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F-35戦闘機登場〜平成30年 自衛隊記念日 陸自観閲式

2018-10-17 | 自衛隊

芦屋基地の航空祭ダイジェストを挟みましたが、陸自観閲式予行の様子を
行きがかり上?最後までお話ししていきたいと思います。 

セーラー服に白いチャップスの一団が旭日旗を立てて行進する様子。
おそらく三自衛隊の中で、戦前の海軍のスタイルを最も残すのが、
海上自衛隊です。

この写真の、海曹の胸元と足元の白をゲートルに変えれば、
そのまま旧海軍の行進となんら変わることはありません。

神宮で行われた陸海軍の行進(おそらく閲兵式だと思われる)では
観覧席の女学生たちが海軍行進部隊に黄色い声援をあげ、
無視されていた陸軍が気の毒だった、という目撃証言がありますが、
この写真などゲートルと銃以外は全く同じ光景だったはず。

ゲートルがなくなっても行進と儀仗の時にこのテイストを残す
白いチャップスを着用するということを決めた
海上自衛隊の当時の人、ありがとうございます。(個人の意見です)

続いて航空自衛隊
旗の色はスカイブルー、音楽は「軍艦」から「空の精鋭」に変わりました。

この「空の精鋭」には毎度冷淡なわたし、創設60周年に作曲された
行進曲「蒼空」を聴いて、どうせなら(何がどうせかわかりませんが)
行進はこちらに変えてみたら、と思ったことを告白します。

観閲式のために結成され、観閲式が終了すると解散する女性部隊
今年の女性部隊指揮官は、思わず、何か命を下されたら、

「イエス、マム!」

と返事をしてしまいそうな凛とした雰囲気の女性自衛官でした。
後ろの車に乗っているのも一佐です。

後続の車両にはとてもお綺麗な尉官たちが。

新制服で初めての観閲行進を行う陸上自衛隊女性部隊
帽子の形は陸海と違い、全体的に丸みを帯びたデザインとなっています。

なおネクタイは廃止し、空自と同じリボン型になりました。

三自衛隊の中で唯一ダブルテーラードを採用しているのが海自。
この写真で初めて、曹士の袖にボタンがあることを知りました。

士官は階級章があるのでボタンはもちろんありません。

空自は元からネクタイではなくリボン採用です。
士官のみ階級章は陸自と同じく肩に付いています。

この観閲式では説明でも自衛隊の女性活用が大いに強調されていました。
ついに最後の砦?だった戦闘機と潜水艦にも女性が乗れるようになり、
女性に選択できない職種が絶滅しつつあります。

それを強調するかのように、車両部隊の運転手や、あるいは航空観閲の
パイロットに女性自衛官が採用されているのが目立ちました。

 

ここからは航空観閲となります。
雨の降りそうな分厚い雲の曇天で、まるでシルエットクイズみたいですが、
一応記録としてあげておきます。

AH-1 対戦車ヘリコプター、コブラは5機編隊で。

UH-60Jの救難ヘリ訓練を芦屋基地で見た話をしましたが、
陸自のはUH-60JAでこちらは多用途ヘリコプターとして使われています。

近くで見れば大きいけど、編隊飛行しているとなんだか可愛らしい、
輸送機、チヌークCH-47

先ほど姿を見せた海上自衛隊の救難ヘリUS-2が堂々の飛行です。
着水する胴体の下部分が飛んでいるとよく見えます。

海自の対戦哨戒ヘリ、P3-Cオライオンは第二航空隊、八戸からやって来ました。

海自の新型対潜哨戒機P-1は厚木所属です。

安定の空自輸送機、C-2はC-1と置き換えられていく予定。
来年の降下初めにはそろそろC-2で空挺降下をしてくれないかなあ。

戦闘機などは全部が完璧にシルエットクイズになってしまいました。
F-2は3機による編隊飛行。

灰色の機体(かどうか見えませんが)F-15も3機。

次の飛行で会場がどよめきました。
昨年の航空観閲式でお披露目をするはずだったF-35ですが、
悪天候が重なってついに予行本番共に行われず、
デビューからだいぶ間が立って観閲式での飛行です。

一旦フライバイしていったF-35ですが、もう一度会場に戻って来ました。
そして並んで飛んでいたかと思ったら、いきなり一機が機体を翻し、
さらに会場は大きくどよめきました。

戦車もですが、戦闘機というのも無条件で人の心を掴む強い魅力があります。

この日F-35が観閲飛行を行うことはプログラムにも書かれていて、
おそらく楽しみにしていた人も多かったのではないでしょうか。

翼端からヴェイパーを引きながら急降下していく1番機。
そこに・・・3番機が・・・・・!(笑)

芦屋航空基地にも鳶などの鳥が結構たくさん飛来していましたが、
今回F-35と共演したのはカラスでした。

せっかくかっこいいシーンがたちまち面白くなってしまった(笑)

一機で旋回していく中、唯一真っ黒にならず写せたのがこれだけ。
本番も曇天だったということで、F-35をお目当てに来ていた人は
残念だったことと思います。

さて、その頃スタンド外では第302保安警務中隊・儀仗隊がリラックスしていました。
彼らの任務はここから先ほぼ最後までありません。

ところで彼らの制服ですが、観閲式本番当日は、
ブルーの上着に白いパンツという組み合わせだったそうです。

そして始まったのが車両行進です。
まず最初に来たのが国際任務部隊

南スーダンの派遣は部隊としては終了しましたが、その他にも

災害派遣 難民救援 在外邦人輸送 海賊対処 遺棄化学兵器処理

そして能力構築支援などをおこなう部隊の総称です。
音楽隊が現地の人々に楽器の演奏を教えているビデオが、
音楽まつり会場で流れたことがありましたが、あれもまた一種の
能力構築支援になるかもしれません。

本日行進を行うのは国際活動で先遣隊となる部隊です。

 

指揮官は中央即応連隊長。
89式装輪装甲車に乗り、後ろは軽機動装甲車が続きます。

そういえば、朝霞で昔日の丸と「JAPAN」という文字、
さらにアラビア語の日本という字が書かれた車両を見たことがあります。

即応予備自衛官部隊

即応予備自衛官部隊は招集によって任務に就きます。

 

大型トラックに満載された即応予備自衛官の皆さん。
日頃は会社員だったり、自営業だったりするのですが、いざという時に
第一線の自衛官となって任務に当たります。

本年9月の北海道地震でも災害派遣部隊として活躍しています。

クレーン車やショベルカー、給水車が続きます。

予備自衛官部隊。
そういう名前の部隊があるとは知らなかったのですが、彼らは

「軽普通科連隊」

という名称であり、例えば本部隊を率いる一佐なら

「予備一等陸佐」

という階級で呼ばれます。
ちなみに予備自衛官の一等陸佐の採用は今年から始まりました。

さらに予備自衛官の精強さを強化するための試みだそうです。


続く。