長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

『軍師官兵衛』  視聴メモ 第15回『播磨分断』

2014年04月15日 07時34分22秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第15回『播磨分断』(2014年4月13日 演出・大原拓)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

竹中 半兵衛 重治  …… 知力59、統率力91
 (演・谷原章介)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

山中 鹿之介 幸盛  …… 知力53、統率力74
 (演・別所哲也)

足利 義昭      …… 知力98、統率力86
 (演・吹越満)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

本願寺 顕如     …… 知力96、統率力65
 (演・真島秀和)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

安国寺 恵瓊     …… 知力80、統率力31
 (演・山路和弘)

丹羽 長秀      …… 知力82、統率力73
 (演・勝野洋)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

瀧川 一益      …… 知力66、統率力78
 (演・川野太郎)

別所 賀相(よしすけ)…… 知力48、統率力45
 (演・ベンガル)

別所 重棟(しげむね)…… 知力64、統率力57
 (演・佐戸井けん太)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

木下 小一郎 秀長  …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

別所 長治      …… 知力63、統率力63
 (演・入江甚儀)

織田 信忠      …… 知力73、統率力69
 (演・中村倫也)

尼子 勝久      …… 知力28、統率力44
 (演・須田邦裕)

小寺 兵庫助 利高  …… 知力78、統率力63
 (演・植木祥平)

赤松 広秀      …… 知力39、統率力42
 (演・野杁俊希)

神吉 頼定      …… 知力42、統率力54
 播磨国神吉城主。別所家と親しい。(演・岡雅史)

小寺 政職      …… 知力44、統率力49
 (演・片岡鶴太郎)

小早川 隆景     …… 知力83、統率力77
 (演・鶴見辰吾)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

●雪の舞い散る早朝。そこにたたずむうちゆき姫という、なかなか大河ドラマらしからぬ、静謐な雰囲気のアバンタイトルから始まった今回だったのですが、姫が「今日(1578年元旦)の茶会は、永きにわたって語り継がれることでしょう……」とまで大きく出た意味がぜんぜんわかんない。あんなの、ワンマン会長にヘーコラしてる社長以下重役連中のどぎまぎショーだけじゃん!
 信忠くんの言うとおりよ! 社長のいる真ん前で「会長が出てきてくれないと困るんです。」と訴える秀吉の、実に秀吉らしからぬ無神経さ。だから、この席に織田家オフィシャル部門代表の信忠がいちゃ絶対にいけないんだって! ま、いてもなんの役にも立ちゃしねぇし。
 1582年の本能寺の変の直前に、信長みずからが中国戦線に出馬するつもりだった可能性というのは、よく取り沙汰されるのですが、その4年も前の話ですから、ここでの秀吉の要請と信長の前向きの承諾は、あまりそれとはつながりのない話ですよね。ちょ~っと早すぎるよねぇ、上杉謙信がもし柴田防衛ラインを突破してきたらどうすんの? ってことを考えたら、この場での信長の発言はそれほど真剣味のない部下へのリップサービスということになるでしょう。
 それにしても、勝野洋さんって、こんなに魅力のない大根役者だったっけ? 川野太郎さんも「陰険」を絵に描いたような小者になっちゃってるし……この『軍師官兵衛』はホントに、信長家臣団の「西担当武将」へのえこひいきが過ぎやしないかい!? 荒木村重株、赤マル急上昇中!! 明智は……まぁこれからだろう。

○「具足はじめ」の儀式、いい~なぁ~!! ……とか言いつつ、たしか私も中学か高校のときに、それっぽいことをやってましたね……変わんないねェ、人間の中身なんて。

○戦国シスコン伝説・櫛橋左京進!! 青筋おったてて子どもみたいな不平不満をぶちまける左京進と、それをへらへら笑いながら野放しにしている小寺政職の構図は、現代社会になったってどこにでもありそうなリアリティがあって、なんかおかしいけど、なんか笑えないヤな感じがありますよね。こういうせせっこましいミクロな葛藤がおもしろいからこそ、史劇というマクロな物語にも厚みが出るんだよな~。播磨国内のドラマは、本当におもしろい!

○役柄じゃなくて女優さんとして、高岡早紀さんと中谷美紀さんの共演はどうしてそんなに目が離せないおもしろさがあるんだろう……? と前々から思っていたのですが、今回やっとわかった気がしました。この2人、日本人を見慣れてない別の人種の人でもすぐにわかるんじゃないかってくらいに顔つき、特に「鼻の形」がぜんぜん違ってて、そこが単純に絵としてわかりやすいんですよね! その明解さが、イイ。
 中谷さん……興奮すると鼻の穴がものすごく目立ちます。先週なんか、中谷さんの涙目&鼻の穴フルスロットルだったもんね。
 昔から日本の絵画とかでもてはやされてたのは高岡さんタイプの鼻なんだろうけど、実際に多かったのは中谷さんタイプだったんだろうなぁ。そういう視点からの「主君」と「家臣」の色わけとしても、今回のこのお2人のキャスティングは絶妙なものがあると思います。

●顕如「もとより、我らはいくさを好みませぬ。」「信長どのは恐ろしい……」
 8年もがっつり全面戦争し続けてる教団の宗主が、一体どの口でそんなことを抜かしおるか!! そんな心にもないことを、一方的な被害者みたいな顔してしれっと言い放つ……怖いわ、この坊さん! 戦争に加害者も被害者もないです。
 しかも結局、本願寺派の織田家との完全講和って、天正八(1580)年のことですよね? 今回の物語の時点から、その後まるまる2年も戦い続けてるんですが……ホントに本願寺は怖い。『信長の野望』シリーズを1回でもクリアした経験のある方ならば、なおさら身に沁みて感じ入る「宗教戦争の悲惨さ」……なんだよ、あの鉄砲部隊の充実度!!

○すごい! 荒木村重の謀反の原因が、顕如の洗脳攻撃みたいになったぞ!! 脚本まことにグッジョブ☆
 いや~、村重のテンパり具合が、『蜘蛛巣城』の鷲津武時(マクベス)みたいになってきたぞい!! 田中哲司さん、いいぞいいぞ~。
 ただ、肝心のマクベス夫人がかわいいだけのデク人形なのが実に惜しいですね。ああ、村重のかたわらにいるのが、眉毛のない山田五十鈴さんか原田美枝子さんだったらなぁ! 超絶こわすぎで大河ドラマにならねぇ!!

●外様の村重が譜代の秀吉のサポートにまわったって、別にどうってこともないと思うんですけどね。播磨は近所なんだし。その人事変更に起因する村重のショック……という文脈がどうにも弱いような気がするんですが。いいんじゃないの、秀吉の下でもう一度がんばったら? 別に村重がプライドの高い身分上めのひと、っていうキャラクター設定もないですしね。

○あっ、蜂須賀正勝さんがノースリーブじゃなくなった!
 いや~瀧さん、ベンガルさんの実に中身のない演説を聞いているときの、
「んあぁ? 何言ってんだテメーは? 戦う気あんのかぁあアア!?」
 というにらみかたが、完全に大河ドラマ向けじゃなくなってますよ! それ、映画『凶悪』での殺人マッシーン死刑囚の顔ですよ~!! もう最高☆

○うわぁ~安国寺恵瓊! 今回はいい仕事したねぇ!! さすがは恵瓊ボウズ! 略して AKB40または42(当時の年齢)!! 意外と若いね。
 やっぱり、口ゲンカの勝敗なんてものは、正論を吐いてるのがどっちかなんてことはホントに関係なくて、タッパ(背)の高さで決まるんでしょうかね……そりゃあ岡田くんと竹中さんじゃあ分が悪いですよ。ベンガルさん思ったよりも大柄(175cm )なんですね。
 隆大介さんのオロオロ演技が実に似合わない!! あなたが本気出して止めれば、播磨動乱はなかったかもしれないのに……
 それにしても、AKB を演じる山路和弘さんの、「(毛利家の援軍は)かならず、まいります……」という言い方の、かぎりないウソくささときたら!! あーあ、別所と左京進に滅亡フラグ立っちゃった!

○記憶する限り、このドラマで足利義昭公が「ほっほっほ」笑いじゃなくて、「ぐわはははは!!」という本気笑いを初めて披露! 実に下品な笑い方ですね~。酒かなり入ってますね~。
 それは義昭公ファンとしては楽しそうで実になによりなことなのですが、やっぱり正直な話、ここらへんの一連の流れは完全に毛利家発信の策謀だったのであって、備後国の鞆の浦くんだりでヒマしてる義昭公は、引っ張り込むといろいろとめんどくさいからまるっきり無視されていたと思うんですが。将軍かつぐんだったら、もっと大々的にもてなして全国に知らしめてるでしょうよ。織田家を無駄に刺激しても意味がないからそうしなかったっていう、非常に大人な毛利家の判断ですよ。
 義昭公黒幕説は悪役側にロマンが生まれるからおもしろいんですけど、とにかくメリットが少ないんだよなぁ~。

○政職「あっ! 櫛橋はわしの縁者じゃ……わしまで疑われたら、かなわん……」
 いいねぇ~、この小者感。小者はとにかく、うろたえたときにその魅力が炸裂するのです!

●だ、か、ら……なんで官兵衛に対する左京進の抜刀という最高の緊迫シーンを、カット多めのスローモーションで処理するんだよ!! そここそ、ワンカットで全景映すのがいいんでしょうが!! スローにして部分部分をアップにしたほうが緊張感が増すとでも思ってんのか? それこそ古臭いにもほどのあるテレビ演出。俳優の肉体の生み出す迫力を信頼していないにもほどのあるヘボ演出ですよ!!
 濱田岳さんの貴重な真面目アクションをフイにしおって……この先もう観られるかどうかもわかんないんだぞ!?


結論、「第16回がとてもたのしみです。」

 今回はおもしろかったねぇ。いろいろと地味な動きの連続だったんですが、官兵衛の周辺にいる人々の人間模様が丁寧に総括されるという大筋があったので、クライマックスでの大混乱はまさに「そうは問屋がおろさなかった!」という、気持ちいいくらいにしっくりくる崩壊劇となりました。
 今回のオープニングで初めてクレジットされた神吉頼定も先々週にすでに登場していたので、この第15回ははじめて「有名武将の初登場がない」放送回になったのですが、その分いままで登場した武将たちが(義昭公も含む!)あらかた総登場するという、かえって見どころ満載の豪華な回となりました。竹中半兵衛も、着実に死にかけてきてます。

 さぁ、次回からは、一体どんな戦争の嵐が官兵衛を待ち受けているというのだろうか!?
 だいたい知ってるけど、楽しみにしてま~っす♡

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