ペンギンの憂鬱

日々のうだうだ~読書と映画と酒と料理~

鍵のない夢を見る/辻村深月

2019-04-10 | 読書
望むことは、罪ですか?
誰もが顔見知りの小さな町で盗みを繰り返す友達のお母さん、
結婚をせっつく田舎体質にうんざりしている女の周囲で続くボヤ、
出会い系サイトで知り合ったDV男との逃避行──。
普通の町に生きるありふれた人々に、ふと魔が差す瞬間、
転がり落ちる奈落を見事にとらえる五篇。
現代の地方の閉塞感を背景に、五人の女がささやかな夢を叶える鍵を求めて
もがく様を、時に突き放し、時にそっと寄り添い描き出す。
著者の巧みな筆が光る傑作。第147回直木賞受賞作!
(「BOOK」データベースより)

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よかった…
辻村さん、そんなにたくさん読んだ事ないけど、やっぱり好きだな。

普通に生活していれば、誰にでも起こり得る、つまづき。
どうして自分だけうまく行かないのだろう、という落ち込み。
劣等感、イライラ、嫉妬、プライド…。

そういう当たり前の感情を、実にうまく、生々しく曝け出してくれる。
読み終わったあと、何かイケないものを覗いてしまったような
罪悪感に似たモヤモヤを抱いてしまうけど、
自分だって同じことをやるかもしれない、怖さ。

いやぁ、うまいもんです。





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