ネイビーブルーに恋をして

バーキン片手に靖國神社

山陰温泉旅行に行った

2011-09-21 | つれづれなるままに

アメリカから帰ってきてすぐ、所用で関西に行ったとき、去年オープン時から何かと利用させていただいているセントレジスに宿泊したところ、ディナーのデザートにこのようなプレートが付けられておりました。

「帰国されてすぐとお聞きしまして」
2か月滞在して帰ってきたくらいでそないに大仰な、と思わないでもなかったのですが、顧客一人一人のそういったイベントに深く関心を持って想い出つくりのお手伝いをしようという姿勢と気持ち、大変嬉しく受け取りました。

さて、この連休は台風に見舞われ、レジャーどころではない、といった方も多かったのではないかと思いますが、いかがお過ごしでしたか?
我が家はちょっと用事も兼ねて今回は山陰の温泉に行ってまいりました。
初日は皆生温泉。

飛行機でわずか1時間、到着してびっくり、その名も
米子鬼太郎空港

  

 

いきなり目玉おやじのお迎えだあ。
かねがね、レオナルド・ダビンチ空港、ドゴール空港、JFK空港、ジョン・ウェイン空港、
人名の空港が世界にはたくさんあるのに日本にはないのはなぜか。
葛飾北斎空港とか。葛飾国際空港と間違われるから駄目?
などと考えていたことがあるのですが、名古屋のセントレア空港以降、何かが日本の空港名界(そんなものがあるとして)からふっきれたらしいですね。

水木しげるさんの生誕地ということで「ゲゲゲの女房」以降全面的に鬼太郎を文字通りというかなんていうか、観光の
目玉
としているようです。
さすが漫画国家日本。
世界のどこを探しても漫画の主人公が空港名になっているところはありますまい。

   

このような、どこにでもありがちな温泉旅館でしたが、このありがちが、いいのよ~。
お風呂から日本海が一望できるのが売りのお部屋でした。
仲居さんに
「隠岐の島は見えませんね~」というと
「80キロ沖ですから、地元の者でも見たことないですね」

後鳥羽上皇って、そんなところに流されてしまったわけかー。
天皇であるから殺さなかっただけ、って感じの究極の刑だよね、きっと死んだ方がましってくらい退屈だっただろうね、
などといまさらながらTOと上皇の身の上を気の毒がっていたのです。
その会話中わたしが「承久の変」と言うとTO「承久の乱でしょ」
「”変”じゃなかったっけ」「”乱”って習ったぞ」

すぐさまアメリカで買ってきたフリーSIMのドコモ回線使用iphoneで(説明っぽいな)ウィキを検索。
便利な世の中になったものです。
「わ、天皇が乱を起こす、という考えは皇国思想のもとでは不敬とすることから承久の変と称することもある、だって。
あんた皇国思想の持ち主だったのね」
ふっ。ばれてしまったか・・・って、そうだったのか。

それにしても、この3日間、WiFiが全く存在しないところにいて、持って行ったipadも音楽を聴くことしかできない状態。
部屋にはフリーWiFiもハイスピードインターネット回線も当たり前のようにありません。
つい「不便だなあ」などと当初愚痴ってしまいました。
後鳥羽上皇が聞いたら「インターネットができないくらいでなんだ!」と怒るかもしれません。
しかしこれも単なる習慣で、必要なことさえiphoneでチェックしたら、別にインターネットなんて何日間か無くても「死にゃあせん」ことがすぐにわかってきます。
というわけで、一日何度もお風呂に入って、あとは頭をカラにしてぼーっとしていました。
強制的にインターネット生活から解き放たれたわけです。

 

この日のお料理ですが、なんと蠢く(と漢字で書くと余計に感じがでる)活アワビの網焼き。
仲居さんが火を付けると、悶え苦しんでましたよ・・・。正視に堪えん。
これ、外人客にも出すの?日本人残酷、って言われない?
パリの市場で鴨をさばいているのを見て以来ショックで食べられなくなった息子にとって、これは非情なイベントでした。
バターと醤油でいただくアワビに親が舌鼓を打っているのを気味悪そうに眺めて「いらない」
かれが「これが一番おいしい」と言ったのは、自分で制作した「ご飯の醤油バター炒め」。
まあ、そんなもんでしょう。
わたしですら、最初にこれ食べた人ってすごいなあってあらためて思ったくらいですから。


食後ロビーで行われたライブ。
「22歳の別れ」「花びらの色は恋人の色」「白いブランコ」
懐かしのフォークソングを歌う歌手はこの旅館の社長さん。趣味と実益というやつでしょうか。
ピアノ伴奏は若女将である社長の娘さんです。彼女の弾き方はプロとお見受けしました。
高い年齢層の温泉客に大受けのライブでした。
なんだか、一昔前のペンションを思い出しました。
  

次の日、米子駅を出発、ごとごとと、自分でドアを開けて乗る電車に乗って、玉造温泉に移動。
玉造温泉駅に着いたとき、切符が出て来なくてあせっていたら、改札口に誰もいない。
駅員さんカーテン閉めておひるごはん中でした。
もしかしたら駅長さん一人の駅かしら。
  

シジミで有名な宍道湖の近くにある山間の温泉郷です。
ここでのお食事は島根牛のとろけるようなステーキがメインでした。
アメリカ人が初めて和牛を食べて
「我々が今までステーキだと思って食べていたのはサンダルの底だった」
と言った、という伝説を思い出しました。

次の日、この旅行のメインイベント、出雲大社にお参りに行く途中、島根ワインのワイナリーを発見。
ワイナリーにはバーベキューがつきもの、ここでも島根牛を頂きました。


ベジタリアンってほどではありませんが、日頃ほとんど牛馬豚四本足の類を口にしないわたしには、
なんというか非常に胃にも心にも重たい旅でした。
その直後出雲大社にお参りと言うのもなんとなく後ろめたかったです。

 

「かめはめ波ー!」
ではなく、大国主命だそうです。
大国主命は、実に多くの女神との間にたくさんの子をなしたため、そのことから出雲大社は
「縁結び神社」ともなっています。
そういう理由でか・・・・・。

 

神殿の後ろの白い覆い屋根が飛んでしまって見えないのですが、
出雲大社は現在平成の大遷宮といわれるリニューアル工事中。
60年に一度の屋根の葺き替えだそうです。
神様は仮住まいをしておられ、平成23年、つまり二年後にそれが出来上がるときに
そちらにお移り頂くための行事が予定されているそうです。

帰りはANAの鬼太郎空港ではなく、出雲空港からJALで帰ることになったのですが、
この空港がまたすごいことになっていました。
去年オープンしたばかりで、その名も出雲縁結び空港と言うそうです。
こちらもふっきれていますね。



空港の至るところにはこのようにちゃらい心温まる仕掛けが。
この空港を恋する二人のラブスポットにしよう、ってことでコンセプトは合ってますでしょうか。
たとえば絵馬を書いて掛けるコーナーが設けてあり(お代は500円募金箱に入れる善意方式)その絵馬は「必ず出雲大社にお納めいたします」とのこと。
昔から人々が心を清めるためにしていた「お参り」という行為。
今更のように「パワースポット」「スピリチュアル」などとブームであるかのように喧伝する向きがあることを、笹幸恵さんなども講演で「何をいまさら」と言う感じでおっしゃっていましたっけ。
いや、ふと思い出しただけですが。

まあ、後世がどう判断するかはわかりませんが、これもまた今の日本。
いいんじゃないでしょうか、縁結び空港。



ファンレター受け付けてます。空港のアイドル、ゆるキャラ「しまねっこ」
神殿被ってるし。




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