!
 ※怪人二十面相に変装される役として、実相寺昭雄監督のシリーズで明智小五郎を演じていた嶋田久作も出演している

ニンテンドーDS 専用推理アドベンチャーゲームソフト『江戸川乱歩の怪人二十面相 DS』(2008年12月発売 タカラトミー)
 60代目・明智小五郎  …… 西田 雅一(?歳 声優 2006年デビュー)
 31代目・小林芳雄   …… 五十嵐 由佳(?歳 声優 2006年デビュー)
 花崎マユミ      …… 野引 香里(?歳 声優 2007年デビュー)
 30代目・怪人二十面相 …… 遠近 孝一(37歳 声優)
 ※物語は原作の『怪人二十面相』(1936年)をもとにしたもので、小林少年が主人公となっている
 ※少年探偵団のヒロイン・花崎マユミは原作では『魔人ゴング』(1957年)から登場するため、本来は『怪人二十面相』には登場していない

ラジオドラマ『黒蜥蜴』(2009年5月 NHK-FM「青春アドベンチャー」全5回)
 61代目・明智小五郎 …… 篠井 英介(50歳)
 13代目・女賊黒蜥蜴 …… 清水 ミチコ(49歳)
 ※NHK-FM「青春アドベンチャー」は、毎週月~金曜日22:45~23:00に放送されている文芸ラジオドラマ枠

映画『失恋殺人』(2010年4月 監督&脚本・窪田 将治)
 62代目・明智小五郎 …… 草野 康太(25歳)
 8代目・明智文代  …… 星野 真里(28歳)
 ※江戸川乱歩の短編『妻に失恋した男』(1957年10月)を原作としているが、原作に明智夫妻は登場しない
 ※明智小五郎の妻・文代が実質的な探偵役になっている珍しい作品
 ※2012年7月時点で、映像化作品に明智小五郎が登場している最後のものということになるのだが……はなはだ不本意!!

ラジオドラマ『黄金仮面』(2010年4月 NHK-FM「青春アドベンチャー」全10回)
 61代目・明智小五郎 …… 篠井 英介(51歳)
 怪盗黄金仮面    …… 立川 三貴(たちかわ みつたか 60歳)
 14代目・波越警部  …… 佐藤 輝(さとう てる 65歳)
 ※黄金仮面役の立川三貴はかつて、1983~84年に TVドラマ『怪人二十面相と少年探偵団』で怪人二十面相の役を演じていた

TV ドラマ『三代目明智小五郎 今日も明智が殺される』(2010年4~6月放送 全10回 TBS )
 明智小五郎の孫・中五郎  …… 田辺 誠一(41歳)
 小林芳雄の孫・めぐみ   …… 小池 里奈(16歳)
 明智小五郎の息子・大五郎 …… 西岡 徳馬(63歳)
 三代目怪人二十面相    …… 片桐 仁(36歳 ラーメンズ)
 ※毎週火曜日深夜0:55~1:25に放送されていた、脚本家・福島充則によるオリジナルコメディ作品
 ※物語の舞台は現代で、明智小五郎の孫・中五郎が毎回殺人事件の被害者として殺され、犯人を見つけ出すことによって復活するという設定になっている
 ※幽霊となった中五郎が生きている小林めぐみと共に事件解決に乗り出すという流れで、すでに故人となっている中五郎の父・大五郎の霊が、事件を解決した中五郎を現世に戻す役割を担っている
 ※明智中五郎役の田辺誠一は、かつて2000年に野村證券の TVコマーシャルで金田一耕助の役柄を演じたことがあった
 ※2004年の TVドラマ『乱歩R』(日本テレビ)に登場した「三代目明智小五郎」(演・藤井隆)との関係はもちろん不明だが、いちおう調べておくと田辺誠一のほうが藤井隆よりも3歳年上

舞台公演『黄金仮面』(2011年2~3月に東京・全労災ホールスペースゼロなど3都市で上演)
 63代目・明智小五郎 …… 小西 遼生(29歳)
 怪盗黄金仮面    …… 井上 優(29歳 声優)
 32代目・小林芳雄  …… 佐藤 永典(ひさのり 21歳)
 15代目・波越警部  …… 鷲尾 昇(34歳) 
 ※演劇ユニット「*pnish*(パニッシュ)」のプロデュース公演

ラジオドラマ『魔術師』(2012年2月 NHK-FM「青春アドベンチャー」全10回)
 61代目・明智小五郎 …… 篠井 英介(53歳)
 魔術師       …… 橋爪 功(70歳)
 9代目・明智文代  …… 粟田 麗(あわた うらら 37歳)
 14代目・波越警部  …… 佐藤 輝(さとう てる 66歳)

舞台公演『黒蜥蜴』(2012年6月に東京・明治座で上演)
 64代目・明智小五郎 …… 加藤 雅也(48歳)
 14代目・女賊黒蜥蜴 …… 浅野 ゆう子(51歳)
 ※三島由紀夫の戯曲ではなく江戸川乱歩の小説を直接の原作としている


~特別おまけ こげなかんじだったのけぇ!? 江戸川乱歩の映像化作品回数ランキング~

第1位 …… ズルくない!! 『怪人二十面相』シリーズ(19回)
   ※やっぱり『少年探偵団』シリーズ中の作品をバラであつかうわけにはいかないので。ダントツのトップ!

第2位 …… なんてったってコレよね! 『黒蜥蜴』(8回)
   ※舞台化もあわせればもっと多いのだが、映像化作品でいうと意外とこのくらい。あなたの好みはどの黒蜥蜴!?

第3位 …… サイレント映画時代からの最古参『一寸法師』(7回 『盲獣 VS 一寸法師』もカウント)
   ※明智小五郎の長編メジャーデビュー作だが、これからの映像化はあるかナ~!?

第3位 …… 意外と健闘してるんです! 『吸血鬼』(7回)
   ※原作の中では決して目立つほうではないのだが、見せ場の多いシーン展開が映像化に向いているのか?

第5位 …… 乱歩といえばコレでしょう! 『陰獣』(7回 2009年のフランス映画版もあわせて ただし、明智小五郎が出ているのは4回)
   ※まぁ、もともと明智小五郎はいない原作なんでこんなもんでしょう

第6位 …… 地味ながらもいろんなところで映像化 『白髪鬼』(7回 2002年の香港映画もあわせて ただし、明智小五郎が出ているのは3回)
   ※これも、明智小五郎はお呼びでない名作だしな~

第7位 …… 大事なのはインパクトっしょ!! 『人間椅子』(6回 ただし、明智小五郎が出ているのは3回)
   ※これも、明智小五郎の出る幕はないはずなのになぜかしゃしゃりでてしまうお茶目な先生

第8位 …… けっこう映像にするとおもしろいんです! 『化人幻戯』(5回 『RAMPO 』もカウント)
   ※なかなか画になる要素の多い戦後の名作がけっこうな追いあげ!

第9位 …… 小粒でもピリリときいたこのうまさ! 『屋根裏の散歩者』(5回 ただし、明智小五郎が出ているのは2回)
   ※原作にはちゃんと出ているのになぜかつまはじきにされがちな明智先生。犯人の追いつめ方がドS過ぎるからか!?

第10位 …… ベテラン陣が伸び悩みじだんだを踏む 『蜘蛛男』『魔術師』『地獄の道化師』(4回)
   ※いやいや、回数じゃなくて中身の質でしょ! 「ピエロ姿の殺人鬼」を発明した乱歩はやっぱすげぇ

文字通りのランク外!! 1回も映像化されてません 『人間豹』
   ※舞台化とかはされてるけど、なんでこんなに嫌われてるの!? 今夜もどこかで恩田さんの哀しき遠吠えが聴こえる



 いやはや、ここまできてしまいました。
 ホントに始めた当初はもっと簡単かと思ってたんですが……とにかく長かった、多かった!

 あれですね、映像化の回数で言ったら「金田一耕助もの」には及ばないかもしれないのですが、ラジオドラマと演劇舞台の流れが、21世紀の現在にまで絶え間なく続いているのがいかにも明智小五郎らしい幅広さですよね。

 だから、たとえば金田一耕助は2005年いらいの映像化がないということで、その魅力を知らない人が増えていく危機感というか、不安のようなものを、私は多少持っていたりもするわけなんですが、明智小五郎はそれほどの心配を感じないんですね。それはやっぱり、映像化以外のかたちで明智探偵、もしくはその係累に当たる「アケチさん」を目にする機会がちょいちょいあるからなのではないでしょうか。

 でも、よくよく考えてみれば21世紀に入って「明智小五郎の登場する、江戸川乱歩の原作のまともな映像化作品」って、そんなに作られてませんよね……アレンジがききすぎたりしてて。そろそろ出てきてほしいなぁ~、明智小五郎をなが~く続けていく覚悟のある役者さん!!


 余談ですが、江戸川乱歩ご本人は明智小五郎の初登場作品『D坂の殺人事件』の中で、明智小五郎の容姿に関して、

「年はわたし(主人公)と同じくらいで、二十五歳を越してはいまい。(1924年時点)」
「歩くときに変に肩を振る癖がある。といっても、決して豪傑流のそれではなく、妙な男を引き合いに出すが、あの片腕の不自由な講釈師の神田伯龍を思い出させるような歩き方なのだ。伯龍といえば、明智は顔つきから声音まで、かれにそっくりだ。」
「伯龍を見たことのない読者は、諸君の知っているところの、いわゆる好男子ではないが、どことなくあいきょうのある、そして、もっとも天才的な顔を想像するがよい。」
「ただ、明智のほうは、髪の毛がもっと長く延びていて、モジャモジャともつれ合っている。」
「服装などはいっこうにかまわぬほうらしく、いつももめんの着物に、よれよれのヘコ帯を締めている。」

 と描写しています。
 その後、けっこう早い段階で明智小五郎は探偵業に本格的に乗り出して「洋装のオシャレ紳士」に変身していき、モジャモジャ頭をちょっと残すくらいで、全体的にだいぶ洗練された名探偵になっていくわけです。

 でもここで強調されているのは、明智小五郎が「それほどイケメンじゃない」ってことですよね。少なくとも、天知茂さんや郷ひろみさんのタイプではないと。
 で、乱歩がたとえた講釈師の「5世 神田伯龍(1890~1949年)」というお方は、残っているお写真を拝見してみると、タレ目と「八の字まゆげ」が印象的な愛嬌のある顔立ち。私そうだいの私見で言わせていただけると、韓国の俳優のリュ=シウォンさんに似ているように見受けられます。バシッときまった二枚目ではないんですが、いわゆる「あま~い顔」で女性にモテそうだなぁ、って感じですね。

 モジャモジャ頭に和服とくると、どうしても「約10歳年下の後輩」ということになる名探偵・金田一耕助の姿がダブってしまうのですが、アメリカ留学を経て「己の確固たるポリシー」として和装を貫いていた金田一先生にくらべて、明智先生は「あぁ~、オシャレしてぇ。」という願望がありつつも、経済的な事情でしかたなく和装をしていたのではないか、と思えるふしがありますね。だって、その数年後の『一寸法師』事件(1926年)では、チャイナ服きて捜査してるんですよ!? やっぱ変人だわ……


明智小五郎64名、小林少年32名、怪人二十面相30名。


 声のみの出演もあわせて、今までにメディア化された各キャラクターを演じた役者さんがたの総数です。実は資料が見つけられなくてカウントできなかった役者さんがいる可能性もあるので(特に1950年代以前の諸作品)、実際はもっと多いかもしれません!

 明智先生……怪人二十面相の倍以上の顔を持ってるじゃないっすか!! 小林少年にさえ数で負けて、二十面相涙目。

 さぁ~、またこれから、それぞれがどんな「新たな顔」をもって復活してくるのか。首を長~くして楽しみにすることにしようじゃありませんか。


だれが音頭をとるともなく、期せずしてみんなの両手が、高く空にあがりました。
そして一同、かわいらしい声をそろえて、くりかえしくりかえしさけぶのでした。

「明智先生、ばんざーい。」
「江戸川乱歩、ばんざーい。」


≪名探偵は死なず!! 明智小五郎2010年代メディア化作品の事件簿は、こちら!!
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明智小五郎にも帰ってきてほしいオレの事件簿  Vol. うつしよはゆめ

2012年08月06日 12時10分58秒 | ミステリーまわり
 はいは~い。どうもこんにちは! そうだいでございます~。

 前置きはぬき! 今回も文字数がとんでもないので、ちゃっちゃといっちゃいましょうね。
 それでもまだまだ終わらないという、この明智小五郎ワールドの広大さ! カンベンしてぇ~え、ちょうだい!!


とどまるところをしらねぇ!! 明智小五郎メディア化作品の歴史 ~ポスト・アマチの20世紀~
 ※昭和アマチ期は、こちら

ラジオドラマ『妖怪博士と少年探偵団』(1986年6~8月 NHK-FM「アドベンチャーロード」全25回)
 31代目・明智小五郎  …… 広川 太一郎(47歳)
 20代目・怪人二十面相 …… 羽佐間 道夫(52歳)
 16代目・小林芳雄   …… 萩原 等司(?歳)
 3代目・明智文代   …… 松阪 隆子(30歳)
 4代目・中村警部   …… 青砥 洋(?歳)
 ※『怪人二十面相』、『少年探偵団』、『妖怪博士』を原作としている

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 妖しいメロディの美女』(1986年7月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 34代目・明智小五郎  …… 北大路 欣也(43歳)
 21代目・怪人二十面相 …… 岡部 正明(?歳)
 17代目・小林芳雄   …… 小西 邦夫(?歳)
 助手・文代      …… 佐藤 万理(27歳)
 5代目・波越警部   …… 坂上 二郎(52歳 2011年没)
 ※北大路欣也による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第1作で、『少年探偵団』シリーズ18度目の映像化
 ※『土曜ワイド劇場』で明智小五郎を演じてきた先代・天知茂の急逝の丸1年後に再開された新シリーズで、「天知小五郎」シリーズとの直接の関連は見られないが、「時代設定が1980年代現在」「助手が成人した男女ペア」「波越警部がコメディリリーフ」といった多くの要素を継承している
 ※本作は『少年探偵団』シリーズの『怪人二十面相』(1936年)と『仮面の恐怖王』(1959年)を原作としているが、大人向けの内容にするために「怪人二十面相」という呼称は使用しておらず、真犯人は「怪盗恐怖王」と名乗っている
 ※恐怖王役の岡部正明は声のみの出演で、劇中に登場する恐怖王は基本的に出演者の誰かの姿に変装しているという徹底ぶり!

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 黒い仮面の美女』(1987年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 34代目・明智小五郎  …… 北大路 欣也(43歳)
 ヒロイン・青木美也子 …… 白都 真理(28歳)
 17代目・小林芳雄   …… 小西 邦夫(?歳)
 助手・文代      …… 佐藤 万理(28歳)
 5代目・波越警部   …… 坂上 二郎(52歳)
 ※北大路欣也による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第2作で、短編『兇器』と『月と手袋』をあわせた内容

ラジオドラマ『魔人復活 青銅の魔人』『地底の魔術王』(1987年7月 NHK-FM「アドベンチャーロード」全20回)
 31代目・明智小五郎  …… 広川 太一郎(48歳)
 20代目・怪人二十面相 …… 羽佐間 道夫(53歳)
 16代目・小林芳雄   …… 萩原 等司(?歳)
 3代目・明智文代   …… 松阪 隆子(31歳)
 4代目・中村警部   …… 青砥 洋(?歳)
 ※『青銅の魔人』、『地底の魔術王』を原作としている

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 赤い乗馬服の美女』(1987年8月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 34代目・明智小五郎  …… 北大路 欣也(44歳)
 ヒロイン・結城志摩子 …… 叶 和貴子(31歳)
 17代目・小林芳雄   …… 小西 邦夫(?歳)
 助手・文代      …… 佐藤 万理(28歳)
 5代目・波越警部   …… 坂上 二郎(53歳)
 ※北大路欣也による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第3作で、短編『何者』(1929年)の初映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 日時計館の美女』(1988年5月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 34代目・明智小五郎  …… 北大路 欣也(45歳)
 ヒロイン・郷田千賀子 …… 真野 響子(36歳)
 18代目・小林芳雄   …… 岡崎 展久(のぶひさ 28歳)
 助手・文代      …… 佐藤 万理(29歳)
 5代目・波越警部   …… 坂上 二郎(54歳)
 ※北大路欣也による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第4作で、『屋根裏の散歩者』の3度目の映像化(ただし、明智小五郎が登場するのは本作が2度目)
 ※本作から、小林青年役が岡崎展久に交代している

ラジオドラマ『透明怪人と黄金どくろの謎』(1988年7~8月 NHK-FM「アドベンチャーロード」全15回)
 31代目・明智小五郎  …… 広川 太一郎(49歳)
 20代目・怪人二十面相 …… 羽佐間 道夫(54歳)
 16代目・小林芳雄   …… 萩原 等司(?歳)
 3代目・明智文代   …… 松阪 隆子(32歳)
 4代目・中村警部   …… 青砥 洋(?歳)
 ※『透明怪人』、『怪奇四十面相』を原作としている

ラジオドラマ『宇宙怪人と少年探偵団』(1989年7~8月 NHK-FM「アドベンチャーロード」全15回)
 31代目・明智小五郎  …… 広川 太一郎(50歳)
 20代目・怪人二十面相 …… 羽佐間 道夫(55歳)
 16代目・小林芳雄   …… 萩原 等司(?歳)
 3代目・明智文代   …… 松阪 隆子(33歳)
 4代目・中村警部   …… 青砥 洋(?歳)
 ※『宇宙怪人』を原作としている

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 神戸六甲まぼろしの美女』(1989年8月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 34代目・明智小五郎 …… 北大路 欣也(46歳)
 ヒロイン・舞谷藤子 …… 南條 玲子(29歳)
 18代目・小林芳雄  …… 岡崎 展久(29歳)
 助手・文代     …… 高見 恭子(30歳)
 5代目・波越警部  …… 坂上 二郎(55歳)
 ※北大路欣也による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第5作で、『押絵と旅する男』の3度目の映像化(1972年の TVドラマ化のほか、1964年に明智小五郎の登場しない映画版が制作されていた)
 ※本作から、助手の文代役が高見恭子に交代している

ドラマ『江戸川乱歩シリーズ 蜘蛛男』(1989年11月放送 TBS『水曜ロードショー』)
 35代目・明智小五郎 …… 小野寺 昭(46歳)
 蜘蛛男       …… 本郷 功次郎(51歳)
 助手・文代     …… 森尾 由美(23歳)
 6代目・波越警部  …… なべ おさみ(50歳)
 ※TBS の「小野寺小五郎シリーズ」第1作で、『蜘蛛男』の4度目の映像化
 ※文代は明智小五郎の妻ではなく、単なる助手に設定されている

舞台公演『黒蜥蜴』(1990年3月に東京・新橋演舞場で上演)
 36代目・明智小五郎 …… 津嘉山 正種(つかやま まさね 46歳)
 8代目・女賊黒蜥蜴 …… 松坂 慶子(37歳 観たかった!!)
 ※三島由紀夫の戯曲の舞台化で、「三島由紀夫20年祭」記念公演(演出・坂東玉三郎)
 ※松坂慶子は、のちに2004年にも TVドラマ『乱歩R』で黒蜥蜴役を演じている

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 妖しい稲妻の美女』(1990年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 34代目・明智小五郎 …… 北大路 欣也(47歳)
 魔術師       …… 日下 武史(59歳)
 18代目・小林芳雄  …… 岡崎 展久(30歳)
 助手・文代     …… 高見 恭子(31歳)
 5代目・波越警部  …… 坂上 二郎(56歳)
 ※北大路欣也による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の最終作で、『魔術師』の3度目の映像化
 ※魔術師役の日下武史は、1970年にも TVドラマ『江戸川乱歩シリーズ 明智小五郎』(テレビ東京)で同じ魔術師の役を演じていた
 ※同じ『魔術師』を原作としている先代・天知茂の『浴室の美女』と同じく、原作の「文代」にあたる人物は他のオリジナルキャラクター「綾子」(演・山本ゆか里)に変更されている

ドラマ『江戸川乱歩シリーズ 黒蜥蜴』(1990年10月放送 TBS『水曜ロードショー』)
 35代目・明智小五郎 …… 小野寺 昭(47歳)
 9代目・女賊黒蜥蜴 …… 島田 陽子(37歳)
 助手・文代     …… 森尾 由美(24歳)
 6代目・波越警部  …… なべ おさみ(51歳)
 ※TBS の「小野寺小五郎シリーズ」最終作で、『黒蜥蜴』の6度目の映像化
 ※三島由紀夫の戯曲でなく、江戸川乱歩の小説を直接の原作としている

ラジオドラマ『元祖・乱歩の奇妙な物語』(1991年11月 NHK-FM「特集・サウンド夢工房」全10回)
 31代目・明智小五郎 …… 広川 太一郎(52歳)
 3代目・明智文代  …… 松阪 隆子(35歳)
 ※『押絵と旅する男』(3回)、『人間椅子』(2回)、『目羅博士』(2回)、『屋根裏の散歩者』(3回)のラジオドラマ化

単発ドラマ『D坂殺人事件 名探偵明智小五郎誕生秘話』(1992年1月放送 フジテレビ『金曜ドラマシアター』)
 37代目・明智小五郎    …… 郷 ひろみ(36歳)
 ヒロイン・古本屋の女主人 …… 佳那 晃子(35歳)
 ※おおむね『D坂の殺人事件』を原作としており時代設定も戦前になっているが、明智小五郎が東京帝国大学の学生ということになっていて、身なりもすでに洋装で洗練されている

ドラマ『明智小五郎の挑戦 からくり人形の美女』(1992年7月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 38代目・明智小五郎  …… 西郷 輝彦(45歳)
 ヒロイン・畑柳倭文子 …… 美保 純(31歳)
 小林文代       …… 森 遥子(現・ようこ 25歳)
 3代目・波越警部   …… 荒井 注(54歳 2000年没)
 ※天知茂、北大路欣也に続く『土曜ワイド劇場』の「西郷小五郎シリーズ」第1作で、時代設定も「1990年代前半」になっている
 ※『吸血鬼』の5度目の映像化
 ※明智小五郎は独身であり、レギュラーキャラクターとして小林芳雄と明智文代をミックスさせたような助手「小林文代」が登場する
 ※「天知小五郎シリーズ」以来の登板となる、荒井注による波越警部の活躍する最後の作品

単発ドラマ『黒蜥蜴 美しき悪女の伝説』(1993年1月放送 TBS『月曜ドラマスペシャル』)
 39代目・明智小五郎 …… 伊武 雅刀(いぶ まさとう 43歳)
 10代目・女賊黒蜥蜴 …… 岩下 志麻(52歳)
 ※『黒蜥蜴』の7度目の映像化
 ※いちおう、三島由紀夫の戯曲でなく江戸川乱歩の小説を直接の原作としたということになっているが、時代設定が「1990年代前半」になっているほか、黒蜥蜴の末路が思いっきり SFでオリジナルなものになっている(歴代黒蜥蜴の中でも最も幸せな最期……じゃないか)
 ※明智役の伊武雅刀は、肩幅の大きな細めのブランドスーツに部分メッシュという、いかにもバブリーな時代の名探偵を演じていたが、翌1994年には「陣内小五郎シリーズ」(フジテレビ)で波越警部の役をクラシックに演じている

舞台公演『黒蜥蜴』(1993年4月に東京芸術劇場中ホールで上演)
 40代目・明智小五郎 …… 榎木 孝明(37歳)
 3代目・女賊黒蜥蜴 …… 美輪 明宏(57歳)
 ※三島由紀夫の戯曲の舞台化
 ※榎木孝明は1991年に、映画『天河伝説殺人事件』(監督・市川崑)で名探偵・浅見光彦(原作・内田康夫)の役も演じている
 ※この公演から、美輪明宏主演の『黒蜥蜴』は美輪が演出・美術・音楽・衣装も兼任するようになった


~1994年は「江戸川乱歩生誕100周年」ということで、乱歩作品のメディア化もかつてない盛況ぶりを見せた~


ドラマ『明智小五郎の挑戦 みだらな喪服の美女』(1994年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 38代目・明智小五郎   …… 西郷 輝彦(46歳)
 ヒロイン・大牟田瑠璃子 …… 杉本 彩(25歳)
 小林文代        …… 森 遥子(26歳)
 7代目・波越警部    …… 河原 さぶ(48歳)
 ※天知茂、北大路欣也に続く『土曜ワイド劇場』の「西郷小五郎シリーズ」最終作
 ※江戸川乱歩の『白髪鬼』の5度目の映像化だが、小説には明智小五郎と波越警部は登場しない

舞台公演『黒蜥蜴』(1994年2月~97年6月に東京芸術劇場中ホール、青山劇場で上演)
 41代目・明智小五郎 …… 名高 達男(43~46歳)
 3代目・女賊黒蜥蜴 …… 美輪 明宏(58~62歳)
 ※三島由紀夫の戯曲の舞台化

映画『屋根裏の散歩者』(1994年3月 監督・実相寺昭雄)
 42代目・明智小五郎 …… 嶋田 久作(38歳)
 主人公・郷田三郎  …… 三上 博史(31歳)
 ※実相寺昭雄監督による「嶋田小五郎シリーズ」第1作で、『屋根裏の散歩者』の4度目の映像化
 ※映像化された『屋根裏の散歩者』の中では原作に比較的忠実のようだが、エロいシーンはひとつのこらず実相寺オリジナル

舞台公演『結末のかなた』(1994年5月~95年6月に兵庫県・宝塚バウホール、東京・日本青年館大ホールなど3都市で上演)
 43代目・明智小五郎 …… 姿月 あさと(しづき 25~25歳 2000年退団)
 怪盗黄金仮面    …… 成瀬 こうき(25~26歳 2002年退団)
 19代目・小林芳雄  …… 瑠菜 まり(年齢非公開 1997年退団)
 8代目・波越警部  …… 大峯 麻友(30~32歳 のちに宙組初代組長となり2001年退団)
 ※宝塚歌劇団月組公演
 ※『黄金仮面』を原作としている

映画『RAMPO 』(1994年6月 監督・黛りんたろう or 奥山和由)
 44代目・明智小五郎 …… 本木 雅弘(28歳)
 ヒロイン・静子   …… 羽田 美智子(25歳)
 江戸川乱歩     …… 竹中 直人(38歳)
 横溝正史      …… 香川 照之(28歳)
 ※「映画誕生100年・江戸川乱歩生誕100周年・松竹創業100周年記念作品」
 ※本作は当初、黛りんたろう監督作品の制作が進められていたが、完成作に対して製作総指揮の奥山和由が不満を持ったため、奥山自身が監督となって制作し直された「奥山監督ヴァージョン」(98分)と「黛監督ヴァージョン」(93分)とが同時に公開される事態となった
 ※ただし、どちらのヴァージョンも大筋の流れと主要キャスティングは変わりがなく……正直どっちでもいい!
 ※「奥山ヴァージョン」をさらに編集し直した「インターナショナルヴァージョン」(100分)が、翌1995年5月に公開されている
 ※物語の主人公は現実世界にいる小説家・江戸川乱歩本人で、乱歩が自分の執筆した短編『お勢登場』(1926年7月)のヒロインに酷似した女性に出逢い、現実と虚構の境界が徐々に崩れていくといったメタフィクションな内容になっている
 ※映画の展開はおもに『お勢登場』と長編『化人幻戯』(1954年)をもとにしたものとなっているが、『化人幻戯』は戦後に連載された作品なので、『お勢登場』発表直後の戦前を舞台にした『RAMPO 』とはちょっとそぐわないような気がする
 ※「奥山ヴァージョン」では、パーティで江戸川乱歩が「映画で明智小五郎役と怪人二十面相役を演じる若手俳優たち(若杉英二と沼尾鈞ペアということになる?)」に挨拶されるというお遊びシーンがあるが、これも松竹映画『怪人二十面相』の公開が戦後の1954年のことなのでいささかおかしい
 ※作中に、小説家ではなく江戸川乱歩の担当編集者として横溝正史が登場する
 ※明智小五郎を演じた本木雅弘は、のちに江戸川乱歩原作の映画『双生児』(1999年 監督・塚本晋也)で主演している

単発ドラマ『乱歩 妖しき女たち』の1作『密室の少女』(1994年7月放送 TBS『月曜ドラマスペシャル』)
 45代目・明智小五郎 …… 佐野 史郎(39歳)
 魔術師       …… 豊原 功補(こうすけ 28歳)
 4代目・明智文代  …… 小川 範子(21歳)
 ※「江戸川乱歩生誕100周年記念ドラマ」と銘打たれ、脚本・小中千昭、監督・吉田秋生(マンガ家じゃないよ!)、音楽・小六禮次郎という布陣で製作された
 ※物語は、小中千昭による「1994年現在」のオリジナルパートと、主人公のサラリーマン(演・佐野史郎)が読みふける江戸川乱歩の4作品のドラマ化パートで構成されているオムニバス形式
 ※乱歩の短編『接吻』(1925年12月)、『人間椅子』(1925年10月)、『断崖』(1950年3月)と、長編『魔術師』(1930年)の中から、監禁された明智小五郎とのちの妻となる少女・文代とが初めて出逢う章段のみを抜粋した『密室の少女』の4作品が映像化されている
 ※1場面のみだが、本作の『密室の少女』は『魔術師』の4度目の映像化となる
 ※オムニバス4作の他にも、現実と虚構が交錯する現代パートでは『陰獣』『盲獣』『青銅の魔人』などを意識したシーンが随所にちりばめられている
 ※現代パートを含めた全作になんらかの役で佐野史郎が出演しているが、『密室の少女』では明智小五郎の役を演じている
 ※ドラマの各パートで違った女優がヒロインを務めており、『密室の少女』の小川範子のほかには、現代パートで川島なお美(33歳)、『接吻』で常盤貴子(22歳)、『人間椅子』で床嶋佳子(とこしま よしこ 29歳)、『断崖』で山咲千里(32歳)が出演している
 ※主演の佐野史郎とメインヒロインの川島なお美は、のちに2001年4月のドラマ『闇の脅迫者 陰獣』(テレビ東京『水曜 女と愛とミステリー』)で再共演を果たしているが、この作品には明智小五郎は登場しない

ドラマ『名探偵明智小五郎 地獄の道化師』(1994年12月放送 フジテレビ『金曜エンタテイメント』)
 46代目・明智小五郎  …… 陣内 孝則(36歳)
 ヒロイン・野上あい子 …… 野村 真美(30歳)
 20代目・小林芳雄   …… 黒田 勇樹(12歳)
 5代目・明智文代   …… 森口 瑶子(28歳)
 9代目・波越警部   …… 伊武 雅刀(45歳)
 22代目・怪人二十面相 …… 高杉 亘(わたる 30歳)
 ※フジテレビ制作の「陣内小五郎シリーズ」第1作で、『地獄の道化師』の3度目の映像化
 ※「陣内小五郎シリーズ」全4作の監督をつとめているのは、のちに同じフジテレビで「稲垣吾郎の金田一耕助シリーズ」(2004~09年)を手がける星護
 ※「陣内小五郎シリーズ」は時代設定も含めておおむね原作小説に忠実な内容となっているが、全作品で物語の序盤や終盤に、本筋とは関わりの薄い「明智小五郎と怪人二十面相の捕り物アクション」が展開される
 ※波越警部役の伊武雅刀は、前年1993年に TBSドラマ『黒蜥蜴』で「1990年代前半っぽい明智小五郎」を演じたばかりだった
 ※原作に忠実な「明智小五郎の妻としての文代」が映像化作品に登場するのは、実は本作が初だった

ドラマ『名探偵明智小五郎 吸血カマキリ』(1995年7月放送 フジテレビ『金曜エンタテイメント』)
 46代目・明智小五郎   …… 陣内 孝則(36歳)
 ヒロイン・大河原由美子 …… とよた 真帆(28歳)
 20代目・小林芳雄    …… 黒田 勇樹(13歳)
 5代目・明智文代    …… 森口 瑶子(28歳)
 9代目・波越警部    …… 伊武 雅刀(46歳)
 22代目・怪人二十面相  …… 高杉 亘(30歳)
 ※フジテレビ制作の「陣内小五郎シリーズ」第2作
 ※『化人幻戯』の4度目の映像化(『RAMPO 』も加算して)

ドラマ『名探偵明智小五郎 暗黒星』(1996年1月放送 フジテレビ『金曜エンタテイメント』)
 46代目・明智小五郎  …… 陣内 孝則(37歳)
 ヒロイン・伊志田直子 …… 稲森 いずみ(23歳)
 20代目・小林芳雄   …… 黒田 勇樹(13歳)
 5代目・明智文代   …… 森口 瑶子(29歳)
 9代目・波越警部   …… 伊武 雅刀(46歳)
 22代目・怪人二十面相 …… 高杉 亘(31歳)
 ※フジテレビ制作の「陣内小五郎シリーズ」第3作で、『暗黒星』の2度目の映像化

CDドラマ『悪魔人形』(1996年7月 マーキュリー・ミュージックエンタテインメント)
 47代目・明智小五郎  …… 速水 奨(37歳 声優)
 21代目・小林芳雄   …… 山口 勝平(31歳 声優)
 花崎マユミ      …… 冨永 みーな(30歳 声優)
 23代目・怪人二十面相 …… 千葉 繁(42歳 声優)
 ※原作は『魔法人形』(1957年)
 ※かつてラジオドラマで明智小五郎を演じたことのある納谷悟朗(66歳)がナレーションを務めている
 ※小林少年役の山口勝平は、同じ年にアニメ映画版の『金田一少年の事件簿』で「金田一一」の役も演じていた

ドラマ『名探偵・明智小五郎 陰獣』(1998年3月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 48代目・明智小五郎  …… 稲垣 吾郎(24歳)
 ヒロイン・小山田静子 …… 秋吉 久美子(43歳)
 10代目・波越警部   …… きたろう(49歳)
 ※天知茂、北大路欣也、西郷輝彦に続く『土曜ワイド劇場』の明智小五郎シリーズだが、直接の関連はなく、『江戸川乱歩の美女シリーズ』というくくりでもなくなっている
 ※『陰獣』の4度目の映像化だが、原作小説に明智小五郎と波越警部は登場しない
 ※時代設定は「20世紀末現在」になっている
 ※稲垣吾郎は、岡譲司、小野寺昭とともに「明智小五郎と金田一耕助の両方を演じた」数少ない俳優のひとり
 ※『土曜ワイド劇場』での「稲垣小五郎2部作」の監督を手がけている佐藤嗣麻子は、のちにフジテレビの「稲垣吾郎の金田一耕助シリーズ」(2004~09年)で全作品の脚本を担当している(「稲垣小五郎」の脚本家は長坂秀佳で、「稲垣金田一」の監督は星護)

映画『D坂の殺人事件』(1998年5月 監督・実相寺昭雄)
 42代目・明智小五郎    …… 嶋田 久作(43歳)
 主人公・蕗屋清一郎    …… 真田 広之(37歳)
 ヒロイン・古本屋の女主人 …… 吉行 由実(32歳)
 22代目・小林芳雄     …… 三輪 ひとみ(19歳)
 ※実相寺昭雄監督による「嶋田小五郎シリーズ」最終作で、『D坂の殺人事件』の2度目の映像化
 ※江戸川乱歩の短編『D坂の殺人事件』と『心理試験』(どちらも1925年)をあわせた内容になっているが、特に「明智小五郎の最初の事件」という扱いにはなっておらず、前作『屋根裏の散歩者』の続編になっている
 ※さすが実相寺監督! 史上初の「小林少年役に女優を起用」というこの倒錯っぷり
 ※原作もエロ要素がないことはないが、やっぱり今回もエロいシーンはまるごとぜんぶ実相寺オリジナル
 ※実相寺昭雄監督はこののちにも明智小五郎の登場する映画『鏡地獄』(2005年 『乱歩地獄』の1作)を手がけているが、「嶋田小五郎シリーズ」との関連は見られない

ドラマ『名探偵明智小五郎 吸血鬼』(1999年2月放送 フジテレビ『金曜エンタテイメント』)
 46代目・明智小五郎  …… 陣内 孝則(40歳)
 ヒロイン・畑柳倭文子 …… 有森 也実(31歳)
 20代目・小林芳雄   …… 黒田 勇樹(16歳)
 5代目・明智文代   …… 森口 瑶子(32歳)
 9代目・波越警部   …… 伊武 雅刀(49歳)
 22代目・怪人二十面相 …… 高杉 亘(34歳)
 ※「陣内小五郎シリーズ」最終作で、『吸血鬼』の6度目の映像化

舞台公演『アゲイン 怪人二十面相の優しい夜』(1999年4月~2001年5月に東京・紀伊國屋サザンシアターなど全国で上演)
 49代目・明智小五郎  …… 山中 崇史(28~30歳)
 23代目・怪人二十面相 …… 近藤 正臣(57~59歳)
 23代目・小林芳雄   …… 鈴木 利典(20~22歳)
 花崎マユミ      …… 高橋 麻理(21~23歳)もしくは、三木 さつき(27~29歳)のダブルキャスト
 5代目・中村警部   …… 三村 晃弘(28~30歳)
 ※劇団扉座プロデュース公演
 ※『少年探偵団』シリーズから30年以上の時間が経過した1999年現在が舞台で、年老いた二十面相が主人公となっているオリジナルストーリー(脚本&演出・横内謙介)
 ※「魔法博士」や「ねこ夫人」といった二十面相の関係人物も登場する

ドラマ『名探偵・明智小五郎 エレベーター密室殺人』(2000年2月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 48代目・明智小五郎 …… 稲垣 吾郎(26歳)
 ヒロイン・天野桂子 …… 麻生 祐未(36歳)
 10代目・波越警部  …… きたろう(51歳)
 ※『三角館の恐怖』の2度目の映像化だが、原作小説に明智小五郎と波越警部は登場しない
 ※時代設定は「20世紀末現在」になっている
 ※完全オリジナル作品の『明智小五郎 VS 金田一耕助』(2005年)をのぞけば、天知茂いらい続いてきた『土曜ワイド劇場』の明智小五郎シリーズの最終作となっている(2012年7月現在)



 いや~、1994年って、乱歩ファンにとっては良くも悪くもタイヘンなアニバーサリーイヤーだったんですねぇ。

 当時の私は地元の山形でぽあぽあした夢ばっかりみていた中学生だったんですが、それ以前にも『少年探偵団』シリーズでさんざんお世話になってはいたものの、乱歩の大人向け作品の制覇に本格的に乗り出すこととなったきっかけは、まさに今回紹介した映像化作品のひとつ、TBS 放送のスペシャルドラマ『乱歩 妖しき女たち』でした。

 『乱歩 妖しき女たち』、これは傑作だったと思いますよ!! あとでビデオ買っちゃったからね。現在もDVD 化されてないっていうのがおかしな話だなぁ、って思うんですけど。
 なにがいいって、このオムニバスドラマはどのお話も「シンプル」なんです。原作小説の映像化に徹していて、同時期にいならんでいた『土曜ワイド劇場』の明智小五郎シリーズや『RAMPO 』、実相寺監督のシリーズに過剰にのっけられていた「エロ・グロ添加物」がいっさいなかったんですね。
 実は私、あの名作『人間椅子』の衝撃の結末は小説じゃなくて、ここでのドラマ化で知っちゃったんですよ。でも、足しもせず引きもせずに20分くらいにまとめられたこのドラマが最初で本当によかった! ラストの手紙の内容には心底ビックラこきました。「ぐあ~やられた!!」みたいな。この『人間椅子』にかぎらず、小説家としての乱歩の手腕がたっぷり味わえる作品チョイスでしたね、『断崖』とか『接吻』とか。
 まぁ、「よけいなエロ・グロはない」っていっても、『陰獣』関係で川島なお美さんはエロかったけど。なんていうか、94~5年の川島さんはよかったねぇ……まさしく1日先はどうなっているかわからない「熟れ熟れバナナ期」でしたよ! だって、そのすぐあとの映画『鍵』(谷崎!)の時点で「あ、過ぎた……」になっちゃってましたからね。
 正直言って、ヒーローっぽさのかけらもない「佐野小五郎」はワンポイントリリーフということでピンとはこなかったんですけど、過剰な演技をさしはさまない佐野さんのドラマ各所での名演はすばらしかったなぁ。

 そして話はとびますが、よくよく思い出してみると、私が大学に入学して千葉で一人暮らしを始めるようになって、確か最初に東京に行って観た単館上映の映画も、テアトル新宿でやっていた『D坂の殺人事件』だったんだよなぁ。

 いや~、前にも言ったかもしれないんですけど、私はこの『D坂の殺人事件』を観ていて、途中からしきりに腕時計の時間が気になってきてチラチラ見たりしてたんですよ。今、何時かな? 何時かな? って。

 え? つまんないから? 否!! おもしろすぎて、「あと何分でこの映画おわっちゃうの? え~、20分!? 延長してくれ~! 上映時間3時間半くらいになってくれ~!!」と思ったから時計を気にしてたんです。
 「おもしろすぎて時計が気になる」。こんなこと、なかなかねぇぜ!? いや、私だけですか。

 『D坂の殺人事件』は、こりゃも~立派な「実相寺作品」なので、ことあるごとに原作にないエロシーンが挿入されてくるのですが、とにかく「頭の切れすぎる犯罪者」としての真田広之さんの演技が素晴らしいんですね。あ、この映画はタイトルに反してお話の骨子が、最初っから犯人が誰なのかがわかりきっている『古畑任三郎』パターンの「倒叙(とうじょ)もの」の傑作『心理試験』ですから。犯人は真田さんって言ってもいいんですねぇ。
 要するに、島田久作さん演じる明智小五郎と真田広之さん演じる犯人との、内側は壮絶なのに外側はひたすら静かな「だましあいバトル」がとにかくいいんですね。こここそが、実相寺監督の前作『屋根裏の散歩者』にはなかった『D坂の殺人事件』の進化ポイントなんです。『屋根歌の散歩者』の犯人はちょっと、明智小五郎と闘うにはかわいそうなくらいに力量不足でしたから。


 いろいろ言いましたけど、「原作重視」、「エロ・グロ重視」、私はおもしろいんだったらどっちでもいいと思います! でも、その映像化作品を観て「ちょっと乱歩の小説も読んでみよ!」という気になるもの。ここさえおさえておけばなんでもいいんですよ。
 だって、小説のほうがおもしろいのが、江戸川乱歩という大小説家の真の天才性なんですから。読む人間の感性にしのびよる文章。イメージが変幻自在なのは、その世界があなた自身の想像した幻影だからなのです……キャー!!

 ということで、わけわかんなくなったところで、また次回~。
 いよいよ、月をまたいだこのリストもおしまいか~!?
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明智小五郎にも帰ってきてほしいオレの事件簿  Vol. KAIKAI (怪々)

2012年08月03日 13時43分13秒 | ミステリーまわり
 ハイどうも~こんにちはっと! そうだいでございます。

 やっと! やっとここまできましたよ~、偉大なる「アマチタイム」!! 資料の整理にいちばん時間がかかりました……
 もう、とにっかく文字情報が多すぎるので、思いのたけをぶちまけるのはまた、まとめのときにということで。

 じゃあもうさっさといっちゃおう、原作に忠実かどうかは別にしても、メディアの中で間違いなく「もっとも妖しく輝いていた」時期の明智小五郎のリストに、とっつにゅ~!!



大人も子どもも大さわぎ!! 明智小五郎ものメディア化作品リスト ~昭和・THE アマチ期~
 ※昭和・前アマチ期は、こちら

ラジオドラマ『怪人二十面相シリーズ』(1973年10~12月 ニッポン放送 全65回)
 26代目・明智小五郎  …… 納谷 悟朗(43歳)
 15代目・怪人二十面相 …… 小山田 宗徳(45歳 1986年没)
 ※『少年探偵団』シリーズを原作としている

ラジオドラマ『帰ってきた怪人二十面相』(1974年1~3月 ニッポン放送 全65回)
 26代目・明智小五郎  …… 納谷 悟朗(44歳)
 15代目・怪人二十面相 …… 小山田 宗徳(46歳)
 ※『孤島の鬼』『芋虫』『暗黒星』『恐怖王』を原作としている

TV ドラマ『少年探偵団』(1975年10~76年3月 日本テレビ 全26回)
 27代目・明智小五郎   …… 浜田 柾彦(?歳)
 16代目・怪人二十面相  …… 団 次郎(26歳)
 9代目・小林芳雄    …… 黒沢 浩(15歳)
 3代目・中村善四郎警部 …… 深江 章喜(しょうき 57歳)
 ※毎週土曜日18:00~30に放送されていた子ども向けサスペンスアクション
 ※『少年探偵団』シリーズ14度目の映像化となるが、時代設定は「1970年代現在」になっており内容はほぼオリジナル
 ※本作での少年探偵団は、団長の小林少年を含めた7名で固定されており、「BD7(Boy Detective 7)」と名乗っている
 ※本作での怪人二十面相は、少年探偵団メンバーの殺害も辞さない凶悪犯に設定されている
 ※最終回における、怪人二十面相の「正体」にまつわる驚愕の展開は、もはや伝説となっている(メイン脚本は長坂秀佳)
 ※本作オリジナルの登場人物として、明智小五郎の妹・ちはる(演・藤山律子)と、小林少年の妹・圭子(演・キャロライン洋子 黒沢浩の実妹)が設定されており、小林兄妹は明智小五郎の養子になっている

ラジオドラマ『心理試験』(1975年11月 NHK第1「文芸劇場」1回)
 28代目・明智小五郎 …… 綿引 洪(現・勝彦 29歳)

ラジオドラマ『黒蜥蜴』(1976年1月 NHK第1ラジオ 全12回)
 29代目・明智小五郎 …… 唐 十郎(35歳)
 6代目・女賊黒蜥蜴 …… 李 礼仙(現・麗仙 33歳)

TV ドラマ『怪人二十面相』(1977年1~7月 フジテレビ 全26回)
 30代目・明智小五郎  …… 南條 豊(24歳)
 17代目・怪人二十面相 …… 内田 勝正(32歳)
 10代目・小林芳雄   …… 川崎 麻世(13歳)
 ※毎週金曜日19:00~30に放送されていた子ども向けサスペンスアクション
 ※『少年探偵団』シリーズ15度目の映像化となるが、時代設定は「1970年代現在」になっており内容はほぼオリジナル
 ※南條豊は青春スターとしてブレイクしており、川崎麻世はジャニーズアイドルとしてデビューしたばかりだった
 ※明智小五郎、怪人二十面相、小林芳雄をのぞく登場キャラクターは全員オリジナルで、明智小五郎は表向きは学習塾を運営しており、少年探偵団はその塾生という設定

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 氷柱の美女』(1977年8月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎  …… 天知 茂(46歳 1985年没)
 ヒロイン・畑柳倭文子 …… 三ツ矢 歌子(41歳 2004年没)
 11代目・小林芳雄   …… 大和田 獏(26歳)
 助手・文代      …… 五十嵐 めぐみ(22歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第1作で、『吸血鬼』の4度目の映像化
 ※以後、2000年まで不定期に続くこととなる『土曜ワイド劇場』(テレビ朝日)の明智小五郎シリーズの第1作
 ※シリーズを通して時代設定は「1970~80年代現在」にされており、明智小五郎は成人した2人の助手(小林と文代)のいる探偵事務所を運営している。文代は明智小五郎の妻ではなく、名字も明らかにされていない
 ※天知茂はすでに、1968~69年の舞台版『黒蜥蜴』(主演・丸山明宏)で明智小五郎を演じていた
 ※監督の井上梅次(うめつぐ)は1962年の映画版『黒蜥蜴』の監督も務めており、『江戸川乱歩の美女シリーズ』では1982年までの全作を監督した
 ※シリーズのレギュラーキャラクターである波越警部(演・荒井注)はまだ登場していない

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 浴室の美女』(1978年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(46歳)
 魔術師       …… 西村 晃(55歳 1997年没)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(23歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(49歳 2000年没)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第2作で、『魔術師』の2度目の映像化
 ※レギュラーキャラクター・波越警部(演・荒井注)の初登場作品
 ※荒井注は、「明智小五郎もの」と「金田一耕助もの」のどちらの映像化作品でも刑事役を演じているただ一人の俳優(「金田一もの」は1回だけだけど!)
 ※本作からシリーズ第5作までは、明智小五郎の助手は文代だけで、小林青年は登場しない
 ※原作『魔術師』に登場する「文代」の役割は、別のオリジナルキャラクター「綾子」(演・高橋洋子 歌手じゃないヨ!)に差し替えられている

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 死刑台の美女』(1978年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(47歳)
 ヒロイン・宗像京子 …… 松原 智恵子(33歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(23歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(49歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第3作で、『悪魔の紋章』の2度目の映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 白い人魚の美女』(1978年7月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(47歳)
 ヒロイン・笹本芳枝 …… 夏 純子(29歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(23歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(50歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第4作で、『緑衣の鬼』の2度目の映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 黒水仙の美女』(1978年10月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎        …… 天知 茂(47歳)
 ヒロイン・伊志田待子(原作は綾子)…… ジュディ・オング(28歳)
 助手・文代            …… 五十嵐 めぐみ(24歳)
 3代目・波越警部         …… 荒井 注(50歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第5作で、『暗黒星』の初映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 黄金仮面・妖精の美女』(1978年12月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(47歳)
 怪盗黄金仮面    …… 伊吹 吾郎(32歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(24歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(50歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第6作で、『黄金仮面』の2度目の映像化
 ※本作がしめくくりとなる1978年の『江戸川乱歩の美女シリーズ』は、不定期ながら「年間5作」という驚異的なペースで新作が製作されていた(「金田一耕助もの」と比較すれば、古谷一行の『名探偵金田一耕助の傑作推理』シリーズでさえ、1992年の「年間3作」が最高のペースだった。明智先生パねぇっす!)
 ※本作から明智探偵事務所に小林青年が復帰し、有名なテーマ曲(アップテンポでカッコイイ)が使用されるようになる

ラジオドラマ『黄金仮面』(1978年12月 NHK第1「連続ラジオ小説」全15回)
 31代目・明智小五郎  …… 広川 太一郎(39歳 2008年没)
 怪盗黄金仮面     …… 久保 保夫(?歳)
 4代目・波越警部   …… 木下 秀雄(47歳)

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 宝石の美女』(1979年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(47歳)
 白髪鬼・里見重之  …… 田村 高廣(50歳 2006年没)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(24歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(50歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第7作で、『白髪鬼』の5度目の映像化(4度目の映像化は前年1978年に放送された単発 TVドラマ版だが、この作品に明智小五郎は登場していない)
 ※前作『黄金仮面』が放送されたのは1978年12月30日だったのだが、本作が放送されたのは1979年1月6日ということで、実質「毎週」の形で新作が放送されたことになる。明智先生、ペース速すぎ!!

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 悪魔のような美女』(1979年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(48歳)
 7代目・女賊黒蜥蜴 …… 小川 真由美(39歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(24歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(50歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第8作で、『黒蜥蜴』の5度目の映像化
 ※天知茂は1968~69年にすでに舞台版『黒蜥蜴』で明智小五郎を演じており、もはやこの『黒蜥蜴』事件は十八番ともいえる

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 赤いさそりの美女』(1979年6月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(48歳)
 ヒロイン・殿村京子 …… 宇都宮 雅代(31歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(24歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(50歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第9作で、『妖虫』の3度目の映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 大時計の美女』(1979年11月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(48歳)
 ヒロイン・野末秋子 …… 結城 しのぶ(26歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(25歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(51歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第10作で、『幽霊塔』の2度目の映像化
 ※江戸川乱歩の長編『幽霊塔』(1937年)はかつて1948年に1度映画化されているが、劇中に明智小五郎が登場するのは今回が初

ラジオドラマ『魔術師』(1979年12月 NHK第1「連続ラジオ小説」全20回)
 31代目・明智小五郎 …… 広川 太一郎(40歳)
 魔術師の娘・文代  …… 倉野 章子(32歳)
 4代目・波越警部  …… 木下 秀雄(48歳)

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 黄金仮面Ⅱ・桜の国の美女』(1980年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(49歳)
 怪盗黄金仮面    …… 伊吹 吾郎(34歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(25歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(51歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第11作
 ※シリーズ第6作『黄金仮面』の続編で、脚本家・桜井康裕によるオリジナル作品

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ エマニエルの美女』(1980年10月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎   …… 天知 茂(49歳)
 ヒロイン・大河原由美子 …… 夏樹 陽子(28歳)
 12代目・小林芳雄    …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代       …… 五十嵐 めぐみ(26歳)
 3代目・波越警部    …… 荒井 注(52歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第12作で、『化人幻戯』の2度目の映像化
 ※シリーズ中もっともエロいとの呼び声高い、夏樹陽子の艶技が冴えわたる

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 魅せられた美女』(1980年11月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(49歳)
 ヒロイン・沖晴美  …… 岡田 奈々(21歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(26歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(52歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第13作で、『十字路』の3度目の映像化
 ※前作『エマニエルの美女』の翌月にこれ! 天知小五郎、なにゆえそこまで生き急ぐ!?

ラジオドラマ『吸血鬼』(1980年12月 NHK第1「連続ラジオ小説」全20回)
 31代目・明智小五郎  …… 広川 太一郎(41歳)
 ヒロイン・畑柳倭文子 …… 花形 恵子(45歳)
 13代目・小林芳雄   …… 佐久田 修(22歳)
 初代・明智文代    …… 鈴木 弘子(36歳)
 4代目・波越警部   …… 木下 秀雄(49歳)
 ※「明智小五郎の妻」としての文代がメディア化作品に登場するのは本作が初

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 五重塔の美女』(1981年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎  …… 天知 茂(49歳)
 ヒロイン・川井奈津子 …… 片平 なぎさ(21歳)
 12代目・小林芳雄   …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代      …… 五十嵐 めぐみ(26歳)
 3代目・波越警部   …… 荒井 注(52歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第14作で、『幽鬼の塔』の2度目の映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 鏡地獄の美女』(1981年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(50歳)
 影男        …… 西田 健(35歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(26歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(52歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第15作で、『影男』の初映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 白い乳房の美女』(1981年10月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎  …… 天知 茂(50歳)
 ヒロイン・野上あい子 …… 岡田 奈々(22歳)
 12代目・小林芳雄   …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代      …… 五十嵐 めぐみ(27歳)
 3代目・波越警部   …… 荒井 注(53歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第16作で、『地獄の道化師』の2度目の映像化
 ※野上あい子役の岡田奈々は、前年のシリーズ第13作いらいのヒロイン抜擢となる

ラジオドラマ『人間豹』(1981年12月 NHK第1「連続ラジオ小説」全20回)
 31代目・明智小五郎 …… 広川 太一郎(42歳)
 人間豹       …… 尾藤 イサオ(38歳)
 13代目・小林芳雄  …… 佐久田 修(23歳)
 2代目・明智文代  …… 麻上 洋子(29歳)
 4代目・波越警部  …… 木下 秀雄(50歳)

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 天国と地獄の美女』(1982年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(50歳)
 人見広介      …… 伊東 四朗(44歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(27歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(53歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第17作で、『パノラマ島奇談』の2度目の映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 化粧台の美女』(1982年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(51歳)
 蜘蛛男       …… 山本 學(がく 45歳)
 12代目・小林芳雄  …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代     …… 五十嵐 めぐみ(27歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(53歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第18作で、『蜘蛛男』の3度目の映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 湖底の美女』(1982年10月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎  …… 天知 茂(51歳)
 ヒロイン・河野しのぶ …… 野川 由美子(38歳)
 12代目・小林芳雄   …… 柏原 貴(?歳)
 助手・文代      …… 五十嵐 めぐみ(28歳)
 3代目・波越警部   …… 荒井 注(54歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第19作で、『湖畔亭事件』の2度目の映像化
 ※本作を最後に、ベテラン井上梅次監督、文代役の五十嵐めぐみ、小林青年役の柏原貴が降板する

ラジオドラマ『地獄の道化師』(1982年12月 NHK第1「連続ラジオ小説」全20回)
 31代目・明智小五郎 …… 広川 太一郎(43歳)
 13代目・小林芳雄  …… 佐久田 修(24歳)
 3代目・明智文代  …… 松阪 隆子(26歳)
 4代目・波越警部  …… 木下 秀雄(51歳)

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 天使と悪魔の美女』(1983年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(51歳)
 ヒロイン・青木芳江 …… 高田 美和(36歳)
 14代目・小林芳雄  …… 小野田 真之(21歳)
 助手・文代     …… 高見 知佳(20歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(54歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第20作で、『猟奇の果』の2度目の映像化(短編『白昼夢』もあわせている)
 ※本作から、文代役と小林青年役のキャスティングが一新されている(監督も、以降は映画『蘇る金狼』『野獣死すべし』を大ヒットさせた気鋭・村川透などに交代)
 ※新しい小林青年役の小野田真之は、シリーズ第1作でヒロインを演じた女優・三ツ矢歌子の息子

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 白い素肌の美女』(1983年4月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎  …… 天知 茂(51歳)
 ヒロイン・山野百合枝 …… 叶 和貴子(27歳)
 14代目・小林芳雄   …… 小野田 真之(21歳)
 助手・文代      …… 高見 知佳(20歳)
 3代目・波越警部   …… 荒井 注(54歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第21作で、『一寸法師』の6度目の映像化(『盲獣』もあわせている)
 ※山野百合枝役の叶和貴子は、シリーズ第17作『天国と地獄の美女』に続いてのヒロイン抜擢

TV ドラマ『怪人二十面相と少年探偵団』(1983年10月~84年3月 関西テレビ 全24回)
 32代目・明智小五郎  …… 堀 光昭(27歳)
 18代目・怪人二十面相 …… 立川 三貴(たちかわ みつたか 33歳)
 15代目・小林芳雄   …… 古川 聡(?歳)
 ※毎週金曜日19:00~30に放送されていた、関西テレビ「阪急ドラマシリーズ」枠の子ども向けサスペンスアクション
 ※『少年探偵団』シリーズ16度目の映像化となるが、時代設定は「1970年代現在」になっており内容はほぼオリジナル
 ※関西テレビの制作だったため、物語の舞台は実際に撮影がおこなわれた兵庫県西宮市を中心とした近畿地方一帯になっている
 ※実質的な主人公である小林少年役の古川聡は当時、子役兼アイドルとして活動していた
 ※明智小五郎、怪人二十面相、小林芳雄をのぞく登場キャラクターは全員オリジナルで、明智小五郎は表向きは大学教授で有線放送局を運営している
 ※怪人二十面相役の立川三貴は、のちにラジオドラマ『黄金仮面』(2010年)で黄金仮面を演じることとなる

ラジオドラマ『化人幻戯 明智小五郎最後の事件』(1983年12月 NHK第1「連続ラジオ小説」全20回)
 31代目・明智小五郎 …… 広川 太一郎(44歳)
 13代目・小林芳雄  …… 佐久田 修(25歳)
 3代目・明智文代  …… 松阪 隆子(27歳)
 4代目・波越警部  …… 木下 秀雄(52歳)
 ※原作小説の世界では、『化人幻戯』はとくに明智小五郎にとっての最後の事件というわけではない

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 禁断の実の美女』(1984年1月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(52歳)
 ヒロイン・北見佳子 …… 萬田 久子(25歳)
 14代目・小林芳雄  …… 小野田 真之(22歳)
 助手・文代     …… 高見 知佳(21歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(55歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第22作で、『人間椅子』の2度目の映像化

TV ドラマ『怪人二十面相と少年探偵団Ⅱ』(1984年4~9月 関西テレビ 全23回)
 33代目・明智小五郎  …… 加納 竜(28歳)
 19代目・怪人二十面相 …… 山本 昌平(46歳)
 15代目・小林芳雄   …… 古川 聡(?歳)
 ※毎週金曜日19:00~30に放送されていた、関西テレビローカル『怪人二十面相と少年探偵団』の続編
 ※『少年探偵団』シリーズ17度目の映像化となるが、時代設定は「1970年代現在」になっており内容はほぼオリジナル
 ※主人公の小林少年をのぞいたキャスティングが一新されており、前作とはまったくつながりのないパラレルワールドになっている
 ※本作での明智小五郎は、表向きはスポーツセンターを経営している

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 炎の中の美女』(1984年11月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(53歳)
 ヒロイン・天野桂子 …… 早乙女 愛(25歳 2010年没)
 14代目・小林芳雄  …… 小野田 真之(23歳)
 助手・文代     …… 高見 知佳(22歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(56歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第23作で、『三角館の恐怖』の初映像化

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 妖しい傷あとの美女』(1985年3月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎  …… 天知 茂(54歳)
 ヒロイン・小山田静子 …… 佳那 晃子(29歳)
 14代目・小林芳雄   …… 小野田 真之(23歳)
 助手・文代      …… 藤吉 久美子(23歳)
 3代目・波越警部   …… 荒井 注(56歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の第24作で、『陰獣』の3度目の映像化
 ※江戸川乱歩の『陰獣』は、1972年の『明智探偵事務所』(NHK )のほかに、明智小五郎の登場しない原作に忠実な映画版(主演・あおい輝彦)が1978年に公開されていた
 ※本作から、文代役が藤吉久美子に交代している

ドラマ『江戸川乱歩の美女シリーズ 黒真珠の美女』(1985年8月放送 テレビ朝日『土曜ワイド劇場』)
 19代目・明智小五郎 …… 天知 茂(54歳)
 ヒロイン・蕗谷裕子 …… 岡江 久美子(29歳)
 14代目・小林芳雄  …… 小野田 真之(24歳)
 助手・文代     …… 藤吉 久美子(24歳)
 3代目・波越警部  …… 荒井 注(57歳)
 ※天知茂による不定期スペシャルドラマシリーズ『江戸川乱歩の美女シリーズ』の最終作で、『心理試験』の4度目の映像化
 ※明智小五郎役の天知茂が、放送日の1週間前の1985年7月27日にクモ膜下出血のために急逝してしまっていたため、本作がシリーズ第25作目にして名優・天知茂の遺作となってしまった
 ※当時の『土曜ワイド劇場』の看板作品となっていた本シリーズは、「8年間に25本」というとてつもないペースで制作されていた



 ヒエ~、もうとんでもねぇ!!

 乱暴を承知の上で比較させていただきますと、「金田一耕助」もの映像化作品の中でも、「作品数の多さ」ということで群を抜いている古谷一行のシリーズは、初期の連続ドラマ期やパロディ映画1本もあわせますと、「25年間で48本」という素晴らしい快挙をとげています。
 それは確かにものすごいのですが、こちらの天知茂はなんと、「8年間で25本」!! 本数ではもちろん古谷金田一に及ばないのですが、とにかくそのペースがハンパないです。

 歴史に ifは許されないと言いますが、もし天知茂が50代なかばにして斃れていなかったとしたのならば……もしかしたら、映像化されることの絶えてない「老探偵・明智小五郎」という新しい姿も観られたかも知れなかったのに。残念です。

 ただ、誤解を恐れずに言うのならば、1980年代なかば、まだまだ若いタイミングでの天知小五郎のいさぎよい勇退という幕切れが、ご本人のダンディズムもさることながら、ドラマシリーズ自体のマンネリズムが本格化するギリギリ手前、放送コードのゆるやかだった「元気なころの TVドラマ界」などもひっくるめて、あざやかに人々の記憶に残ったままでの最高の「伝説化」のかたちを現在にあらわしている最大の要因になっていることは間違いないでしょう。

 そういう意味でも、内容が原作に忠実なのかどうかの議論は別として、天知茂は、「人間くさい魅力にあふれた名探偵・金田一耕助」とは実に対称的な、「物語を終わらせる力を持った神に近い名探偵・明智小五郎」という部分を誰よりも精確に体現している名優だったのではないでしょうか。なにやっても死なない! 推理がメチャクチャでもなんだかみんな納得させられちゃう! これが空想の世界の使徒・明智小五郎なのです。

 はいっ、ということで次回は、そんな巨星・アマチが去っていった後の「群雄割拠の明智小五郎戦国時代」に入っていきますよ~い。

 長い!! そして、暑い……
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2012年7月度版 そうだい短期観測調査(そうだい短観)

2012年08月02日 23時16分28秒 | 日記
 イエーイ! ばったばた~ばったばた~♪ どうもこんばんは、そうだいでございますよ~いっと。

 さぁ、盛りあがってまいりました!! 8月に入って外はますます暑くなるし、こちとらあさってに資格試験の本番をむかえるってんで、ボルテージも上がりまくり、漏電しまくりなんでい~。てぇへんだぁ、てぇへんだぁ。

 こんなことをいまさら言っても仕方ないのですが、試験を直前にして思うことはやっぱり、「時間がもっとほしい」!! なんだか、勉強のし始めからおんなじことばっかりくっちゃべってたことになるんですが、結局は最後まで、不安を抱えたまま突入してしまうのが「戦い」というものなんですなぁ~。悠長に言ってます。

 だってよォ~、勉強すればするほど「自分の知らなさ加減」がわかってきてよ~。安心なんかみじんもできない1ヶ月間だったんですよ!

 実にいやな月でありました、今年の7月。なにはなくともあっちいし。

 でも、やるだけのことはやったと! 充実してはおりましたな。
 その成果が試験の結果にも反映されるといいんですがのう。まぁ、しのごの言わずにやってみましょうかね。

 あぁ~、とりあえずの1次試験が終わったら、8月どうしよっかなぁ!?
 やっぱ『ダークナイト・ライジング』かなぁ、まずは!
 なんにしても、試験の出来に肩をおとしながらじゃ楽しくねぇや。明るく青空を見あげる真夏にしたいもんだねェ。


 そんなこんなで、先月7月は我が『長岡京エイリアン』にかける時間もだいぶ制限されたものになってしまいまして、映画版『風の谷のナウシカ』の巨神兵のごときズルズルしたものになってしまいました。現代美術館にも行きてぇ!

 なんでまた、この大事な時期に明智先生に手を出しちゃうかなぁ!? 哀しいけど、それがわたくしなのよね……

 2012年7月の『長岡京エイリアン』全8回。ラインナップは以下のようになりました。


好きなアイドルについて
 50thシングル記念なんでモーニング娘。の卒業ソングの歴史をふりかえったり
ミステリーについて
 「金田一耕助シリーズ」原作の歴史
 「明智小五郎シリーズ」映像化&原作の歴史(2回やってまだ途中なんだべさ)
好きなマンガ家について
 まぼろしのエロマンガ家・香愁(果愁麻沙美)の思い出
うれしかったねぇ!
 辻村深月先生、直木賞受賞おめでとうございます
最近ハマってます
 ビタミンさんの動画『ソウトーーク』シリーズ(終)
やっちゃった……
 超いきなり銀河小説劇場『奇跡の星』第1回


 たいへんです。ラストの明智小五郎の映像化作品リストなんか、いまだに作りかけなんだぜ。

 実は記事のほかにもいろんなことがありまして、三条会のアトリエ公演『真夏の夜の夢』を観たとか、街中で陽気な南米のお兄ちゃんに声をかけられたとか、リクウズルームのアトリエ春風舎公演『下生しさらせ右に左に弥勒で上に』を観たとか、初対面の3歳児に「アンパンマン描いて~。」と言われて受けてたったとか。あぁ~、夢のようなあの渋谷のひととき! あれもあったわぁ。

 タイミングが良くなくてつづることがかないませんでしたが、やっぱり、それなりに息抜きはしてたね。
 とにかく多くの方々にパワーをいただいて完走しきった7月でした。感謝、感謝!

 今やってる最中の「明智先生」だけでもヒーコラヒーコラ言ってる状態なんですけれども、もうひとつ巨大な気がかりになっているのが、あの意味不明な銀河小説劇場でありまして……構想はもうだいぶ前からできあがっていたものだったんですが、ついにおっぱじめちゃった! ヤバいなぁ~。

 この物語は、私が心の底から愛し続けてやまない、ある偉大な先行作品を強く念頭に置いたシリーズになる予定であります。
 第1回だけを読んで、「あぁ、これ、あれだ。」ってわかった方。いたら私と人生を共にしましょう!! もうこれは運命です。
 実はすでに、本文にヒントを2つも出してしまっているのよね。どっちも大ヒントですねぇ~。

 大切に進めていきたいシリーズです。つたない文章ですが、がんばって完走させる所存ですよ。え? 誰のため? もちのろん、わたくしのため!!


 あぁそうそう、先月7月は本を1冊も読みませんでした! そんな余裕あるへんち~な。

 でもねぇ、明智小五郎ものということで、本棚の奥に眠っていたまがまがしい「春陽堂文庫の江戸川乱歩シリーズ」を久しぶりに引っぱり出してみたんですが……

 やっぱりカヴァー絵を担当した版画家の多賀新先生は天才!! 江戸川乱歩が天才なのは当たり前として。
 表紙を眺めてるだけで30分は時間が過ぎる……って、勉強しろ!!

 というわけでみなさま、今月もよろしくお願いいたします。
 オリンピックって、なぁに?
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