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詠里庵ぶろぐ

詠里庵

三菱の冷蔵庫

2008-08-20 23:11:11 | サイエンス
が値上げ予定だそうです。実は三菱に買い替えたばかりなので、ちょっとホッとしました。嬉しいニュースとまでは言いませんが。
 値上げの理由は、家庭用大型冷蔵庫一台あたり数キログラム使われている銅の値上がりだそうです。確かに銅は熱伝導率のいい物質なので熱交換器や放熱に向いています。
 でももっと熱伝導率の大きい物質がありますよね。そう、銀です。いや銀よりいいものもあります。Wikiからいろいろな物質の熱伝導率を引っ張って来ましょう。単位はWatt/m/Kelvinです。

 ・銅 398
 ・銀 420
 ・ダイヤモンド 1000~2000

銅と銀は大して変わらないけれど、ダイヤモンドの熱交換器で冷蔵庫を作るとエコのようですね。

 ・カーボンナノチューブ 3000~5500

これはもっとエコですね。

逆に熱伝導率が小さいものも保温の意味で冷蔵庫に使われているでしょう。実際壁面に発砲スチロールが使われていますが、これは

 ・発泡ポリスチレン("Styrofoam") 0.03

で、

 ・羊毛 0.05

より保温性いいようです。でも究極の低熱伝導率物質は・・・真空でしょう。(物質じゃないか)
さらに真空を保つ二重壁を鏡にすれば、輻射熱を反射して遮断します。まさに魔法瓶です。鏡にするにはアルミニウムを蒸着したりしますが、銀や金の方が反射率は高くなります。

というわけで、筐体は金メッキ真空引き二重構造の魔法瓶、熱交換器はダイヤモンドかカーボンナノチューブ。冷蔵庫のエコ対策はこれで決まりですね。

(金閣寺の中は夏涼しいか?入ってみたいものです)

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理系の人材育成は停滞

2008-07-24 23:21:16 | サイエンス
ってアメリカでも言われているんですね。「ある米実業界グループが理系の人材の数は伸び悩んでいるとする報告書をまとめ、このままでは米企業の競争力低下につながると警告し、グループは目標達成に向け、公的資金による補助などを求めている」のだそうな。これに対し「理系の人材が求められているのが事実なら、公的補助などなくても、学生は自然に理系の道に集まってくるはず」との批判もあるそうな。それに対し「世界には、官民一体となって、企業の競争力強化に向けた人材育成に集中している国がたくさんある」という再反論もあるそうな。

ま、なりゆきは別として・・・どことなく引っかかったのは「理系の人材が求められているのが事実なら、公的補助などなくても、学生は自然に理系の道に集まってくるはず」という意見です。何に引っかかったんだろう、と考えてみました。自分でもすぐにはわからなかったのですが・・・

こういうことのようです。(って変な言い方ですが)
要は「○○の人材が求められているのが事実なら、公的補助などなくても、学生は自然に○○の道に集まってくるはず」の○○に何を入れても、時と所を選ばずもっともらしい文章になってしまう点です。つまりこの意見は、その場合場合の状況や社会背景を踏まえていない、言い換えれば読み手にとって情報量ゼロ、思考形跡ゼロという点で、イライザみたいなものです(いやイライザの方がましかも)。これからは「何かに置換しても大して変わらないな文か?」に着目してみましょうか。

この伝で行けば「世界には、官民一体となって、企業の競争力強化に向けた人材育成に集中している国がたくさんある」というのも一般論過ぎて、そりゃいつでもそうでしょうね、もっと「今」の分析を聞きたいですね、となりますが。(まAP通信がまとめた文しか見ていないので、実際の議論はもっと実のあるものだったのかもしれません。)
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共に癌の戸塚洋二氏

2008-07-13 23:42:50 | サイエンス
と立花隆氏の対談が今月の文藝春秋にあります。読み応えあり。
文藝春秋発売広告を新聞で見た10日その日に亡くなったとは・・・
死生観も語られていますが、肝の据わった人たちです。
多重宇宙理論にも触れられていて、今まであまり考えませんでしたがこの理論、We are not alone的感覚に繋がるんですね。

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いかにもSONY

2008-06-22 08:38:36 | サイエンス
らしい、有機ガラスの棒状スピーカーのニュース。これなら部屋の中で定位置に居なくてよさそうです。球状のものは大昔からVictorにありますが、これは多数のスピーカーを四方八方に向けて付け、球状ネットで覆ったもの。SONYのは音源そのものが棒状なのが今までにないテクノロジーで、興味を惹きます。

しかしSONYのサイトで値段を見たらいっぺんに興味が・・・
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物理学会の

2008-02-04 22:27:26 | サイエンス
キャリア支援センター長の坂東昌子さんが今朝の日経に「ポストドクター本当に多すぎるか/基礎科学復権へ活用を/活躍の場広がり必要」と寄稿していました。特に物理学に視点を置いて、研究ポストの歴史も含め結構な紙面を割いています。要は「ポスドクの数が多すぎるのではなく、本来彼らが次世代の科学技術を切り開くために必要な『次のイノヴェーションのヴィジョン』『専門講座以外の活躍の場』を(科学界が)準備できていない。このままでは科学技術立国として危ない」ということです。この意見の背景には「物理や数学出の就職口はその専門講座にとどまるべきものではなく、情報・環境・医学・経済などあらゆる分野でその人材の基礎力を活用しないと、それぞれ今後皮相的な発展にとどまる」という考えがあって、この寄稿にも随所にそれが散りばめられています。

これについてはまあそうだとは思いますが、ではどうしたらいいんでしょうねという話になるわけで、そこまでは書いてありません。読みようによっては「それは今キャリア支援センターが検討しているから乞うご期待」という封切り前映画の予告のような寄稿なのかもしれません(そう期待したいところです)。なるほど、物理学会というのはそんな使命も文科省から委託されているんですね。物理の先生・研究者のただの集まりではありませんね。

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昨年末携帯電話

2008-01-13 00:33:25 | サイエンス
の端末を買いました。買い換えの一番大きな理由は、前のものは-近隣国製品ですが-電池の消耗が速く、また長時間使い続けると熱くなるからです。さらにその前のもの-日本製-はそんなことはなかったのですが、1年数ヶ月前のハワイ出張を機に、当時会社を変えることなくそのまま海外で使える唯一の機種だったその某国製のものに変えたわけです。これは実際ハワイで大地震の影響を受けたとき命綱に近い役割を果たしました。しかし昨年末から日本製でも海外でそのまま使える機種が出たので、昨年末それに変えたというわけです。この最新機種、約一ヶ月使いましたが、いろいろな面で驚くほどスグレモノです。しかし何といっても電池が長持ちするのと熱くならないことが、私としては最もありがたく、安心して使えます。

このところ随分快適になってきた充電電池、かの白川さんの研究成果であるわけですが、その性能は精妙な「モノづくり」テクノロジーに依存しています。ここ数年でパソコンや携帯などLi充電電池製品を6台ほど使って来ましたが、そのうち電池は日本製と近隣諸国製がちょうど半々でした。そして後者は「長持ちするのは最初だけ」「連続使用で熱くなる」「充電に時間がかかる」点で例外がありませんでした。これだけでは統計としてデータが足りないことは承知の上ですが、もう個人的には充電電池は日本製に限る、という気持ちを抑えられません。

ハイテクというのは何もコンピューターや精密機械といったソフィスティケートなものに現れるだけでなく、電池のような一見泥臭いものにも現れるんですね。やはり日本の生きる道の一つとして、他にできない「モノづくり技術」というのは欠かせない、と感じた次第です。

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特殊メガネなし

2008-01-08 21:24:00 | サイエンス
で見られる立体テレビがNHKで開発されつつあるというニュース。レンズアレイ方式なので、原理は立体3Dカードなどでおなじみのレンティキュラ方式と基本的には同じでしょう。違いは、横になっても見れると言ってるから、カマボコ列でなく昆虫の複眼みたいになっているのでしょう。この最新のNHKの実物、見た人いませんか? レンティキュラ方式特有の解像度限界や奥行き感限界がどれほど改善されたか興味が持たれます。まあ、裸眼OKというのが売りでしょうから、鑑賞用映像への応用を待つ前に、広告などの応用がありそうです。しかし街なかでいきなり何か飛び出して見えたりすると、運転中だと危ないかもしれませんね。ま、そこまで進化すれば素晴らしいと思います。
 一方、先ほどちょっと放映されたJAXA/NHKのかぐやのハイヴィジョン月面映像、宇宙からの月面写真としてはこれまでになく鮮明でした。二つの方向の撮影で、初めて月面の凹凸情報まで得たりしています。こちらは裸眼で立体的に見れるか否かは重要でなく、計算機処理して鮮明な立体データを得ていました。普通のテレビ用の番組でしたが、オリジナルのスーパーハイヴィジョンで見てみたいものです。

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今放映最中のNHK

2007-11-05 22:35:56 | サイエンス
スペシャルで、再生医療がとりあげられていました。トカゲやイモリのような再生能力が人間の骨髄にもあるというのです。私の知り合いの知り合い(すぐ前の記事を引きずってスミマセン)の医者にもそういうことを研究している人がいます。特に脳梗塞の治療に有望なんだそうです。骨髄幹細胞は、どの細胞にでも化ける可能性があるという、なにか細胞分裂初期の受精細胞みたいな性質があるんですね。患者に投与すると、脳に回り、脳梗塞でやられた脳神経細胞を補充するんだそうです。しかも骨髄中の細胞は培養によって何桁も増やせるという話。また心臓の一部が壊死した細胞の再生にも有効とのこと。

脳梗塞は指が動かなくなったりするので、ピアノを弾く人には(いやまあどんな人でも)恐い話です。こういう、いつ誰がなってもおかしくない病に少なからず有効になるならば、すばらしい話です。

量子力学も相当に不思議で夢の広がる舞台ですが、やはり生命も不思議で底知れない可能性がありそうですね。
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月まで

2007-10-03 07:12:03 | サイエンス
の1/3ほどの地点(11万キロ)まで行った「かぐや」から見た地球のハイヴィジョン映像サイトがあるのでリンクします。大きな地球ですがスクロールしないと見えないかもしれません。

こんな宇宙旅行がお金さえ払えばできるようになるのはいつのことか、と思っていたら、ついこのまえ出張で世話になったJTBが2008年から始めるというJTB宇宙旅行プログラム。値段はたとえば「18億円(おひとり様)」と、万が億に変わっただけで、普通の海外観光パックと同じような案内文と申込みフォーマット。ユーモアかと思ったら本気のような。
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Royal Society

2007-09-06 11:14:40 | サイエンス
つまりイギリス王立協会主催のとある会議に出ました。これで今回のイギリス出張の第一ミッション完了。ついでに第二ミッションも済ませ、あと二仕事です。近代ビルとは違う味わいのある建物の王立協会、ワトソン・クリックをはじめ錚々たる面々の肖像があったり、往き来の邪魔にならない程度に常設展示があるのですが、これがなかなか。写真はプリンキピアの自筆原稿本。作曲家の自筆原稿も感動しますが、これも身震いものですね。開いてあるページだけでは式の意味ははっきりとはわかりませんが、微分の定義式のようにも見えます。よく知られているように微分はニュートンとライプニッツによって独立に発見されましたが、現代の微分の書き方はライプニッツ流です。

Royal SocietyのFellowという人を何人か知っていますが、それになって何かいいことあるのかと訊くと、「全然。高い会費とられるばかり」と言ってから「そうそう、ここの宿泊施設が使えるんだ。これはオペラ観劇で遅くなったとき泊まれるから便利」だそうな。もう一人はロンドン在住なので全くいいことないですねと訊くと「いやここの駐車場が使えるんだ」ということ。うーん、ささやかな特典ですね。元とれていなさそうです。
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Word, Excel

2007-04-12 23:27:36 | サイエンス
の開発者のCharles Simonyiという人が観光客として乗ったロシアの宇宙船ソユーズが一昨日国際宇宙ステーションにドッキングしたそうです。ここに写真がいくつかあります(探すの苦労するかも)が、案外地球に近いところでドッキングするんですね。動画を見たいところですが、この数枚の写真だけでもドッキングの臨場感が・・・ それにしてもこんなこともう日常茶飯事の時代なんですね。あまりニュースにもならないような。

宇宙には行ってみたいですねー。Simonyi氏より私の方が若いのだからまだ可能性は・・・いやさすがにWord, Excelの開発者くらいでなければ無理でしょうね。
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今日たてつづけ

2007-03-04 01:37:41 | サイエンス
の投稿ですが、ひので衛星から観測した部分日食の動画というのを紹介します。ハッブルとの違いは、太陽観測に特化しているという点なのでしょう。ハッブルの目指す宇宙の地平線に比べ、太陽はいかにも近い天体ですが、やはり地上の望遠鏡で見たのとは違うんでしょうか。確かに月が通過している間プロミネンスやフレアは微動だにしてませんが、地上からだと大気のゆらぎで陽炎のように動くのでしょうかね。
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捏造事件(2)

2007-02-25 09:23:12 | サイエンス
 自分で実際にパフォーマンスしていないのにそれらしいデータを揃えて自分の作品として発表してしまう点、近年ときどきニュースになる研究論文捏造事件と根は同じです。それで有名(infamousというべきですね)になってしまった人をとりあげたドキュメンタリーがNHKでもこのところ3本ほど番組がありました。西洋人、韓国人、日本人一人ずつです。

なぜこのようなことが起こるのか? 本人が悪い、と当たり前のことを言って終わるのでは問題の解決にならないでしょう。CDの方はまだ動機不明で解明はこれからのようですが、科学研究の方は「成果主義のプレッシャー」が一因だろうと言われています。だろうというのは、追及された側が証拠を突きつけられてもfakeを認めないことが多いためです。今回のCD事件も現時点ではそうのようですね。韓国の教授は認めたようですが。

成果主義のプレッシャーが一因というのは正しいとは思いますが、では成果主義を捨てれば良いかというと、それはダメでしょう。ほとんど全ての人は成果主義のプレッシャーのもとで正しい行動をとり、それは社会的にプラスに機能しているのですから。

同じ成果主義でも、ろくに検証をやらず書類上しか見ない成果主義は良くないのだと思います。その最たるものは、どんな論文誌に発表しているかより論文の数しか見ないような場合とか、逆にとにかくN.....誌かS......誌に載った論文ならダントツに素晴らしい研究と見なしてしまうような場合です。検証には手間ひまをかけるしかないでしょう。ある研究者や研究プロジェクトに関し重要な評価を行うとき、評価者は書類だけ見るのでなく、少なくとも現場を見に行くくらいのことは必要ではないでしょうか。特に被評価者を知らないような場合はなおさら。また、常々科学の分野には芸術における「評論家」に相当する職業がないのを不思議に思っていますが、これが社会的存在として認められるようになると良いと思っています。この意見は20年前から雑談では言って来たことですが。

あとは愛すべきピアノヲタク達(私もそれに含まれることを望んでいますが)のような存在が各分野に居て、ブリタニカに対するWikipediaのように、権威付けされなくても、完璧でなくても、ネットの威力で絶大な検証力を発揮するようになると良いのですが。
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あるある大事典騒動

2007-02-12 22:29:46 | サイエンス
も収まって来たようですが、実はこの番組見たことありません。見たことないのをあまり言うのもはばかられますが、雰囲気「ためしてガッテン」みたいな番組なのでしょうか。だとすると・・・そもそも効能を確かめようのないことを扱う科学情報番組はどのように信頼していいのかわかりません。

この手の番組で優れていると思ったのは、伊東家の食卓。残念ながら「裏技」コーナーは終わったようですが、これは実演付きなので、自分で確認することができます。ごまかしがききませんね。

ためしてガッテンはNHKだから信頼できる? ウーン、無条件信頼はちょっと。そもそもこの番組も発信情報量は大変少ないところを、かなり引き延ばしています。----- もちろん文化系著作の場合は結論そのものもさることながら裏付け資料や論旨の長々とした展開が重要です。以前リヒャルト・シュトラウス本で「なぜナチスの音楽局総裁でありながらヒトラーに逆らってユダヤ人台本オペラの上演を強行したのか?」を扱った本を紹介しましたが、「それは内面からの欲球だった」とだけ言って終わってしまったら全然迫力がありません。やはり一冊の書物が必要なわけです。-----しかしためしてガッテンの引き延ばし方はそういうのでなく、ただ単に時間稼ぎなのです。「はいここに5分間カーチェイスね」というアクション映画と大差ありません。

町で見かけるストリートミュージシャンも「いいな」と思う演奏に出会ったらきちんとコインを投げて「私はいいと思った」と伝えることが大切なのと同様、よい番組が増えることを願うなら、感想をきちんと言って行きたいと思います。伊東家と、あとテレビ東京の「ダヴィンチの予言」あたりはまともだと思います。ダヴィンチの方は時間帯が悪すぎて見られないのですが。
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サイエンス・エッセイ

2006-11-02 07:22:32 | サイエンス
を更新しました。元ページはここ。直接見たい場合は囚人のパラドックスをクリック。
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