アヴァターラ・神のまにまに

精神世界の研究試論です。テーマは、瞑想、冥想、人間の進化、七つの身体。このブログは、いかなる団体とも関係ありません。

おしゃれな場所でマインドフルネス冥想

2023-08-06 07:04:58 | 冥想いろいろ

◎ファッション瞑想と本気の冥想

 

マインドフルネスは、効果を求める冥想の一種。効果とは、心が落ち着くとか、ストレスが軽減されるとか、気持ちがよくなるとか。こういう冥想は、真剣に冥想修行している人たちからは、ファッション冥想などと呼ばれている。

2023年8月5日のNHK総合サタデーウオッチ9 でマインドフルネスが紹介されていて、パソナの淡路島の禅坊 靖寧と銀座の化粧品店(資生堂?)の地下にある卵型カプセルが紹介されていた。

靖寧は、崖に突き出した空中楼閣に一列に窓を向いてならび座布ではないお尻固定クッション上に坐って冥想するもの。4時間の体験で2万3000円。

銀座の卵型カプセルは、ヘミシンクの水タンクを連想させるが、単に蓋の閉まるカプセル内でヘッドホンで冥想音響を聞きながら冥想するもののようだ。料金は30分で4400円。

冥想音楽は、ambientと言われ、テクノ系だが、アメリカでは60年代から大きく発展してきた。瞑想アプリを使ってみるとambient音楽が流れることがままある。youubeでambientを検索するといくらでも出てくる。だがそもそも内に向かって自分に直面するのに、中途で音楽は不要で邪魔になるのではないか。

 

確かに体調が悪い時期、気力が落ちて何も手につかない時期はあるものであって、そんな時に音楽は効果がある。そうした状況を改善する呼吸法もあるし、マントラもある(南無阿弥陀仏、南無妙法蓮華経、アーメンなどなど色々使える)。

 

だが、ambient音楽もファッション瞑想も癒しになるのかもしれないが、真摯に自分の人生の問題を解決しようと思えば、外の冥想場所や風光明媚や心地よい音楽など振り捨ててて、自分に向かう、内側に向かうものなのではないか。

最澄は竹で編んだ筒みたいな中で何も堂宇のない比叡山で冥想に取り組み、一休は日に二食も食べず琵琶湖畔の葦の繁みで坐った。最近だと、用具小屋で坐ったりするインドのグルまでいた。

坐る場所は一人になれればそれでよい。

座物(座布団、クッション)では、背骨が垂直になることが眼目なので、外部施設であてがいのクッションを用いるのは、自分の尻の高さに合っていないことの方が多いのだろうと思う。クッションの形状によっては掌の位置、腿の場所が制限されるのも問題ではある。

 

マインドフルネスでは、トランスに入りながら正師の指導がないというのは、本当は課題なのだと思う。トランスに入るというのは、あらゆる暗示にかかりやすいということで、この時代では特に要注意の心理状態。

冥想を指導できるのは、悟った人だけであって、ハタ・ヨーガや体操を教えるのとは訳が違う。冥想の指導者というのは、弟子の一生を背負う、弟子を一生面倒みるという側面があることは否めないのではないか(金の話ではないです)。

 

さはさりながら、冥想というものがあることも知らないのが普通の時代に、冥想を紹介してくれるNHKは貴重だとも思う。

コメント (2)
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