アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

田中陽希GreatTraverse-6

2024-05-05 12:24:50 | 冥想アヴァンギャルドneo

◎インテリジェンスの場、高山と海

(2021-05-30)

 

高山の登山には、聖と俗の二つの面がある。

聖の側は、冥想修行であって、人跡稀な高山を以って修行の場とするケース。俗の側は、インテリジェンスすなわちスパイの通信伝達場所として高山を用いるケースである。

 

まず俗のケース。

アストラル・トリップで人と出会える猛者ならいざ知らず肉体でもって高山で文書を通信しようとするならば、まず装備が問題となる。

 

8千メートル峰14座を無酸素で最初に登頂したラインホルト・メスナーも、凍傷で指を失わない、低体温にならないための装備を重視している。

 

要するに体温を上げる特殊な訓練をしなくとも、装備でもって登山することを狙っているわけだ。山には冬山の厳寒あり、4千メートル級になると、高山病がある。

 

インテリジェンスとは、人に知られない場所で重要情報を交換するのが基本。関所がないところで情報交換する。日本でも山岳修験は、役行者の昔からあり、山岳に神代文字の碑や神文が残っているところを見ると、各時代の為政者の目を逃れ、山岳修験者として情報通信や秘密交渉していたのは、古代からあったのだろうと思う。

ところが、その形態の情報通信では情報量が少ないものであるから、いざ戦争になる局面では、軍師の脇にシャーマンが鎮座し、シャーマンの受信した情報でもって戦略を定めていた。日本古代の三韓征伐では、シャーマンである神功皇后が表に立ち、審神者兼軍師である武内宿禰が戦争指導をしていたが如くである。

欧州では、修験はないが、欧州アルプスを中心に登山家という人物が、ナチスの時代に至るまで山でインテリジェンスしていた形跡を推測できるものだ。

平地での戦争が終わると敗者サイドではその地から離れて隠れ里ができる。日本では平家の落人が売りの温泉地があったりするが、それは水軍主体であった平家ではなく、実は源氏なのだという説もある。

田中陽希GreatTraverseでは、結構一般的でない登攀ルートを辿る。昔の修験者、山岳専門の間者とは、実質獣道みたいな場所を通行していたのだろうとか、徳川家康の伊賀越え逃避行とか、坂本龍馬の脱藩ルートとか、難行苦行していたであろう山越えルートを田中陽希は軽々と進むのは、心地よい。

 

また田中陽希は津軽海峡を手漕ぎカヤックで4時間半で渡り切った。津軽海峡を渡るのがそれほど容易なら、古来もっと大勢の人数が北海道に渡っているはずだが、そうはなっていない。

 

日本武尊の当時、船と言えば、巨木をくり抜いた丸木船に毛の生えた程度のものだったらしい(古代の船についてはいろいろ読んでみた)。古事記では、日本武尊の東征において、相模から上総に浦賀水道を渡ろうとした際、突然暴風が起こって海が荒れ進退窮まる。そこで、なんと后の弟橘媛(オトタチバナヒメ)が日本武尊に替わって海に入り生贄となると暴風が収まった。この水路が横須賀市走水。これはインテリジェンスが効かなかった例。

 

こうした秘密情報も重要だが、インテリジェンスの8割は公開情報と言われる。

冥想修行者は、人が見ていないところでも、人が見ているところでも善を行い、悪を行わないもの。諸悪莫作(しょあくまくさ) 衆善奉行(しゅぜんぶぎょう)が基本。

あらゆる公開情報がマインド・コントロールとなる時代。すべてを感じ取っていくことができるほどに人間は進歩したのではないだろうか。

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