◎見ている自分と見られるものの結合
(2017-09-28)
見ている自分と見られるものによって、修行方法は、自分に神が入る、神が憑依するタイプと、自分が神になるタイプとの2種類に分かれる。
前者はシャーマニズムやチャネリングであり、後者は、ラージャ・ヨーガ、クリヤ・ヨーガに分類されるものであり、キリスト教、仏教の密教、禅、道教などもそれである。
ヨーガ・スートラの2.15には、わかっている者にとっては、すべては苦であるというこの世の見方が登場し、一切皆苦は、仏教の定番ではなく、インド伝統の見方であることを知る。
『2.16 未来の苦は、避けることができる。
2.17 避けなくてはならない(苦の)原因とは、見る者と見られるものの結合である。』
(現代人のためのヨーガ・スートラ グレゴール・メーレ/著 ガイアブックスP6から引用)
自分とは自分個人であり肉体人間であると思い込む人にとって、生老病死は避けられないものであり、この世には何一つ確かなものなどない。
ここに一切皆苦の立脚点があり、この原因をパタンジャリは、見ている自分と見られるものの結合だとする。